三体II 黒暗森林 下

  • 早川書房
4.52
  • (74)
  • (30)
  • (9)
  • (1)
  • (1)
本棚登録 : 583
レビュー : 50
  • Amazon.co.jp ・本 (348ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784152099495

感想・レビュー・書評

並び替え
表示形式
表示件数
絞り込み
  • 『三体Ⅱ黒暗森林』は中国ではシリーズ中、最も評価が高い一冊であるそうです。
    主な理由はハードSFとして、頭脳戦エンタテイメントとしての完成度が極めて高いということですが、SFを読んだのが初めてに近い私は全く反対でSF用語の多さに辟易しました。

    安心して読めたのは、主人公のルオ・ジーが出てくる人物の交流場面のみで、宇宙戦隊の戦闘の場面などは正直読むのがかなりつらかったです。

    なぜ、三体世界と地球生命は愛のあるもの同士の世界なのに戦うのかと思いました。

    地球の歴史を考えてみても、地球の歴史は戦争の歴史であるのだから、どこの世界でも、宇宙と交信する時代になっても、愛があっても、戦争は行われるのかと思いました。

    『三体Ⅲ死神永生』でも「ある宇宙の真相」が解明されると巻末の解説にあり、とても読んでみたい気もしますが、作者によって創作された、宇宙理論より、現実の歴史を読んで勉強した方がよくないかという気もしています。
    SFを読むというのはそういう理屈じゃないのかもしれないのですが。
    そこが、わからない私はSFファン失格だと思いますが。

    • 地球っこさん
      まことさん、こんばんは。
      いやはやお疲れさまでした!
      最後まで読まれたんですね。

      わたしはまだ読み始めてませんが、とても難しそうで...
      まことさん、こんばんは。
      いやはやお疲れさまでした!
      最後まで読まれたんですね。

      わたしはまだ読み始めてませんが、とても難しそうですね。
      戦々恐々としちゃうなぁ(^o^;
      でも、逆に「よし読んでやるぞ~」との気持ちも湧いてきたような……
      読み終えたら、わたしも頑張ってレビュー書きますね。

      もしかしたらSFも漫画とかアニメとかなら、情景が分かりやすいかもしれませんね。
      ディストピアものとか終末ものとか、タイムトラベルとか……SFにもいろんな分野があるので、これから何か気になるものも出てくるかも……

      わたしにとってSFは「よくわからなくても面白い」と思えたら、それで満足としてます 笑
      まことさんが登録されてる『バーナード嬢曰く。』に登場する、SF好きの女の子がそんな感じのこと言ってました(*^^*)

      2020/06/25
    • まことさん
      地球っこさん♪こんにちは。

      コメントありがとうございます。
      私は、戦闘シーンや、SF用語が出てくる場面が、難しく、読むのが辛く感じま...
      地球っこさん♪こんにちは。

      コメントありがとうございます。
      私は、戦闘シーンや、SF用語が出てくる場面が、難しく、読むのが辛く感じましたが、今のところ、他のレビューされている方を拝見すると、そんなことおっしゃっている方皆無ですね(^^;
      私だけかもしれないです。
      皆さん、面白かったって言って、続きが早く読みたいとおっしゃっていますね。
      読む日数も、私は1週間近くかかってしまったけれど、発売2日でレビューされている方もいらしたし…。

      解説には『黒暗森林』がいちばん面白いと書かれていましたが、私は『三体Ⅰ』の方が面白かった気がします。
      『三体Ⅲ』はさらに長さがあるということで、辛いシーンがまた多かったら…と思うと気が引けます。

      SFにも、いろいろな、分野があるのですね。
      うちにも、積読している『星を継ぐもの』他あります。
      あと『夏への扉』とか『ビブリア堂』に出てきた『たんぽぽ娘』とか気になっています。
      地球っこさんは読まれているかもしれないですね。私は未読なのでその辺から読んでみたいですが、なかなか…。
      『バーナード嬢曰く。』もまだ、積んでいますが、あれは、すぐに読んでみようと思います。ありがとうございます。
      2020/06/26
  • 三体Ⅱ 暗黒森林の下巻。

