四季彩のサロメまたは背徳の省察

著者 :
  • 早川書房
3.25
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本棚登録 : 382
感想 : 45
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  • Amazon.co.jp ・本 (268ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784152095374

作品紹介・あらすじ

美しい女子生徒に囲まれて過ごす朗読部の主、華影忍。彼は後輩の通称「カラス」から依頼を受け、肉体への考察を通して「存在しない少女」を探し始めるが……黒猫シリーズの著者、待望の最新作!

感想・レビュー・書評

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  • ええっと……高校生……だよね?とか、初めては年上が男のロマンというやつですか?とか、語尾に「(汗)」のつくコメントしか浮かんでこない小説だった。官能的というより卑猥な印象で、最後のほうでようやく面白さを感じることができたものの、カラスってばなんて高校に通ってたんだとため息をつきながら脱力。忍を含め、登場人物にも魅力を感じなかったので、読み進めるのが少々苦痛だった。とりあえず自分は乳房や尻よりポオについての談義のほうがずっと楽しいということがわかっただけでもよかった……と思う(苦笑)。

  • 再読。原田マハのサロメを読んだ後、一番にこれを読みたくなった。
    私はこれでサロメを初めて知った。
    そしてやっぱり思う。私にとってはこれこそがサロメ。
    「サロメさながらに、死よりも恋に価値を置く者にしかできぬ、命を賭した恋の駆け引き。」


    改めて読むと、題名の通り本当に四季彩に溢れていることに気づいた。
    初読ではストーリーを追いかけるのに精一杯で、しかもそれで満足してしまっていたからなあ。

    今回、出てくる絵画もきちんと調べながら読んだけど、結構知っているものも多くて、自分の趣味がまたさらに深まった。

    次に読む時は、月と陽光、曇りなど、空の描写に注意してみようかな。

  • 【紙の本】金城学院大学図書館の検索はこちら↓
    https://opc.kinjo-u.ac.jp/

  • うぅーん、何だか何とも言えない。

  • 考えれば考えるほど身震いする展開ですね(⌒‐⌒)
    真の目的はそれでサロメはあなただったのか…
    神秘的で美しい物語のように思えました。
    美しい表紙に惹かれて読みました。カラスも忍もイケメンです(*^^*)

  • 「青い春と今は亡きサロメ」
    見つからない彼女。
    今は亡き者を探すほど難しい事はないが、ただ亡くなった時期より後に出没したという謎の答え探しの方が一番難しい問題だったろうな。

    「幕間のサロメ-その1-」
    サロメになりたい。
    これだけ窮屈な暮らしをしていたら、たまには羽目を外したいと思うのも無理はないが後悔してしまうと後が辛いだろうな。

    「朱い夏とふたたびのサロメ」
    嘘の告白を聞いたせいで。
    何故始めから本当の話をしなかったのか疑問は残るが、狂気的な迄の愛を前にしては殺された人物が変わるかぐらいの問題なのだろうな。

    「幕間のサロメ-その2-」
    少しずつ近づく彼女。
    最初の目的はただ姉の恋人を見たいというだけだったのかもしれないが、彼だと知ったからこそ歯車が狂いだしたのかもしれないな。

    「白い秋とはじまりのサロメ」
    彼が見ていた光景。
    人の気持ちを利用し、趣味の悪い事をしていた罰が当たったのだろうとしか言い様がない結果だな。

    「幕間のサロメ-その3-」
    虚言なのか真実なのか。
    彼女の証言を疑いたくはないが証拠がない分、彼女の発言が本当の事だと信じるのは少し難しいな。

    「黒い冬ととこしえのサロメ」
    全ての真実はここに。
    どれだけの人間を騙し生きてきたのか分からないが、何故こをなにも簡単に年の差のあるはず姉妹が簡単に入れ替われたのだろう。

  • 黒猫シリーズにどはまりしたので森晶麿さんのをひたすらよんでた。
    森さんのツイートで気になった、忍さま。
    カラスと出会えてよかった…!

  • リアリティはない。だけどもそこにある種の狂気がある。

    ちょっと無理があるだろうという設定ばかりなので入り込むことはできないけれども、サロメという記号がそのあり得ない設定を許してしまう。「まぁサロメだからしょうがないか」みたいな。

    まぁ2時間ドラマみたいなところだろうかね。

  • これが昔の黒猫...?
    と、ソワソワしながら読みました。こんなにエロティックな本だと思わなかったので衝撃でした。

  • ちょっとだけエロいけど、それをどうとも感じなくなってしまった後半戦。サロメとか西洋の文化はよくわからない私ですが、姉妹でこんなに似るってあるのかと疑問です。双子じゃないのに…。

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著者プロフィール

1979年、静岡県浜松市生まれ。早稲田大学第一文学部卒業。日本大学大学院芸術学研究科博士前期課程修了。ライターとして漫画脚本などを手掛けながら小説の執筆活動を続け、『黒猫の遊歩あるいは美学講義』で第1回アガサ・クリスティー賞を受賞(早川書房刊)。同作は続刊も刊行され、「黒猫シリーズ」として人気を博している。ほか、『名無しの蝶は、まだ酔わない』(角川書店)の「花酔いロジックシリーズ」、『ホテル・モーリス』(講談社)、『偽恋愛小説家』(朝日新聞出版)、『かぜまち美術館の謎便り』(新潮社)などがある。

「2021年 『使徒の聖域』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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