三体

著者 :
制作 : 立原 透耶  大森 望  光吉 さくら  ワン チャイ 
  • 早川書房
4.39
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本棚登録 : 622
レビュー : 25
  • Amazon.co.jp ・本 (448ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784152098702

作品紹介・あらすじ

現代中国SFの最高峰作品、とうとう日本で翻訳刊行。品切続出で発売前重版も決まり話題の一作!

中国において最大のヒット作となったSF小説『三体』。本作は《三体》三部作(『三体』『黒暗森林』『死神永生』)の第一部。社会現象となるほどの売れ行きを誇り、合計2000万部を売り上げたという説もある。2014年11月ケン・リュウによる英訳刊行、翌年2015年に英訳版がヒューゴー賞を受賞(翻訳書のヒューゴー賞受賞、アジア圏での受賞は、ともに初)。

感想・レビュー・書評

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  • えー、なんかオモシロそー、と軽々しく手を出す重みではなかった(笑)

    どこを切り取っても軽くネタバレに繋がると思うので、以下、注意。

    「物理学は存在しない」
    序盤、最も撃ち抜かれた台詞。
    「物理法則は時間と空間を超えて不変ではない」としたら?
    ただ単に、科学を思想的に捉え、是が非かを論じるような次元ではなく、この台詞の真実が後半で明らかになる時に、こわーってなると思う。
    SFってホントにフィクションですか?(笑)

    冒頭、物理学者の父を文化大革命の粛清によって惨殺された葉文潔パートから始まる。
    『沈黙の春』という第1部が始まった時、なんのこっちゃと思ったのだけど、レイチェル・カーソンの一冊が、まさか地球規模での変革を迫られることになるとは、です。

    そして、ミャオさんパートに移って、その真実に至るまでに通過する「三体」というゲームが、とにかくゾッとするほど面白い。
    三体世界という、太陽が不規則に現れる星において、どのように文明を発展させていけば良いか。
    太陽が近付きすぎると地上は焼け尽くされ、反面、太陽が消滅すると極寒の地となり、世界は滅亡する。

    「シヴィライゼーション」とか「ポピュラス」みたいなゲームが昔から好きな私。
    神様の視点で、最初は土地を馴らしていって、農耕民族を繁栄させていったら、どんどん人口が増えて、高度な文明になって、戦い方の規模が大きくなっていく。
    最初は竹槍みたいなので、ワアワアーってやってるのが、途中から火薬使って、と思ったら飛行機出来て、核兵器で、となっていく様を、神様であるはずの私はもう止められなくなっている。

    「三体」のゲーム世界は、より個人の視点に近いものだけど、自分では意図せざる災厄が降り注ぎ、人々や文明が白紙に戻される、そんなリアルな怖さがある。

    その「三体」パートの果てに、現実世界では更におぞましいクライマックスが待っているのだけど。
    これ、三部作は心臓に悪いと思います!

  • 溜息しか出ない!学識教養の博覧強記!想像力・構想力全てにおいてケタ違い!呆気にとられるどころの話じゃない!令和元年一番の翻訳小説で間違いない!2007年原著刊行!2014年英訳で世界が抜いた度肝!異才異能型破り破天荒ヒューゴ賞!中華小説の「真打ち」ついに登場!もはや730年越しで襲来した元寇!「平成小説」を粉々に吹き飛ばすディープインパクト!私はその爆風に宙の果てまで吹き飛ばされ頭の中真っ白!同じ人間の頭の中から考えだされた小説とは到底思えない!しかし思えば水滸伝西遊記三国志演義金瓶梅!中華の想像力に果てはない!中国に12年!世界に5年!遅れを取った無念!でもようやく日本人も読める!でもこれ三部作だから心から続刊訳出が待たれる!もう私『黒暗森林』英語版ペーパーバックを買おうかと魔がさす!あの学識レベルを私の英語読解力じゃ読みこなせるわけないと踏みとどまる!何はともあれ『三体』続編邦訳を待つ!

    溢れる思いでマイク握っている風に韻を踏んでみました。

  • 劉 慈欣って人の三体を読んだ。本当に面白かった。
    三体は中国を舞台としたSF小説でスリル感満点で激しく興奮させてくれるし、異星人からの返信がきた時なんかは思わず声を漏らしてしまい隣にいた女性に奇異の目を向けられたのは秘密の話ですが、読了後には胸騒ぎにも襲われました。今ヨーロッパで緑の党なんかが躍進してるのってもしかして…。
    この作品三部作の1つのようで早く続きが読みたいくて堪らない。どうやら自分はこれから三体の続きが発売されるまでこの感情と戦い続けなければならないらしい。
    あーーー辛抱堪らん‼︎

  • 物語に引き込まれてしまい、三連休の1日を潰して一気に読んでしまった。掛け値なくおもしろく、SF好きからSFになれてない読者にもおすすめできます。

    おすすめできる要素はいくつもありますが、その一つはスケールが大きい話が多くビジュアルが見たいと思える作品になっていること。紅岸プロジェクトで使われているアンテナ基地やVRゲーム「三体」の中の、巨大な太陽が地平線からせりだしてくるシーン。三千万人の人間をつかってコンピュータを再現するシーンなど、脳内で想像するだけでもゾクゾクしてしまうような場面がいくつもあり、映画化やアニメ化を期待してしまいます。
    ミステリー要素もあり、続きが気になるのも一気に読んでしまった理由の一つ。 主人公の一人であるワン・ミャオがカメラで撮影した写真に謎のタイマーが表示されるようになりパニックになるシーンがありますが、このような超現実的な事象がおこる理由は検討もつかず、どう物語に影響していくのか、気になって読み進めてしまいます。このような伏線はいくつもあるのですが、きれいに終盤に回収されたのも満足感が高かったです。

