深紅の碑文 (上) (ハヤカワSFシリーズJコレクション)

著者 :
  • 早川書房
4.10
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本棚登録 : 281
レビュー : 41
  • Amazon.co.jp ・本 (363ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784152094230

作品紹介・あらすじ

ベストSF2010第一位にして日本SF大賞を受賞した、海洋黙示録巨篇『華竜の宮』の続篇。この星に迫る滅亡を前に、なおも己の信念を貫いた人々の行方を描ききる、現代SF前人未踏の到達点

感想・レビュー・書評

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  • 華竜の宮の続編ではあるが、前作では最後が端折られた感があったので、この部分を新たに書き起こして頂いたものであり、実にありがたい。とはいえ、随分と時間がたっており、忘れてしまっている部分が多々あり、読み進めながら、思い出すという感であり、これを読む前に復習しておけばよかったと思うが、読んでしまえば、そんなことも忘れ、世界観に浸ることができる。でも、前作を読んでいない人には少々、つらい。なんせ、物語の中で常識のように語られる用語が全く解説もなく、わからないのだ。これじゃつらいだろう。巻末にでも用語集を追加していただければ幸いである。

  • 地球の全球凍結をもたらすプルームの冬を前に、
    再びの遺伝子改変、
    援助を求める人々の非難と恨みと暴力を受けながらの、凍結された宇宙開発事業の再開、
    警備という名目で投入される殺戮知性体、
    使用不可能となる自然エネルギーの代替として考案される禁断の核融合炉(現存する原発は核分裂炉)

    ーーー(核分裂炉の融合炉の違いはあっても、読むのが辛かった。ただし、物語の中でも人々が議論し、苦悩し他に方法があるのかないのか、受け入れるのか拒否するのか我が身の問題として受け止めていた。現実世界では、原発問題は自分にふりかからない問題と考えている人間が多過ぎる)ーーー

    展開される世界に呑み込まれ、絶望と希望に揺れた。『見えない十人』には、心底、嫌悪を覚えた。
    *****
    『華竜の宮』のツキソメの育て親のエドの本名、ヘンリー・MUP・ウォレスは、あのルーズベルト大統領の副大統領のヘンリー・A・ウォレスからとっているのだろうか? だったら、嬉しい。

  • 滅びを待つ未来の地球の中。
    群像劇のような形をとりながら、陸上民と海上民が対立し争う世界で、それでも「人」を救おうとする、矜持の衝突を見た。
    静かに、しかし確実にその拍動を強めてきている物語の生を感じた。
    下巻に期待。

  • 下巻にて

  • 青澄とマキの活躍を書く大作の続編。世界滅亡が迫る中、人類が取るべき選択は?それぞれの立場で懸命に希望を求めていきる。

  • 続きかな。後半になってノッテきた感じ。下巻に期待。

  •  来たる未曽有の大災害に、次世代は生き残れないかもしれない――そんな絶望的な状況にさらされたとき、人間に何ができるのか。
     当然の如く起こる資源の囲い込みと、今この時の生存をかけた人々の略奪闘争。
     混迷する世界の中で、その日の暮らしに追われる者もいれば、自分たちが生きた証を確かに残したいと希望を宇宙に託す者、そして混乱した社会の立て直しにどこまでも粘り強く取り組み続ける者など、多くの生き方があって惹き込まれた。
     どの人物も自分の軸足をしっかり拠り所となる場所(コミュニティ、夢、理想)に置いて行動しているのが良い。

  • 「華竜の宮」の続編と知らずにこちらを先に読んでしまった…!失敗した…!
    ザフィールの生き方がなんとも切ない。

  • 個々の人々の「幸せを求める力」が奏でる不協和音。

  •  青澄! 青澄!という位、彼が出てくるとときめくが、落ち着け、彼は主役じゃないんだぞと言い聞かせながら読んでいる。
     ザフィールの回想が説明っぽすぎて読むのがちと辛いが、やはり面白い。下巻では若人組の活躍が見られそう。楽しみ!

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著者プロフィール

兵庫県生まれ。2003年『火星ダーク・バラード』で第4回小松左京賞を受賞し、デビュー。2011年『華竜の宮』で第32回日本SF大賞を受賞。同作は「SFが読みたい! 2011年版」国内篇第1位に選ばれ、『魚舟・獣舟』『リリエンタールの末裔』の各表題作、『華竜の宮』の姉妹編『深紅の碑文』と合わせて《Ocean Chronicleシリーズ》と呼ばれ、読者からの熱い支持を集めている。近著に『妖怪探偵・百目』シリーズ、『薫香のカナピウム』など。

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