深紅の碑文 (上) (ハヤカワSFシリーズ Jコレクション)

著者 :
  • 早川書房
4.11
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本棚登録 : 332
感想 : 45
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  • Amazon.co.jp ・本 (363ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784152094230

作品紹介・あらすじ

ベストSF2010第一位にして日本SF大賞を受賞した、海洋黙示録巨篇『華竜の宮』の続篇。この星に迫る滅亡を前に、なおも己の信念を貫いた人々の行方を描ききる、現代SF前人未踏の到達点

感想・レビュー・書評

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  • 魚舟や獣舟など、世界観を理解するまで時間がかかり、読むのに辛抱が必要です。組織名や利害関係の理解も難しいのですが、分かると面白いのだと思います。

  • 海と陸それぞれの立場が描かれていて、特にザフィールの過去は悲しくなった。
    若い世代まで自分たちが生まれる前の一件で互いを敵視し、対立は深まるばかり。その流れは現実だなと思った。

    どうやって収拾していくのだろう。
    青澄の活躍はこれからかと下巻が楽しみ。

  • 華竜の宮の続編ではあるが、前作では最後が端折られた感があったので、この部分を新たに書き起こして頂いたものであり、実にありがたい。とはいえ、随分と時間がたっており、忘れてしまっている部分が多々あり、読み進めながら、思い出すという感であり、これを読む前に復習しておけばよかったと思うが、読んでしまえば、そんなことも忘れ、世界観に浸ることができる。でも、前作を読んでいない人には少々、つらい。なんせ、物語の中で常識のように語られる用語が全く解説もなく、わからないのだ。これじゃつらいだろう。巻末にでも用語集を追加していただければ幸いである。

  • 地球の全球凍結をもたらすプルームの冬を前に、
    再びの遺伝子改変、
    援助を求める人々の非難と恨みと暴力を受けながらの、凍結された宇宙開発事業の再開、
    警備という名目で投入される殺戮知性体、
    使用不可能となる自然エネルギーの代替として考案される禁断の核融合炉(現存する原発は核分裂炉)

    ーーー(核分裂炉の融合炉の違いはあっても、読むのが辛かった。ただし、物語の中でも人々が議論し、苦悩し他に方法があるのかないのか、受け入れるのか拒否するのか我が身の問題として受け止めていた。現実世界では、原発問題は自分にふりかからない問題と考えている人間が多過ぎる)ーーー

    展開される世界に呑み込まれ、絶望と希望に揺れた。『見えない十人』には、心底、嫌悪を覚えた。
    *****
    『華竜の宮』のツキソメの育て親のエドの本名、ヘンリー・MUP・ウォレスは、あのルーズベルト大統領の副大統領のヘンリー・A・ウォレスからとっているのだろうか? だったら、嬉しい。

  • いよいよ、たっぷり「オーシャンクロニクル」の最終編!?
    短編で読んでいたものが、少しづつ繋がる。
    「ウォーターワールド」の世界感ですが、物語の深さが全く違う。
    すごいです。おぼれそうです。
    ちゃんとレビューを書くのは下巻を読んでからにします。

    下巻でまとめてレビュー
    https://booklog.jp/users/kickarm/archives/1/4152094249

  • 4.09/301  (「華竜の宮」の続編)
    『ベストSF2010第一位にして日本SF大賞を受賞した、海洋黙示録巨篇『華竜の宮』の続篇。この星に迫る滅亡を前に、なおも己の信念を貫いた人々の行方を描ききる、現代SF前人未踏の到達点』(「Amazon」サイトより)

    『深紅の碑文』
    著者:上田早夕里
    出版社 ‏: ‎早川書房
    単行本 ‏: ‎363ページ(上)

  • 滅びを待つ未来の地球の中。
    群像劇のような形をとりながら、陸上民と海上民が対立し争う世界で、それでも「人」を救おうとする、矜持の衝突を見た。
    静かに、しかし確実にその拍動を強めてきている物語の生を感じた。
    下巻に期待。

  • 下巻にて

  • 青澄とマキの活躍を書く大作の続編。世界滅亡が迫る中、人類が取るべき選択は?それぞれの立場で懸命に希望を求めていきる。

  • 続きかな。後半になってノッテきた感じ。下巻に期待。

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著者プロフィール

兵庫県生まれ。2003年『火星ダーク・バラード』で第4回小松左京賞を受賞し、デビュー。11年『華竜の宮』で第32回日本SF大賞を受賞。18年『破滅の王』で第159回直木賞の候補となる。SF以外のジャンルも執筆し、幅広い創作活動を行っている。『魚舟・獣舟』『リリエンタールの末裔』『深紅の碑文』『薫香のカナピウム』『夢みる葦笛』『ヘーゼルの密書』『播磨国妖綺譚』など著書多数。

「2022年 『リラと戦禍の風』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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