    上巻に続き、面壁計画が進行している。しかし破壁者は執拗で、人類は依然として劣勢。羅輯とハインズの2人は冷凍睡眠に入ることとなる。

    200年後の時を経て、人類の技術力は向上。地球には総楽観ムードが広がっていた。それを目覚めた冬眠者の視点で知る、というのはSF的で素晴らしい。

    しかし三体の偵察艦である「水滴」が登場。地球艦隊への虐殺行為をもってして、改めて力の差が露呈する。総楽観ムードは一転し、世界は地獄と化す。

    このあたりからの没入感は凄まじく、ラストまで一気に駆け抜けていく。

    そして満を持して、上巻からの伏線が回収される。背筋が冷えるような感覚とともに、読者は「暗黒森林」の意味を知ることとなる。

    総括として大変夢中になって読めた。溢れるような情緒を、SF的な大風呂敷に載せてみせた。SF小説として恐ろしく傑作。

    それにしてもまだ三部作の2部。3部目がいったいどのように展開するのか、全く想像ができないし、あまりにも楽しみ。

    (ネタバレを含む感想は書評ブログの方を宜しくお願いします)
    https://www.everyday-book-reviews.com/entry/%E3%81%93%E3%81%AE%E5%AE%87%E5%AE%99%E3%81%AE%E7%9C%9F%E7%9B%B8%E3%81%AB%E5%87%BA%E4%BC%9A%E3%81%86_%E4%B8%89%E4%BD%93%E2%85%A1%E6%9A%97%E9%BB%92%E6%A3%AE%E6%9E%97%E4%B8%8B_%E5%8A%89%E6%85%88%E6%AC%A3

  • 「暗黒森林」の真骨頂は下巻にありました。三星人の探査機(?)「水滴」が突如牙を見せるシーンがスペキタキュラー。映像体験したい。羅輯(ラ・シュウ)の放つ捨身のハッタリで解決するのはコミカルです。このあと智子はシステムを無効化しないのでしょうか。結局、暗黒森林理論が本書の核心的思想ですが、「猜疑連鎖」は乗り越えられないというのでしょうか?また、第1部第2部ともに重要な役割を果たした葉文潔は第3部でエンディングに繋がる役割を持つのか?来春が楽しみです。それにしても「死神永生」とは悲観的なタイトルですね。

  • うおあー!二部ー!

    いやー。面壁者パートも面白かったけど、ハインズの精神刻印から続く、宇宙軍パートもめっちゃ面白かったなー。

    いつの間にやら、国家から離脱して一大勢力と化していた宇宙艦隊。

    北海さんの目覚め一発、裏切り超光速離脱が、結果的に、三体偵察機の殲滅作戦を回避したものの。
    残った艦隊の生き残りを考えた時に起こるのが、猜疑連鎖。ここがもう、すごいですよね。

    相手が何を考えているのか?
    これを解消するために人と人との間にはコミュニケートがあった。
    宇宙空間という距離間では猜疑連鎖が長くなり、それが攻撃を生み出す。
    三体人が、こんな恐ろしい心理を、敢えて所持する人間に理解を示さなかった理由も分かるわー。

    てか、地球を捨てて消え去った艦隊がどうなったのか、気になる。
    最近、十三騎兵防衛圏というゲームのシナリオがめっちゃ良くて感動したんだけど、この宇宙軍パートが好きな方には是非オススメしたい。

    そして。
    ルオジーが、レイ・ディアスのゆりかごシステムを使って、三体世界にケンカ吹っかけるクライマックスが良かったー。

    匿名世界だからこそブイブイ言わせてると思ってたら、特定されて、万事休すの人間たちの図……。

    クライマックスの三体世界の聞き分けの良さにも、ちょっと笑えるというか。
    むしろ、ルオジーを気遣う、そういうとこ(笑)
    まぁ、破壁者にハインズみたいに奥さん使ってたら、多分詰んでたけどね。

    いやー。
    それで、第三部ってどうするの?
    解説の人は第三部がイチオシみたいに言ってるけど、ここからまだルオジー頑張らなあかんの?
    一年待ちますか。そうですね。待ちます。

  • 待望の続編。

    大変面白く、今回も一気読み。
    スケールの大きさに圧倒。

    が、しかし、やらかしてしまいました。


    三体の3部作の II は、上下二巻あります。

    あろうことか、下巻から読んでしまいました。orz

    あーなんと勿体ないことをしたんだろう。

    きっと上巻も凄く面白かったんだと思うのですが、シリーズ第二作目の結末を知ってしまっているいま、遡って上巻を読んでも楽しめるのだろうか??

