- 本 ・本 (320ページ)
- / ISBN・EAN: 9784152097552
作品紹介・あらすじ
老親の介護、職場でのリストラ不安、実家に戻ってしまった妻、反抗期の娘……悩み多き40代中年サラリーマンの村山健司が、とある事情から雇った家政婦の恵。彼女には、決して知られてはいけない秘密があった……。近未来の横浜を舞台にした、新感覚の家族小説。
感想・レビュー・書評
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人工知能がより幅をきかせている未来のお話。アンドロイドの恵はおじいちゃんおばあちゃん、主人、その子供(娘・息子)と住み、家政婦として仲良く暮らしている。各登場人物たちはAIとのやりとりや幻想に苦労する。そんな中、近所で、AIが犯人だという殺人事件が起こる。殺人事件の犯人は、恵は…。アンドロイドが生活の中で一層働き、会社ではドローンの上司がやってくる、人間は思考や友情関係など把握され、大多数の仕事が奪われるため富裕層は都会に住み、極貧層が地方に住むようになる。ある一つの可能性の世界だな。『10年後の仕事図鑑』も今ちょうど読んでいるので、AIを絡めた様々な未来を想像してしまう。今までにないスピードで動いて進んでゆく技術、どうなる未来、だ。この物語の中ではAIが感情を持つようになり、より人間的になっていた。恵のように家族を愛し、愛されだったらいいけれど、AIはどこまで進むんだろうか、少々怖くなった。馴染みのある場所でのことを書かれているので、より想像しやすかったしね。
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AI技術が進化した近未来が舞台。(小泉進次郎総理に笑ってしまう)
各所にゾッとする場面があり、AI技術の発展は両刃の剣であることを痛感させられる。
アシモフの三原則とロボットの人格権。『ブレードランナー』で描かれていた世界を思い出した。人類はどこに行き着こうとしているのだろうか。 -
こんな日常があと数年で実現するのではないだろうか?
少し前のドラマや映画を観ても、携帯電話の進化にびっくりするくらいだしね〜。
道具の進化に伴い、それを使ったやり取りの方法も変化してくるように思える。
さて、どんな未来がやってくるのだろうか? -
AIの発展した世界の中で起こった殺人事件。それと遠い存在だった中級家族が巻き込まれていく話。
難しいテーマなのに読みやすかった。こんな世の中は、あと10年くらいしたらありえるんじゃないかと思うとゾッとする。ラストは人によってホロリとする感想なのかな?私にとってはホラーだと思うけど。受け取り方はそれぞれ。 -
数年前に読んでいたらファンタジーな話だと感じていたかもしれない。最近出現したAIチャット技術が進化して世間に浸透していけば、近い将来本当にAIアンドロイドに人間が支配されていく世界が現実に起こり得るのではと想像した。ストーリーとしては、話の展開が予測出来るような普通の内容だと思ったが、人間が作り上げたものが人間を支配するという皮肉を込めたメッセージ性のある良い作品だと思った。
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いつかこんなの世の中になるのだろうか
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舞台は人工知能が高度に進化した日本。 アンドロイドが高度に発展することによって、人間の仕事が減り一部ではアンドロイドが治めたほうが上手くいく時代。 人間の感情などをデータという形で処理していけば感情を持つ機械、人間らしく振る舞う機械の実現はそう遠くない未来かと思われる。いや、もはや人間らしく振る舞うのではなく、人間そのものになるのではないのか。そういうIF。
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AIを搭載したアンドロイドが市場に出回り人々は職を追われ富裕層と貧困層の二極化が進んでいた。そしてアンドロイドの仕業と疑われる殺人事件が起こる。
会社の上司がAI搭載のドローンだったり自動運転になり保険会社が潰れるなどは十分考えられる未来だと思う。ストーリーは殺人事件はあまり重点が置かれずメインは主人公の会社事情と家庭の話。目新しい点は少なかった。 -
アンドロイドやAIが今よりもかなり進化した世界だけど、認知症は無くならないんだなぁ…医療の分野がもっと進化していてもおかしくないような気がしてならない。
著者プロフィール
黒野伸一の作品





