決定力! 正解を導く4つのプロセス

  • 早川書房 (2013年9月20日発売)
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本 ・本 (416ページ) / ISBN・EAN: 9784152094032

作品紹介・あらすじ

決断を下すとき、私たちは視野の狭さ、確証バイアス、短期的な感情、自信過剰の罠に陥りがちだ。上手な意思決定を行うためにハース兄弟が4つのコツを伝授する。全米ベストセラー、待望の翻訳!

感想・レビュー・書評

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  • 意思決定の質を上げるには?に答える1冊。
    スタンフォードのビジネススクールの教授&デューク大学シニアフェローの兄弟(凄いな…)による、全米ベストセラーになった著書だそうで、明日からの仕事に役立てられそうな良著でした。

    例えば、「人生で『AかBか』と迷ったら、答えは『両方』かもしれないと考えるずうずうしさが必要だ。」というのは名言だと思います。
    そもそもの「AかBか」で問うているコト自体が選択肢を狭めてしまっている…という訳で、本著の副題「正解を導く4つのプロセス」の1つ目が、「選択肢を広げる」というコトなのです。
    ちなみに4つのプロセスは、
    W:選択肢を広げる
    R:仮説の現実性を確かめる
    A:決断の前に距離を置く
    P:誤りに備える
    だそうで、なんかちょっとPDCAの残像を感じつつも、こちらの方がより実戦的ではあるかなという印象を受けました。

    本著に通底している価値観は、所詮いくら考えを巡らせたところで、やってみなければ分からない。だからこそ、その中でリスクを最小化し、ちゃんと動きを取れるように仕組みを作ろう、というコトなのかなと思いました。
    頭でっかちの理論家よりも、まず動いてみることの方が大事。ただ、その「動く」一歩前に、WRAPプロセスを経ることで、より成功の確率が上がる。
    「ゲンバ」という日本語が使われていたことからも、日々の仕事に生かせそうな感じがしました。(実は、既にとある打合せで「他のやり方って検討されました?」とツッコミを入れてしまいましたが…)

    あと、こういう米国発のビジネス書を読んでいて感じたのは、言及される著書やエピソードはある程度絞られてくるなぁというコトです。
    ・ヴァン・ヘイレンのM&Msチョコのエピソード
    ・ジム・コリンズの『ビジョナリーカンパニー2』
    ・アブラショフ大佐の駆逐艦ベンフォールドのエピソード(私は『アメリカ海軍に学ぶ「最強のチーム」のつくり方』で読みました)
    ここらへんは必修科目なんですかね。

  •  選択肢を広げる。仮説の現実性を確かめる。決断の前に距離を置く。誤りに備える

    『決定力!  2013/9/25』は『アイデアのちから 2008/11/06』『スイッチ! 2010/08/06』に続くチップ・ハース、ダン・ハースによる第三弾!

    「人々の意思決定やその成果を調べれば、人間が意思決定の名人ではないことが分かるだろう。私たちが早急に結論を出してしまうのは、目の前にある情報を重視し過ぎ、視界の外にある情報を考慮しないからだ。自分で意思決定を下すときの参考になるプロセスは、選択肢を広げる。仮説の現実性を確かめる。決断の前に距離を置く。誤りに備える」だそうだ。さあ実例を見ながら、そのプロセスを学ぼう!?

     D・カーネギーの名著『人を動かす』『道は開ける』のように、これでもかというほど、事例を挙げて、プロセスの重要性をたたみかけてくるので、文章量が膨れ上がり、一気に読むことができませんでした。この辺が好みの分かれるところだと思います。私は、新型コロナウイルスの影響で読書をする時間が増えたので、何とか読み遂げることができましたが、最初の方の話は、忘れてしまっており、蛍光ペンで印をつけたところを復習しました。

