ユートロニカのこちら側 (ハヤカワSFシリーズJコレクション)

著者 :
  • 早川書房
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本棚登録 : 135
レビュー : 22
  • Amazon.co.jp ・本 (336ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784152095770

作品紹介・あらすじ

個人情報と引き換えに完璧な生活が約束されるアガスティアリゾート。安全と安心に満たされて生きることに、人間存在の自由と幸福――未来の姿はあるのか?

感想・レビュー・書評

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  • 2019.11 なんか難しくてよくわからなかった。物語に溶け込めず。

  • 進化する機械、即ちAIに様々な危惧を抱く風潮があるけれど、それを扱うヒトの心はどうなるかという声は聞かれない。
    高度に進化したAIによってあぶりだされる犯罪を犯す「かもしれない」可能性。それを信じたヒトが、犯罪を犯さない「かもしれない」可能性を殺す。
    ヒトの心理における揺らぎのようなものを制限し、方向づけてしまいかねない指標をAIは提出し、ヒトはそれを使って自らを固く縛っていく。
    どれほど便利なものであろうともそれは全て道具であり、使う者の心が問われる。
    自律的であり、自由であり、健やかであることに、ヒトはどこまで向き合えるだろうか。

  • GAFAを想定させる会社にすべての個人情報を売り、監視させることで自由、報酬を得る社会を描いたSF連作短編集。
    世界観とそこに悩む人々の心情が良く描けていると思いますが、主人公がそれぞれ異なる連作短編で、作者が描きたいことは理解できるのですが、人間がやや薄い印象を受けました。

  • 短篇で、色々な角度からユートロニカの姿を描く
    終わり方は、古い思想と新しい概念の融合による救いなのかもしれないし、新しさの受容ができない人は古い思想の残骸に頼るしかないという当然の答えなのかもしれない

    もう少し書き込んで欲しかった気もするけれど、クリアで乾いた読後感が心地良い

  • うーむ。うーむ。すでにgoogleにすべての行動がバレてる気がします。

  • 伊藤計劃の「ハーモニー」とアニメ「PYCHO-PASS」を彷彿させる。やはり、両作品の影響があるのだろうか。
    あと、Facebookの騒動が思い起こされる。

  • ‪近未来のサンフランシスコが舞台のハードSF小説。テクノロジーの進歩がもたらしたユートピアのはずの人工都市で苦しむ人々の様子に考えさせられる。でもこれは決してSF小説の中の絵空事ではない。人類がAIの言うことに理由も考えず従うようになる未来はいよいよ現実的なものになってきていると思う。‬

  • 久々の再読。情報を管理されるかわりに安全な生活が保証される「アガスティア・リゾート」の光と影を通じて「本当の自由」とは何かを問う作品。ジョージ・オーウェルの「1984」にも通じる精神的な荒涼感を感じた。

  • 第3回ハヤカワSFコンテスト大賞受賞作。
    日常の生活含む全ての個人情報へのアクセス権を明け渡す代わりに、経済、安全、環境など高レベルの生活が保証される特別区、アガスティアリゾート。

    自由とは何か、に答えをみつけることではなく、そこは永遠に問い続けようぜ、それが人間じゃないか。みたいな。

    舞台がアメリカという設定にも意味がある、という神林長平氏の選評が大変印象的で、納得しました。読み始めは、やはりそこ、気になってしまったので。

  • 精神病理としてのアプローチになるのかー。ちょっと驚いた。
    見られていること、ひたすら見ていること、考えることを任せていることつまり放棄すること、放棄するひとびとを救おうとすること、というような章立て。面白く読んだ。
    マイナンバー制度とは比べるべくもないレベルの話ではあったけれど、今後の社会のあり様も考えさせようとしているのはありありと伝わる。まあ、なる様になるのでしょう。(考え放棄

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