  • 2019/7/7 読了
    今年100冊目の本。
    世界観に圧倒される。別の世界にのめり込むような不思議な感覚になった。
    そこそこ分厚いのに、読み終わったら三体編?は序章にしか過ぎないよう。後書きを読むと中編、後編とどんどん分厚くなるよう。これからどうなるのかどきどきする。

  • Twitterで盛り上がってたところにプルーフプレゼント当たしりました。
    もらったから褒めるわけやないけど、コレおもろい。三部作一作目ってことで壮大な序章って感じもあって上手いこと後引くし、これ一冊でも十分楽しい。まぁちょっと風呂敷広げすぎちゃうか?ホンマにちゃんと畳めるのか?って不安はあるけどそれはこの先を読まないと何とも言えんしね。

  • なんとなんと、ゲラ本?プルーフ?いただいて読みました!

    だったら褒めないとダメなのかな、めちゃんこ。
    とも思ったけど正直言うね。

    極めて、微妙。

    極上の読書って時間忘れるじゃないですか。それは、ある。えって思うくらいスムーズに読めた。ただし。振り返ると斜め読みしてないのにしたのかな、ってくらい、内容が引っかかってこない。

    わかりにくいかもしれないけど、袋とじが本に何箇所も隠されてて、それを開かずに終えたんじゃないかと思うんだよね、心理的に。

    この本、内容が難しくて、物理学とか宇宙工学とか、まあそんな、音でしか知らない世界の用語がたくさん出てきて、もちろんそれがわからなくても読み進められるけど、きっとわかったらその、袋とじを開けたくらいにボリューミーな世界が広がったはずなんじゃん、って、思う。だから読み終えて、納得は行ったけど損したような気分になったんだよね。うーん。自分が悪いのかもだけどさ。

    あと、そのほかでいうと、登場人物とその背負ってる世界に比べて枚数が少ないんじゃないかな。誰に気持ちを寄せて読むか、悩むくらい誰も、およそ、掘り下げられてない印象。だからわたし的には誰にも寄り添えずに、背伸びしながら走り抜けるしかなくて、立ち止まれない分、気持ちが沁み入らなかった。

    人間模様が好きな人よりもむしろ、伽藍仕立てのスケールを楽しむ物語なのかも。巨大で細かい職人技の詰まった、寺院を眺める感じに近いかも。
    歴史とか技がわかると、より楽しめる的な。

    そうだ、あたし、修学旅行でも寺見物は苦手で、さーっと一通りみてはぼんやりしていたかもなあ。

    …あ、じゃなかった。感想感想。

    というわけで、世界観や規模感、圧倒されたい人にはオススメ。オーケストラみたいな荘厳さと、大袈裟なくらいのゴテゴテ感。これはなかなかの圧巻。逆に、心の機微だとか情愛とかを感じたい人には、あまり勧めないかな…雑にくくると、あなたの人生の物語に呼応しちゃう人には勧めない。ってことに、なるかも。


    あ、でもでも、読めてよかったか?って聞かれたら間違いなく良かったので、プレゼントに当ててくれたどなたかには、感謝です!

  • 話題のSF超大作。冒頭は中国、文化大革命の場面、しかも壮絶な暴力の衝突の場面が描かれる。この場面だけでもぐっと引き込まれるのだが、この小説はこの後小気味よく場面を変え続け読む手を止めさせない。何名かの主人公を切り替えながら物語の輪郭が少しづつ見えてくるのだが、ところどころに差し込まれる奇妙なVRゲーム「三体」の場面が奇妙で面白い。中盤をすぎてこのゲームの意味がわかったときには読者はその後に描かれるできごとを受け止める準備ができているという粋な仕組みになっている。とにかく地球規模、宇宙規模でのできごとが起こる(起こっている)ので賢い人たちが大勢でてくる、そのためか若干物語が頭でっかちな感じもする。市井の方が騒ぎ出すのは次巻からなのかな。

  • 絶賛されすぎでは…と思いながら読み始めましたが納得の出来。
    冒頭の怒涛の中国コンテキスト連打と、読みを最後まで覚えられなかった中国名さえ乗り越えられれば、あれよあれよと言う間に読み終えてしまいました。
    微妙なネタバレをツイッターで目にしてしまったのですが、それがなければ純粋にもっと楽しめたであろう作品でした。
    好みもありそうですが、あまり事前知識を仕入れず読むのがおすすめです。

  • 16章までは翌日があるのでなんとか徹夜せずに中断しつつ読み進み、17章以降は一気読み。ハードSF、ファーストコンタクト、VR全部のせの上での圧倒的なリーダビリティの高さ。早く続きを読みたい。
    史強兄貴、最高だぜ。

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著者プロフィール

劉慈欣(発音:リウ ツーシン りゅう じきん)
1968年生まれの中国作家。発電所で働くかたわら、趣味でSF短篇を書き始め、1999年、中国のSF雑誌『科幻世界』でデビュー。銀河賞を連続して受賞し、『三体』が2008年に単行本として刊行後に大ブレイク。またたくまに現代中国を代表する作家のひとりとなる。2015年、ケン・リュウ訳『三体』(第一部)によって、翻訳書として初のヒューゴー賞を受賞。『三体』は中国で社会現象となった。2019年7月4日、『三体』邦訳が刊行され大きな話題となり、幾度もの重版を決めている。

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