三体Ⅱ 黒暗森林 上

  • 早川書房
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本棚登録 : 416
レビュー : 16
  • Amazon.co.jp ・本 (336ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784152099488

作品紹介・あらすじ

葉文潔をリーダーに戴いた地球三体協会の瓦解により、地球は三体文明により侵略の危機的状況にあることが判明した。人類は、人類文明最後の希望となる「面壁者」を立てて立ち向かうことを決断する――! 13万部を突破した『三体』待望の第二部、ついに刊行!

感想・レビュー・書評

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  • 私は、本格的なSF小説を読んだのは『三体Ⅰ』がおそらく初めてだと思います。
    『三体Ⅰ』はよくわからない部分も多かったのですが、バーチャルゲームの三体世界が非常に面白かった印象があります。
    最後は三体文明が地球を侵略する計画が明らかになりました。
    今回の『三体Ⅱ黒暗森林』はその続編です。
    今回は主人公ルオ・ジーの行動が一番面白かったです。

    以下完全にネタバレですので、これから読まれる方はご注意ください。

    三体文明が智子(ソフォン)という改造された陽子を地球に発射します。人類の活動は智子に監視されています。
    智子の監視の唯一の盲点は「人間の思考」なので、対する人間は「面壁計画」を実行し、四人の「面壁者」が選ばれます。
    面壁者は三体文明と全人類を騙さなければなりません。

    その面壁者四名は、この小説の主人公であるルオ・ジーという『三体Ⅰ』の主人公葉文潔とも面識のある、全く無名の天文学者。あとの三人はフレデリック・タイラー、マニュエル・レイ・ティアス、ビル・ハインズ。
    三人三様の計画を立てようとしますが、三体世界が最も重要視して恐れているのはルオ・ジーのみ。かなり以前から三体世界はルオ・ジーを暗殺しようとしてきていたのです。
    そしてルオ・ジーは全くのマイペースで、面壁者としての権利を利用して、美味しいお酒を用意させたり、享楽的な生活をし始め、果ては自分好みの理想の女性まで連れてこさせ、家庭生活を営み始めます。
    しかし、その生活は邪魔が入り長続きはしませんでした。
    ルオ・ジーは三体世界に打ち勝つことができるのか…。
    (下巻に続く)

  • 待望の続刊が出ましたねー。

    第二部のはじまりは、竹取物語の求婚譚よろしく、三体世界に一矢報いる四人の「面壁者」が選ばれる所から話は始まります。

    嘘や欺瞞が本質的に理解出来ない三体人にとって、頭の中と言葉が一致しない人間は脅威そのもの。
    そこで、各自が考える最大規模の〝ペテン〟で対抗するわけです。

    とは言え、単に夢みたいな計画だけ打ち出しても仕方ないわけで。時間と科学力の勝負になってきたりもして、時には遅々として動かない現状に、ハラハラするのでした。
    どんどん冬眠していくしなー。
    その間に何かあったらどうするんだろう。

    計画の一つとして描かれるカミカゼ作戦については、実行者として日本とアラブ世界にスポットが当てられます。
    中国の方から見ても、カミカゼとジハードには共通性があるように思われているのかな……。
    でも、それを可能たらしめる原動力って本当に「憎しみ」なのだろうか。
    この辺りは、考えさせられるシーンでした。

    後半にもネタバレしたい部分もあるのですが、ひとまず下巻に持ち越すことにします。

  • 一作目の流れを受けてスケールがさらに大きくなっています。ページを巡る手が止まりませんでした。ところどころに中国のお国柄が滲んでいるのが面白いです。日本についての記述も出てきます。少なくとも作者にとって過去はともかく今の日本に対してそれほど悪い心情は無さそうです。むしろ驚くほど深く理解しています。そう言う文化論としても読めるかと思います。

  • 日本でも人気の中国産SF小説「三体」の続編「三体2」の上巻。まさに続編といった感じで前作の登場人物もちらほら登場するし、スケールも格段にアップしている(「三体」読んだ人全員にオススメできる内容)。本巻では、三体艦隊との決戦を視野に入れて人類の代表者4名(面壁者)が選出され、その4名の取る行動・決断がテーマとなっている。「三体2」は3部作中の2部作目という位置づけで、ホップ・ステップ・ジャンプでいうホップの部分といったところ。滅茶苦茶気になるラストで下巻へ続くので、すぐに下巻も読んでみたい。

  • 前作にハマってしまい、ほくほくとして手に入れる。

    P.22『わたしはお前たちが怖い』


    相変わらず壮大である。

    続編だから少しは壮大さが失われ、ちょいと細々した物語に移行するのかと思いきや、壮大。

    人類の倫理問題にも切り込む。無知のヴェール、平等・公平といった観点も含まれる。

    中盤からはまるで『宇宙空母ギャラクティカ』(尚リメイク版)を彷彿とさせる。

    選ばれた人間、妄想的知覚等々、さらにはあんな兵器やこんな国の人たちまで・・

    ハードSFらしい舞台装置がこれでもか、と盛り込まれた古き良き物語。

    読みながらも、にたにたしてしまう。

    そして、危機にあって市井の人たちの生活が変わる様も、ほんの少しではあるけども垣間見える。

    徐々にだが確実に異星人侵略の影響が社会へ広がってゆく様子は異星人侵略ディストピアものらしい描写だ。



  • 前作のときも思ったけど、想像以上に泥臭いというか、昭和っぽい展開の上巻であった。特にルオジー。本人も気づかぬ素質を見込まれて面壁者に抜擢されるあたりはまるでスポ根ドラマ。でも根性で乗り切るのではなく、放蕩に溺れて大石内蔵助になるあたりがまた昔風。

    そもそも面壁者というのが、「外へ向かって説明してはいけない」という発想が基盤なので(そのわりにしょっちゅう公聴会とかやってるのが謎だけど)、根本的には、西欧的ロジックを否定して禅問答のようにならざるを得ない。その東洋的(中国的?)な心理戦を、少しもすっ飛ばすことなくみっちり描いていく密度の濃さよ。

    史強さんは健在で一番たよりになる存在。彼はいいですね。

    大石内蔵助ルオジーが、覚醒する(ように見える)ところまでが上巻。(でもそのあとすぐ冷凍睡眠で眠りにつく)

  • キタ━━━━(゚∀゚)━━━━!!

  • さいこうなので三部も買います

  • また寝ずに読み耽ってしまった。
    えげつない科学力と戦法使うくせに、策略に弱すぎる三体文明。かわいい。
    このまま呉越同舟、平和的に終わってほしいが…

  • 下巻に記載。

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著者プロフィール

劉慈欣(発音:リウ ツーシン りゅう じきん)
1968年生まれの中国作家。発電所で働くかたわら、趣味でSF短篇を書き始め、1999年、中国のSF雑誌『科幻世界』でデビュー。銀河賞を連続して受賞し、『三体』が2008年に単行本として刊行後に大ブレイク。またたくまに現代中国を代表する作家のひとりとなる。2015年、ケン・リュウ訳『三体』(第一部)によって、翻訳書として初のヒューゴー賞を受賞。『三体』は中国で社会現象となった。2019年7月4日、『三体』邦訳が刊行され大きな話題となり、幾度もの重版を決めている。

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