  • 分析よりも意思決定のプロセスの方が6倍も重要。

    バイアスを弱める4つの方法
    1.選択肢を広げる(Widen)。視野の狭窄によって選択肢を見逃してしまうのを防ぐ
    今ある選択肢に集中している間は、他の選択肢には気が付かない。「~べきか否か」形式の意思決定は52%が失敗している。選択肢が2つ以上ある意思決定は32%しか失敗していない。機会費用とは、ある意思決定をした際に断念しなければならないものを指す。同じ時間とお金で手に入れることができる次善のものを考える。自分の成功事例を意思決定のプレイリストとして記録すると、新しいアイディアが刺激される。

    2.仮説の現実性を確かめる(Reality)。確証バイアスによって都合の良い情報ばかりを集めてしまうのを防ぐ
    反証的な質問をする。自分と同じ状況では、一般的にどんな事が起きているかを確認する(外部の視点)。小さな実験を行って仮説を検証する(ウーチング)。

    3.決断の前に距離を置く(Attain)。一時的な感情によって間違った選択をするのを防ぐ
    現在の感情だけでなく、未来の感情についても考える。当事者の気持ちで考えるよりも、他人にアドバイスするときの方が最重要な要因に注目しやすくなり、選択は明白になる。目の前の用事(最も鮮明で切羽詰まった状況)が私たちの注目を常に独占してしまう問題がある。核となる優先事項を見つけて明文化する。

    4.誤りに備える(Prepare)。予測を信頼しすぎることを防ぐ
    計画の各段階で発生しうる不具合を特定し、その一つ一つについて、失敗の確率とその影響の大きさを考える。それぞれに1から10の点数を割り当て、2つの値を掛けたものが最大の項目に注意を払う。アラームや期限を設定する。小分けにする。

  • 『アイデアのちから』『スイッチ』で有名なハース兄弟の最新作。今回は、よりよい意思決定のためのテクニックを、プロセスの形に整理して紹介。一つひとつのテクニックは、他の自己啓発本にも載ってそうなありきたりな内容だが、この本はそれをWRAPプロセスという形に整理することで、一つひとつのテクニックを鵜呑みにして使うのではなく、なぜそのテクニックを使うのか、他にどんなやり方があるのか、ひいては自分でうまいやり方を考えることも可能にしている。
    何かを決断する時に、「~するべきかどうか?」という二者択一的な思考をしている人におすすめ。

  • 決定力=間違った決定をしないためのプロセスを大事にする。罠を回避して、よりよい選択ができるようになりたい。

  • 正しい決定 ではなく、正しい決定の仕方について書かれている本。正しい決定の仕方をした決定はいい結果を生むことが多い。
    するべきかしないべきかは選択肢ではない。
    なるほどと感心することが多い。
    本はぶ厚いけど(^_^;)

  • WRAP

    ワイドに選択肢を広げる
    現実的に検証する
    間を空けて考える
    失敗を想定する

    決断力をさらに高めるための、キーワードをあげ、具体例も豊富に挙げている。

  • 『アイデアのちから』『スイッチ!』の作者の第三弾。
    『アイデアのちから』ではどうやったら人を説得できるか、わかってもらえるためにはどう伝えたらよいか、がテーマだった。『スイッチ!』では、自分も含めてひとが、そして組織が今までの行動を変化させるための具体的なやり方はどういうものか、がテーマである。
    そしてこの『決定力!』では、何をどう決めていったらいいか、何か決めるときにどういうふうにすればいいのか、をテーマに選んでいる。
    自分の考えをひとに伝えるときのよい方法、が最初の本のテーマだった。が、伝えてわかってもらっても行動につながらない、何もかわらない、ということがあるわけで、そこで次の本では、変化を起こしてもらうためのより具体的な方法がテーマになった。
    この本では、望ましい変化とはなにか、伝えるべき自分の考えはどう決めるのか、と前の二著の前提をさかのぼって考える本になっている。
    どの本も具体的で有用、かつ興味深いエピソードで面白く読めるので文句なくおすすめだが、上記のように三部作としてその関連を考えながら読むとまた面白いと思う。

  • ナナメ読み。
    ・選択肢を拡げる。(~するかしないか→~するか、☓☓するか)
    ・小さく始めてみる。

    もう一回ちゃんと読み直したい。

  • なるほどなぁ、と思いました。いまいち自分の選択に自信が持てない時に、おおいに活用できそうです。

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