- Amazon.co.jp ・本 (185ページ)
- / ISBN・EAN: 9784152094353
作品紹介・あらすじ
〈トニ・モリスン・コレクション〉朝鮮戦争から帰国したフランクは、親代わりとなって育てた妹が病床についていると知り、彼女を連れて故郷に帰るが――傷と癒しを描いたノーベル賞作家の最新作
感想・レビュー・書評
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日本語訳の問題か、もしくは原文が詩のような感じなのか、読みづらかった。なので、今一つ、頭の中に入ってこなかった。朝鮮戦争、人種差別、貧困などの苦境のなかでの物語。
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『ホーム』(トニ・モリソン著)読了。アフリカ系アメリカ人の女性ノーベル文学賞作家による長編(といってもそれ程は長くなく、200頁に満たない)。二度と帰らないつもりで故郷を出た兄フランクは、朝鮮戦争の間の、ある体験から心に傷を負い、普通の人生を送れない状態だった。そこに、過去は兄の庇護下にあったため、大人になれなかった妹シーが死にかかっているという連絡が入り、フランクははるばるバスを乗り継ぎ、トラブルに見舞われつつも妹を救出し、故郷の街に戻ってきた。その故郷の、子どもの頃には分らなかった街の人たちの芯の強さを目の当たりにして人間性を取り戻してゆく。妹シーも体の回復だけでなく、大人の自律した1人の人間として生きることに目覚める。
淡々とした中に生きることとは何かを考えさせられる。
ただ、訳はもう少しこなれた方が良い。元の文章が透けて見える。 -
短いが、強烈な印象を残す。救いに似た。神様はいるのよ、と。妹の再生がみごと。