オービタル・クラウド

著者 :
  • 早川書房
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本棚登録 : 503
レビュー : 68
  • Amazon.co.jp ・本 (480ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784152094445

作品紹介・あらすじ

宇宙デブリの予報サイトを運営する木村は、不審な動きをするデブリを発見する。それは世界を震撼させるスペース・テロの幕開けだった……元ソフトウェアエンジニアが描く近未来テクノスリラー。

感想・レビュー・書評

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  • 電子書籍用に書かれた小説を上製本の紙媒体にした作品。舞台は2020年の世界中。所謂近未来のSFサスペンスだ。作家の藤井太洋さんは、電子書籍の世界では有名らしく、ベストセラー作家だという。紙に固執する私は最近まで知らない作家だった。本は紙に限る!と信じて疑わない私にはショックだった。でも、結局売れ始めると紙になるのだから、まだまだ紙の需要は多いのではないかと思う。紙の質感、ページの厚さの重量感。インクの匂い。ページをめくる指の感覚。これは何物にも代えがたい。あ、内容に触れてませんでしたね。とにかくページを繰る手が止まらないのは間違いない。SFに不可欠なのはわくわく感。これが作品には充満してました。

  • 悲しいかな宇宙空間のセンスとインターネットの知識に欠けるので,本来の面白さが十分に理解できていないのかもしれないけれど,それでも手に汗握るドキドキハラハラの連続.関口さんは出来過ぎの感があり,ちょっとずるいような気もしたが素敵なのでまあいいか.

  • 地球軌道上に数千万個浮遊している、
    サペースデブリの中に紛れ込ませた、
    数万個のスマホ大の宇宙機を使って、
    現在、地球軌道上で運用されている、
    GPS、通信、気象、偵察各衛星の、
    全ての破壊を目論む北朝鮮において、

    そのシステムを構築し、シアトルで、
    そのテロを、実行しようとしている、
    元JAXAの科学者の白石に対して、

    偶然にも、その宇宙機を発見した、
    日本の、天文Webサイトの和海と、
    同じく、天才プログラマーの明利が、

    成り行き的にシアトルに設置された、
    CIAのテロ対策チームの中核として、
    システムの基礎理論を考案したテヘランの科学者、
    インド洋上で超高性能観測システムを持つ投資家、
    地球軌道上で初の民間宇宙旅行を敢行した実業家、
    の、4元を中継して、テロを食い止めよぅとする、

    近未来クライム小説です…。

    時代設定は、今から5年後の2020年…。
    IT技術や宇宙技術が、実現可能な範囲で、
    最大限に発達した、ごく近未来が舞台です。

    問題提起の外堀(第1部)を埋め、
    問題分析の内堀(第2部)を埋め、
    テロリストと対決する本丸(第3部)へと、
    すべての事象がとても丁寧に描かれており、
    その分、文章量は結構なボリュームですが、
    途中でダレることも、挫折することもなく、
    最後まで、お話を楽しむことができました。

    体系も、SFのジャンルでありながらも、
    リアリティのあるクライム小説となっており、
    今、そこにある危機を感じることができました…。

    宇宙(開発)は、我々には、縁遠ぃ存在ですが…、
    すでに、普段の生活の中で、
    地球軌道上の各衛星があらゆる情報を介しており、
    一度、衛星がダウンすれば、
    忽ち、生活は成り立たなくなる状況にあります…。

    その「一度」は、地球軌道上に数千万個浮遊する、
    サペースデブリ(宇宙ゴミ)と、衝突しただけで、
    容易に発生し得るものであり…、
    特段、核兵器やBC兵器などを使用しなくても、
    容易に、世界を大パニックに陥れることができる、
    そんな危うぃ状況の中にある、何でもない日常は、
    とても、不気味に感じました…。

    最後は、宇宙開発系のお話らしぃ?、
    壮大な幕開けで締めくくられてもおり、
    ベストSF第1位の面目躍如でしたね…!

    とても面白かったです!!

  • 構成がかなりしっかりしている上に、IT技術の裏付けもあってかなり興味深く読み進めた。エンターテイメント性も感じられ、映像化も期待したいほどの出来栄え。久しぶりにいい作品に出逢えた。

  • あまり無理を感じないのがありがたい。途上国の宇宙開発のところが30年代の日本みたいで目が熱くなる。

  • 最高
    SFとしても、エンタメ小説としても素晴らしい

  • 視点がテンポよく変わり、話の展開も早いので読んでいて飽きずにとても読みやすい。イーロンマスクに似た登場人物が出てくるが、フィクションではなく、現実で似たようなことを実現しようとしているイーロンマスクはとんでもない人物と感じる。

  • 図書館で借りて来てみたらまさかの再読。でも意外と覚えてなくて楽しめた。
    イランと北朝鮮とアメリカと日本、そして宇宙を舞台にしたSF。これらの舞台からお分かりの通り、スパイや軍やCIA的なところが入り乱れるスパイ小説でもある。
    面白い本を書くSF作家というのはどうしてこうも博識なのだろうか。
    藤井太洋という人は、確かkindle自費出版のはしりでやはり面白いSFを上梓して名を遂げた作家だったと思うが、なかなかどうして、その泉は涸れることを知らないようだ。
    久々にSF読んだけど、伊藤計劃とか高野和明とか再読したくなった。

  • 読み始めたら、最初とっつきにくいかなと感じた。しかし、読み進んでいくと、どんどん面白くなってくる。読むスピードも上がってきます。ラストもめでたしめでたし。

  • 宇宙にIoTを持ち込むとっていう小説。イーロンマスクのスペースXは、宇宙にITを持ち込んだけど、イノベーションって、色んなところに生まれるんだなと感じました。

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著者プロフィール

藤井太洋(ふじい たいよう)
1971年、鹿児島県奄美大島生まれの作家。国際基督教大学中退。ソフトウェア開発会社に勤務しながら小説を執筆し、2012年電子書籍『Gene Mapper』をセルフパブリッシングして話題になる。翌年、増補改訂版『Gene Mapper - full build-』を早川書房より刊行、単行本デビュー。2014年には『オービタル・クラウド』(早川書房)を発表、「ベストSF2014[国内篇]」1位、第46回星雲賞(日本部門)、そして第35回日本SF大賞をそれぞれ受賞。2018年『ハロー・ワールド』を刊行し、同作が2019年に第40回吉川英治文学新人賞を受賞。
2015年には日本SF作家クラブ第18代会長に就任している。

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