致死量未満の殺人

著者 :
  • 早川書房
3.13
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本棚登録 : 291
感想 : 63
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  • Amazon.co.jp ・本 (331ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784152094117

作品紹介・あらすじ

〔第三回アガサ・クリスティー賞受賞作〕大学のゼミ仲間が冬の山荘に集まったとき、悲劇の幕が開く。たび重なる推理とどんでん返しの果てに、十五年の時を経て関係者たちが摑んだ驚くべき真実。

感想・レビュー・書評

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  • まわりの人間を傷つけずにはいられなかった、悪女の死。
    15年後の時効直前、ある男が自分の犯行について語り始める。

    第3回アガサ・クリスティー賞受賞作。

    セリフの言葉遣いや文体が、昭和の小説のような古めかしさではあるものの、おもしろいミステリ。

    閉ざされた雪の山荘。
    誰もが犯行動機を持つ。

    いかにもなシチュエーションで起こる毒殺事件は、まさに推理小説の王道。

    自分たちで犯人探しをするため、当時繰り広げられた推理合戦と、現在における推理合戦。
    さまざまな筋が現れては消えていくやりとりが、たのしい。

    王道ゆえに、最後の方は予測がついてしまうものの、ミステリど真ん中な作品。

    受賞時の『コンダクターを撃て』より、今のタイトルの方がしっくりくる。

  • 完全ではないですが、途中でストーリーが読めちゃいました。構成にちょっと話に無理があるんじゃないかなーって思います。これが実話なら奇跡的な話です。
    ただ、テーマとしては面白かったので、最後まで楽しめました。

  • 面白かった。
    いわゆる雪の山荘もの。
    アガサクリスティ賞らしく雰囲気もある。オチが二転三転する感じも面白い。ただ本の残りからもう一展開位あるだろうなとかは読めてしまったのが残念。ミステリって電子書籍に向いているかもと思った。
    毒殺についてのトリックもなかなか。都合の良さは否めないが、それでも面白かった。

  • アガサ・クリスティー賞受賞作。まだ時効が撤廃される前のミステリ。15年前に起こった毒殺事件の真相が、犯人の自白によって語られます。だけど彼はいったいどうやって被害者に毒を盛ったのか? 謎がその論点のみというのはかなり地味な印象だったのだけど。いやいや、かなり読まされました。
    そして一見解決したように見えた後のさらなる真相。うーむ……とりあえずこの被害者はどうしようもなかったですね(苦笑)。タイトルの意味にもなるほど。

  • ザ・ミステリーという感じ。気持ちよく読み終えることができた。最後の最後のオチも良かった。

  • 「弥生を殺したのは俺だよ」 時効間近の宵、容疑者の一人は宣言する。 どうやって毒殺を成し遂げたのか、ハウダニットを意識した倒叙ミステリー。

    雪の山荘、限られた人数、限られたアイテムで遂行された毒殺事件。 2010年代では中々見ないオールドな設定な感じですね、出来はともかくこういう作品は消えないでほしいです。 「毒」という強力なアイテムが出てくるわけですがその扱いがちょっと自由過ぎるかなぁ、トリックにツッコミたくなるような欠点も散見する気がします。 アガサ・クリスティーを意識したようなどんでん返しもこれでは栄えない。

  • 被害者が絶対悪過ぎて清々しい殺人やなぁと思った。
    そして、これぞまさに『真犯人』って人に出会った気がする。
    巧みすぎる毒殺でスルッと読めてしまった。
    そして、アガサ・クリスティの本をとっても読みたくなった。

  • やりすぎ感

  • 2022.4.17 読了


    久々に ザ ミステリーみたいなものを
    読みたくなり、借りた。

    ラストのどんでん返しが
    二転三転あって 面白かった。

    けど、ちょっと 上手く行きすぎ、てか
    なんだろう。。。モヤモヤした。


  • 毒殺ってそんなにうまくいくものなの?だからかラストのほう、偶然、偶然という言葉が繰り返されたような。

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著者プロフィール

(みさわ よういち)1980年年長野県生まれ。東北大学ミステリー研究会出身。2013年『致死量未満の殺人』で第3回アガサクリスティー賞を受賞しデビュー。他著作に『アガサクリスティー賞殺人事件』がある。

「2015年 『不機嫌なスピッツの公式』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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