嘘と正典

著者 :
  • 早川書房
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本棚登録 : 763
感想 : 110
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  • Amazon.co.jp ・本 (288ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784152098863

感想・レビュー・書評

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  • SFマガジン掲載作は、これSFじゃないじゃん、と、SFか否かが価値判断の基準だったガキのころなら放り投げてたかもしれない代物ばかり。(特に競馬の話が)
    まぁ、山尾悠子がJAにラインナップされていたのを思えば、ハヤカワ的にはさほど問題ではないのかもしれないけど。
    書き下ろしの表題作は、技量は判るんだけど、60年代ならともかく今これなの、と思ってしまう。

  • 過去にSFマガジンに収録された作品を中心にした短編集。時間SFの成分が多いが、それだけではない。馬SFや音楽SFもある。ミステリー要素も大きく、どれも深く味わえる作品となっている。気に入った作品は、音楽を通貨とする「ムジカ・ムンダーナ」と米ソのスパイと時間SFを融合した「嘘と正典」だ。「魔術師」も様々な解釈ができる不思議な物語である。どれもSF好きなら必読だ。

  • 小川哲『嘘と正典』読了。『ゲームの王国』作者による短編集。駒場の博士課程出身とだけあって表題作筆頭に歴史や文化人類学的な題材の作品を高頻度かつ高クオリティで提供してくれるので自分のような人文系SF読みにとても刺さる。ぐいぐいと引き込ませ読ませる筆致が素晴らしい。
    サラブレッドの血統を追う「ひとすじの光」の参考文献に本村凌二の名前があって思わずほっこりした

  • SFと聞いただけで「無理…」と避けてきたのですが、『なめらかな世界と、その敵』に続いて五つ星をつける作品に出会ってしまいました。こちらの方がSFを普段苦手とする者にとっては読みやすいと思います。


    テーマは時間。

    人生をかけた衝撃のトリック『魔術師』

    ソビエトが舞台のスパイもの?個人的キラーワードのレッド・ツェッペリンがでてくる『嘘と正典』
    が特に面白かったのですが、
    競馬好きとしては、まるまるダービー馬スペシャルウィークの血統を辿る『ひとすじの光』は、思わず、初出は『優駿』なのでは⁈と一覧を見てしまいましたが『SFマガジン』でした…。そりゃそうだ。

  •  

  • ユニークな短篇集。
    SFテイストが強いものから、そうでないものまで、作風の幅が広くて楽しめた。
    『魔術師』『ムジカ・ムンダーナ』が気に入っている。

  • 「魔術師」★★★★
    「ひとすじの光」★★★
    「時の扉」★★★★
    「ムジカ・ムンダーナ」★★★
    「最後の不良」★★★
    「嘘と正典」★★★

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著者プロフィール

1986年千葉県生まれ。東京大学大学院総合文化研究科博士課程退学。2015年『ユートロニカのこちら側』で、「ハヤカワSFコンテスト大賞」を受賞し、デビュー。17年『ゲームの王国』で、「山本周五郎賞」「日本SF大賞」を受賞。22年『君のクイズ』で、「日本推理作家協会賞」長編および連作短編集部門を受賞。23年『地図と拳』で、「直木賞」を受賞する。

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