七王国の騎士 (氷と炎の歌)

  • 早川書房
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感想 : 13
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  • Amazon.co.jp ・本 (488ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784152096593

感想・レビュー・書評

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  • 目次
    ・草臥しの騎士
    ・誓約の剣
    ・謎の騎士

    4センチの厚さの本にいささかビビったけど、読んでみると一気。
    ああ、やっぱり面白い、氷と炎の歌。

    身長2m10cmと高身長ながら、まだ年若い「草臥しの騎士」ダンク。
    草臥しの騎士とは、草の上で寝る、つまり主人を持たない流浪の騎士。今でいう傭兵のようなもの。
    若さゆえの正義感と、若いくせに頑固なことが災いして、行く先々でトラブルに巻き込まれる。

    従者のエッグはまだ10歳くらいの子どもだが、貴族の紋章や人間関係に妙に詳しい。
    それもそのはず、エッグは王室直系のお坊ちゃまなのだから。
    しかし自ら望んで草臥しの騎士の従士となり、乏しい食事を我慢して、馬の世話など重労働に明け暮れる。

    先先代の王が、嫡子ではない王子に位を譲ったものだから、王家も、それを担ぎ上げる貴族もが二つに分かれ、大きな戦が起こったのは十数年前。
    一応の決着はついたとはいえ、争いの火種はあちらこちらでくすぶっている。

    主人公なのにそれほど腕が立つわけではないし、もてないくせに惚れっぽいし、若いくせにやたら考え過ぎるし、頑固だし、要領悪いし、間も悪いし。
    そんなダンクをなんとか手助けしようと、エッグが身分を明かそうとすると事態は余計にこじれてしまう。

    そりゃあそうだ。
    小汚い小僧だと思って邪険にしていたら、実は王家のプリンスでしたなんて、証拠隠滅のために身ぐるみ剥いで殺してしまえとなったって文句は言えない。

    ダンクにしたって、自分は殴りつけてもこき使ってもいいけれど、万が一エッグの身に何か起こったら責任問題になるのは目に見えている。
    それでも、いいコンビなんだ、彼ら。

    要領よく生きたいと思っていても、結局損得ではなく信義に基づいて動いてしまうダンクはエッグくらい小回りの利く従者がいた方がいい。

    作者はこのシリーズも続けていきたいようなので、いずれエッグは王になって(デナーリスのお祖父ちゃん?)、ダンクは〈王の盾〉になるのかもしれない。
    でも、まずは本編完成させて!
    ドラマの方が原作追い越しちゃったから、ジョン・スノウの正体をうっかり知っちゃったよ!全くもう!

  • 『七王国の玉座』より約一世紀前に遡ったダンクとエッグの物語。「草臥しの騎士」「誓約の剣」「謎の騎士」の3編。こちらも映像化の予定だそう!

  • 子どもが12歳になったら薦めて『氷と炎の歌』世界に引き入れたくなる入門書。
    本篇に比べれば、出てくる場所も人物も限られてきるのと、ダンク一人の視点なので読みやすい。ちょっとだけエロスと残酷さも残してある。
    俄然、ブラックファイア(黄金兵団)、血斑鴉が気になる…

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