零號琴

著者 :
  • 早川書房
4.09
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本棚登録 : 184
レビュー : 14
  • Amazon.co.jp ・本 (608ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784152098061

作品紹介・あらすじ

特種楽器技芸士のトロムボノクと相棒シェリュバンは惑星〈美縟〉に赴く。そこでは首都全体に配置された古の巨大楽器〈美玉鐘〉の五百年越しの竣工を記念し、全住民参加の假面劇が演じられようとしていた。上演の夜、秘曲〈零號琴〉が暴露する美縟の真実とは?

感想・レビュー・書評

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  • 感想はこちらに書きました。

    https://www.yoiyoru.org/entry/2018/11/18/231237

  • 想像力が追いつかない描写の連続だった気がする。こう、屋上のヒーローショーを宇宙規模で見せられたような、そんな感じ。
    後書きで、作者が廃園の天使シリーズを書く気でいることが確認できてよかった。そっちも、待ってます。。

  • 600頁に及ぶ超大作娯楽活劇SF、集中して、楽しんで読めた。言葉遊びに溢れた文章から紡ぎ出される登場人物が魅力的で、この作品だけじゃもったいないくらい。また、音や闘いの描写が映像として眼に浮かぶ、とても映像的な文章(と言ったら変か?)で、まるで映画を観ているような気分にさせられた。内容は徹底的にエンターテインメントで、40年代男も楽しめる小ネタのオンパレード(それは読んでのお楽しみ)。作家さんの別の本も読みます。

  • 久々にちゃんと本を読んだ…。今年は年間100冊は厳しそうだなぁ。

    日本SF大賞を2回も受賞している作家による、600ページの長篇作品。
    冒頭から、主人公の職業「特殊楽器技芸士」という文字面に「また凄いのが来たなぁ」と思ったのですが、中身はその文字面を遥かに上回ってきた。
    語り口は非常にキャッチーで、キャラの活き活きした(…)動きで楽しく読み進められるのですが、何と言うかオーバーレイされているモノの個性と物量が物凄い。
    とにかく色々な要素が詰め込まれていて、個人的には、読んでいて疾走感と理解のバランスが取れないくらい。(こういう時、理解をある程度捨てて波に乗ってしまうタイプです…/でも、日本育ちでまだ良かった。コレ例えば英訳されたとしても、わからないのでは?)
    前に著者の「グラン・ヴァカンス―廃園の天使」を読んだ際は、絶望感がグロテスクに(そしてあくまで格調高く)描写されていたのが印象に残っていたので、警戒しながら読み進んだのですが(笑、今回はお祭り騒ぎが前面に出てます。特に脚本家のくだりは著者がこんな描写もされるんだ、と思いつつも好きでした。

    お祭り騒ぎながらも、舞台装置の設計には一切抜かりなく、轍宇宙、惑星「美縟」、假劇、特殊楽器…。「おなかいっぱい」になれます。想像力、創造力に感服するしかない。昔、ハイペリオンを読んだ時、それ以降ふとしたタイミングで特定のシーンが頭の中に思い起こされるようになったのですが、本著でも同じことが起きる気がします。
    序盤の假劇のくだりは、VRゴーグル感やAR感があっておぉと思ったのですが、序の口でしたね。。中盤以降の豪奢さは立体的な言葉のシャワーを浴びているかのようでした。

    (自分の理解が追いついているかは別として!)面白くて楽しい本。600ページもあるので気軽に周りには薦めづらいですが、読み始めたら速いし、ハマる人には凄い。

  • 大変重厚な本で、非常に格調高く始まり、音楽の哲学に迫る本格SFとして進んでいくのですが、読んでくと、プリキュアなどの返信アニメとゴレンジャーとか戦隊モノ、そしてウルトラマンら特撮のメタ構造で 、メタメタもメタ、巨神兵まで入り乱れ、「え、私も夢でならこんな世界を見ることあるけど、これ辻褄合うの収まるのー?」とパニクってるうちに…どろろと百鬼丸にメタモルフォーゼして、鎮まるんですねえ。なんという力業!
    すごい…すごいよ。
    いろいろよくわからなかった点もあるのですが、今度のSF飲み会で、理解力の高い若い後輩たちにきこうっと!
    しかし、去年から読んでる『天冥の標』シリーズといい、どうしてこう、おとこの娘が魅力的に描かれるのか…トレンドなん? ああ、楽しかった(やや疲れたが

  • トロムボノクがまさかのどろろの百鬼丸。
    完全なウーデルス生まれであるパウルとクレオパトラたちの去り際が良い感じでした。良い意味でこの世界の続きが気になり、悪い意味で尻切れトンボ。

  • キッチュなガジェット突っこみまくりの飛び切りの奇書。

    失われた歴史を持つ惑星で古代の幻の巨大楽器が演奏されることになる。
    そのために招聘された特殊楽器技芸士トロムボノク、そして美少年シェリュパン。
    彼らを待っていたのは都市の住民全員の参加する假面劇だった。

    プリキュアとかマドカマギカとかゴジラとかターミネイターとかいろいろ召喚してきたあげくに、NWスミスとヤロールなのかと思ってたのが、百鬼丸とどろろだったという…
    エグさと迫力、風呂敷の広げっぷりも外連味たっぷりな怪作。

  • 【壮麗な終焉とその先に】特殊楽器技芸士のトロムボノクは、巨大楽器の「美玉鐘」の竣工を記念した假面劇が演じられる予定の惑星「美縟」に降り立つ。全住民がその上演を心待ちにする中、トロムボノクと相棒のシェリュパンは、その星に隠された驚愕の過去と直面するのだが......。著者は、『自生の夢』、『グラン・ヴァカンス』などで知られる飛浩隆。

    タイトルや装丁からかなり重たい内容を予期していたのですが、著者があとがきで記すように、ドタバタを描いた娯楽読み物としての性格が強い作品でした。しかしそれだけでは表現できない奥行きと立体性を兼ね備えていることもまた確かであり、なんとも独特な味わいの読書体験を経験することができました。

    〜「副音声のいうことなんか信じなくていい。中のことは中のぼくらにまかせてほしいや」〜

    どういう頭だとこういう作品が書けるんだろう(褒め言葉です)☆5つ

  • 漢字が読めなくて苦労……。特に名前や地名……。表現、言葉遣い、自分が普段使っている言葉と違う点でものがたりがなかなか入ってこなかった。でも、壮大な話でありながら、会話にはスイスイ入り込んでしまう吸引力。8年も推敲した著者の壮大な時間を思うと、自分の文化度の低さが哀しくなるね。登場人物、場所、状況をメモに起こしながらもう一度読み返したいな。

  • ニチアサに色々とネタをぶっ込んで一見すると闇鍋状態なのに世界観がしっかりと構成出来ていると言う筆力に五体投地。読了後、すっかり世界観飲み込まれてしまって呆然とした。トロムボノクの今後を描いたお話 ... いつか読んでみたいですね。それにしても、さすがの描写力です。

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著者プロフィール

1960年島根県生まれ。島根大学卒。第1回三省堂SFストーリーコンテスト入選。『象られた力』で第26回日本SF大賞、『自生の夢』で第38回同賞を受賞。著書に『グラン・ヴァカンス』『ラギッド・ガール』。

「2018年 『ポリフォニック・イリュージョン』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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