機龍警察 狼眼殺手 (ハヤカワ・ミステリワールド)

著者 :
  • 早川書房
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本棚登録 : 255
レビュー : 46
  • Amazon.co.jp ・本 (496ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784152097095

感想・レビュー・書評

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  • 専門用語が多くてなかなか読み進めなかったがそれでもやっぱり面白い。敵・・・



  •  機龍警察シリーズの長編としては五作目。
     一連の殺人事件から端を発し、国家プロジェクト「クイアコン」をめぐる陰謀と、警察や政治の内部に巣くう〈敵〉との対決が描かれる。そして再びライザ・ラードナー警部の因縁の相手であるIRFの影が見え隠れし、特捜部と捜査陣を攪乱させる。
     今回はなんと最後までドラグーンこと機甲兵装の戦闘シーンは無し。例えて言えば、ロボットアニメと思ったら最後までロボットの戦闘シーンがないという大胆な書き方。むしろその機体の中枢であるオーバーテクノロジーの国際的な覇権の奪い合いと権謀術数をハードに描いている。それでも最後まで読ませるのは、もともとの警察小説という骨格がしっかりしているからだろう。

     〈敵〉側に与していた少数の人間は判明したが、〈敵〉の正体は依然として茫洋としたまま。むしろ、その真相を知ったところで現代の我々の生活は何も変わらない、という諦観が最後には漂っている。権力や欲の象徴である〈敵〉にいくら迫ったところで物語は進展しないと思っていたので、この路線変更は多くの読者の望むところではないだろうか。ちょっと寄り道はしたが、これからも続編をどんどん書いてほしい。

  • 全部ウソで全部がホントで…。これを読ませる筆力が凄いなあと…。読んでいなかった前作も読まなければと、何故読まなかったのだと…。

  • 龍機兵が控えめの方がおもしろい。

  • これまで曖昧にされたいた龍機兵という存在について焦点を当てた巻。テロリストの抑止力としての龍機兵の存在の大きさを改めて実感した。
    今作の驚くべきところは、機甲兵装の出番がないにもかかわらず、これまで積み上げていた登場人物の背景や物語のおかげで、退屈するどころかより面白く感じられる点だ。
    新作が出るたびに前作より面白いと感じられる本シリーズ。その分ハードルが高くなっているため不安な気持ちもあるが、それでも早く新たな特捜部の活躍が見たいという気持ちが止まない。

  • 機龍が登場しないのにこの面白さ

  • 月村了衛さんの「機龍警察」シリーズ第5弾です。
    今回は、特捜部が捜査一課や捜査二課と合同で、狼眼殺手と呼ばれる謎の暗殺者に挑みます。
    今までのシリーズと比べると、今回は少しミステリー色が強めな感じでした。でも、各所で描かれる駆け引きと、恐るべき敵の実力など、読み応えがありました。

  • ミステリマガジン2016年1月号〜2017年5月号にかけて9回の連載されたものに加筆修正し、2017年9月に早川書房から刊行。シリーズ5冊目。量子コンピュータと量子情報通信が機龍兵システム支える技術であるなんていうくだりがあって、機龍警察の面目は保っては、いるものの、やはり機龍兵が出ないのは、少し残念。

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著者プロフィール

1963年大阪府生まれ。早稲田大学第一文学部文芸学科卒業。2010年、『機龍警察』で小説家デビュー。2012年に『機龍警察 自爆条項』で第33回日本SF大賞、2013年に『機龍警察 暗黒市場』で第34回吉川英治文学新人賞、2015年に『コルトM1851残月』で第17回大藪春彦賞、『土漠の花』で第68回日本推理作家協会賞を受賞。他の著書に『神子上典膳』『機龍警察 狼眼殺手』『コルトM1847羽衣』『東京輪舞』などがある。

「2019年 『悪の五輪』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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