罪人を召し出せ

  • 早川書房 (2013年9月20日発売)
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本 ・本 (608ページ) / ISBN・EAN: 9784152094001

作品紹介・あらすじ

〈ブッカー賞/コスタ賞受賞〉十六世紀英国。国王ヘンリー八世が世継ぎを望む中、王妃の不貞の噂が宮廷をかけめぐる。『ウルフ・ホール』に続き辣腕政治家トマス・クロムウェルの人生を描く傑作

感想・レビュー・書評

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  • スリルってこのことだと思った。全サラリーマンは読むべき。心技体が揃った鉄人のスマートなのに武闘派の生き方…カッコ良すぎる。読みながらずっとその後起きる史実があることもまた楽しませてくれます。

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  • 「ウルフ・ホール」の続きだが、今作は王妃となったアン・ブーリンが男子を産めないままヘンリー8世から捨てられ、反逆罪で処刑されるまでの短い期間を、おなじみトマス・クロムウェルの目を通してじっくり描かれる。トマスの緻密な頭脳がさらに冴えて、王の意向を通すためにアンを排除するストーリーを作り上げ、有罪か無罪かを気にすることはない。アンが処刑される場面はド迫力で震えが走る。だが前作でもそうだが陰湿な雰囲気でないのは、人間的で親族や弱者に限りなく優しい彼の人柄もきちんと描かれているからだ。三作目のトマスは死ぬのだろう。どう描かれるのか今から楽しみだ。

  • 前作『ウルフ・ホール』は図書館の返却期限を数回延長しても読み切れず、とうとうあきらめたのだった。それなのに懲りず、こちらはどうだろう、と次作にあたる本書を読み始めた。
    一応前作も上巻をほとんど読んでいたので、主人公(”彼”)クロムウェルの人物造形も、家族や人間関係もおおよそはわかっており、すんなり入っていけた。
    そしてアン・ブーリンがいよいよ王妃へと登りつめた、かと思うとあっというまに転落してゆく箇所にあたるため物語の動きも前作より劇的で、なんとか読み終えることができた。
    たいそう読みにくいのだが、それは訳文のせいではないと思う。原文は知らないが、訳者は相当苦労したのではないだろうか。訳文は端正でうつくしい。読みにくいのに、いかんともしがたい魅力があるのである。どうしても最後まで読みたかった。
    そして、最後の一文までたどりつくと、もはや早く次作が読みたいのである(シリーズは三部作、これは第二部と言われている)。次はいよいよクロムウェルが転落の憂き目に合うはずである。ジェーン・シーモアの死、アン・オブ・クレーブスの輿入れ、そしてクロムウェルの死刑のはず。
    歴史上では悪役とされがちと聞いたが、本書では、亡くした妻と子供たち、師への深い愛と喪失感をつねに抱く寂しいひとりの家庭人でもあった。家の内と外での違い、訳者があとがきで書くように『ゴッドファーザー』のようである。

  • あるいはそうだったのかも
    6世紀のイングランド王ヘンリー8世。妻である王妃も幾人も替わったけど、側近も替わった。

    ヘンリー8世に重用されたトマス・クロムウェル。宗教改革を進め既得権益を持つ教会を潰して財産を取り上げ、とされている。

    この小説での「彼」は、前作『ウルフ・ホール』と同様、辞書から受ける印象とは少し異なる。

    先に失脚したウルジー枢機卿を敬愛し、目の前の状況を切り抜け冷静沈着に生き抜いてきたら、今があったという感じ。

    ただ、誠実に一生懸命やっての今、というところと、狡猾に立ち回っての今、というところをゆらゆらと行き来しているようにも思える。

    吉となるか、凶となるかは、計算しつくされたようで、計算し尽すことのできない結果によるものか。

    それは、やはり、キーパーソンがヘンリー8世だから。神になった王、神のみぞ知る、ということか。

    著者の描いた答え、自作を楽しみに待つ。

  • 正直に書く。
    読了できていない。
    言い訳を書くと訳が体質的に合わないのだ。
    超訳を求めるつもりはないが、話の全く面白くない棒読みの劇を12時間以上見続けるような罰ゲームな感じ。

  • 第一部を読んでないが、二部だけでも面白い。
    非常にストレスフルな社会なのが伝わってくる。

  • あーいたな、そんなやつ……程度の聞きかじり知識しかないので
    すごく読みにくかった。無学な自分を嘆きつつ。

    外国とのアレコレとか国王の嫁問題とか、とか、とか
    クロムウェルさん、つじつま合わせすげーな。
    といってもこのひとにそんなに魅力は感じないな。

    アン・ブーリンのほうが魅力的だった。
    最後やっぱり、アレがああなるけど。
    タイトルと表紙からしてメインディッシュだもんね。

    誰が一番ムカつくかって、国王。
    ヘタレなのにやりたい放題で、ちゃんと天国に行けるかなあ?って何なんだこいつ……。

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    今後、続編も読めるみたいで、
    なんとなく気になってクレムエル(笑)をwikiで調べてしまった……。
    陛下、アンタってひとは……そこまでクズだったなんて……。

    なんかすごいクロムウェルさん好きになってきた。

    うああああ早くヒラリーさんが書く続きを読みたい!!

  • さりげなく書かれた言葉の裏にウルジーの仇討ちが込められていてハッとし、アンブーリン処刑の描写はまるで目の前で起きているかの様に頭に浮かんだ。ウルフホール同様、文章が巧みで舌を巻く。

    着実に地位を築く一方、風向きが変われば一瞬で崩壊しそうな綱渡りにこの先どうなるのだろうとわくわくしつつあとがきを読んだら最大のネタバレを喰らってしまった……え、周知の事実なの!?あらためて自身の無知を痛感。今度からあとがきは全シリーズを読破するまで決して読むまい。

  • クロムウェルが主人公

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