ウーマン・イン・ザ・ウィンドウ (下)

  • 早川書房 (2018年9月19日発売)
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感想 : 20
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  • 本 ・本 (320ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784152098016

感想・レビュー・書評

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  • A.J.フィン著 (下)
    トラウマからの「広場恐怖症」
    何せ 家の中(密室)の中での展開だから 広がりは感じにくかったが…「広場恐怖症」というものの実態や しかも アルコール依存症でのブラックアウトか?だんだん 現実か妄想か?分からなくなってくる まわりに自分の話しを信じてもらえなくなる恐怖も重なり…(下)の篇なってから だんだん、状況も加速して 読む方の者としても力が入って読み進められた。なるほど このミステリーは そんなふうに行き着くのかぁ…。
    作者のA.J.フィン自身も小説の中に出てくるヒロインのように「広場恐怖症」とうつ病に長い間苦しめられてきたらしい…実体験に重ねてのアィデアの作品が 長篇デビュー作というのは驚きです。
    しかも この秋に映画も公開予定らしい。
    大抵 小説よりも映画の方が面白いというのは難しいし、あまり聞かないが…この作品に関しては 映画作品で表すのは難しい部分もある反面 趣きや視点を変えて描かれてゆく映画作品にも期待を出来そうな気がします(豪華俳優陣のキャスティングらしいですよ)

  • 違和感あったセリフがヒントやったんやろけど、しっかり騙されてしまったわ。

  • 非常に読みやすい。本国でベストセラーになったのも納得。ハラハラさせるし、ちょっと読めてしまう気がするが、意外な展開もあって、楽しめた。

    ヒロインの造型がなかなかユニークだ。「ああ、そこで酒飲んじゃ駄目じゃん!」と何度も突っ込こんでしまった。まあ、それも無理はないという辛い経験をしてるんだけどね。彼女が溺れるように観る映画のタイトルが渋い。白黒映画オタクの人ならそこも楽しいだろう。

  • 広場恐怖症のアナは家から出れずにいる。そして毎日カメラで外や近所の家を観察する。そのなかで殺人を目撃するけれどそれが本当のことか次第にわからなくなってくる。大量のくすりとアルコールのせいで真実味をなくしてしまっている。アナの見たことは本当なのか、何が起こっているのか。周囲から信じてもらえず、疑われ、精神的に追い詰められていく。そしてまた薬とお酒。その時の心情がとてもやるせなく、絶望と孤独でいっぱい。でもそこから行動に出るアナの勇気、気持ちの変化がとてもいい。気持ちの浮き沈みはあるけれどその揺れの中で戦う姿。ラストにあるこれまでのアナとは違った一面を見せる姿。どんどん読み応えが増していく。

  • ミニコメント
    物語は広場恐怖症でアパートの建物外に出られないひとりの女性が主人公。
    向かいの隣人と交流していくうちに、とんでもない騒動に巻き込まれていく…。
    ヒッチコック監督『裏窓』へのオマージュを感じさせる作品。

    桃山学院大学附属図書館蔵書検索OPACへ↓
    https://indus.andrew.ac.jp/opac/volume/1226431

  • SL 2021.6.15-2021.6.18

    ラストがもう少ししっかり描き込んであるとよかったかなー
    自分の話を誰も信じてくれなかったり、自分でさえ自分が信じられなくなりそうだったり、犯人との攻防も恐ろしいと思うけど、何より事故の場面が怖かった。

  • そこに持っていくのは反則気がするが…

  • 窓から目撃…と言われれば、当然『裏窓』を思い起こすわけだけれど、サスペンス映画、ヒッチコック映画もたくさん出てきて、なるほどー好きなんだなーと納得。1つ目のアレは、途中できっとそうだろうなあと気づくけれど、2つ目は、そう来たかー、と。

  • ”自分自身が信じられない”って
    怖ろしいことですよね。

    『広場恐怖症』のため
    自宅を一歩も出ることができない
    女性が

    窓の外に目撃してしまった
    殺人事件を
    周囲に 信じてもらうことができず・・・

    絶望と孤独と罪悪感が
    人の心を蝕んでいく過程が
    つぶさに描かれていて

    胸が塞がれるようでした。

    個人的な好みでいうと

    種明かしの仕方が 何となく
    テレビの2時間サスペンスを彷彿とさせるような

    ラストの畳み掛けにおいても
    人物の描き方が ちょっと雑な気がして

    残念でした。

  • 広場恐怖症で家から出られない主人公の精神科医を、緊急事態宣言で家から出ない自分と重ね合わせて読む。クラシック映画、特にヒッチコックへのオマージュが強く、ヒッチコック好きとしては細部まで面白く読めた。
    意外さ、スリリングさ、伏線の回収も秀逸。映画化にピッタリする。
    なお、自宅待機中といえども、ここまでお酒は飲まないし、映画も見ない。まだまだだな。

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A.J.フィンの作品

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