    これから三体を読む方がいらっしゃいましたら、何卒ご注意ください。

    三体の II は、上下二巻あります!

  • 壮大なのはまちがいないし、きれいに着地して終わるからそれなりにカタルシスもあるけど、読んでるあいだずっと重苦しくてつらかった。とくにスペースウォーの場面があまりにも凄惨。ナイーブであることがこれほどまでに罰されるのかという割り切れなさと、生き残り同士の「猜疑連鎖」の恐怖。つなげてはいけないのかもしれないけど、香港における中国の振る舞いが想起されてしまって、落ち着かない気持ちになった。

    とはいえ、最後のルオジーの大勝負は気持ちよかった。無駄だったかにみえた面壁計画が生きていたのも、レイ・ディアスの発想が最後に生かされたのもよかった。

    「宇宙の本質は黒暗森林だと理解するのがこんなに遅れたのは、人類文明の進化が未熟で宇宙意識を欠いているからではなく、人類に愛があるからだ」というせりふが、最後に、バランスを取るかのように出てくるけど、その愛を抱いたことで、探査機「水滴」に大殺戮を許してしまったわけで。愛を捨てて冷徹に突き進んだほうが生きのこるのか? いや、両方を生かす道はあるというのがこのエンディングなのか?

  • 中国ではシリーズ中もっとも評価が高いという「黒暗森林」だが、下巻を読んだことで納得(個人的にもSF作品の中でベストオブベスト)。前作『三体』では、「ジャッジメント・デイ」の戦闘部分が一番好きだったのだが、本作ではその1000倍規模の大きな戦闘が繰り広げられる、スケールは過去2巻よりも大きく結末もシビア。上巻からいろんな伏線が散らばっていたが、後半一気に回収されるのは気持ちよかった。映像化も計画にあるらしいが、本作であった未来表現がどこまで再現されるか楽しみ。続刊「死神永生」も早く読みたい。

  • 息を飲む黒暗森林。

    今作では移行期の荒廃した世界、ディストピアの様子がみえる。

    今作は三体危機というディストピアからの回復の物語でもあるようだ。

    だとすれば、文革から超大国スーパーパワーへと変貌を遂げた現代の中国の姿と重なり、民族的トラウマも垣間見える。

    その一方で、信じられないほどに西側諸国的な普遍的価値観さえ語られる。

    中国という国や社会、全体主義・中央集権的な統治システムの国出身の作者であるにもかかわらずだ。

    この作品が中国語で書かれた事が恐ろしい。

    もう日本は文化芸術、文学や自由、知性を含む精神的な領域、共感を育む公共性といった風土も遠く中国に及ばないのかもしれない。

    (こうした考えを本作では敗北主義と呼ぶのかもしれないが)

    この20〜30年間我々日本人はただ惰眠を世界が驚く狭さのワンルームで貪り、テレビだけ見てなにも考えず無関心が無教養をはびこらせ、iPhone片手に「日本と日本製がいちばん。だって100均があってウォシュレットがあっておまけに四季があるしおもてなし」とか言うようになってしまったのはこの国に「智子」がばらまかれて智子をおもてなししてたら面(オモテ)がなくなってしまってオモテナシ。

    さて。

    それはそうと、第一巻、物語冒頭で示された2つの公理がある。

    猜疑連鎖と技術爆発だ。

    ネタバレしたくないのであまり書かないけれども、およそこの2つの公理にも疑問は残る。

    猜疑連鎖は、では大航海時代の人類はどうだったのだろう。コミュニケーションがあれば解を見いだせるというが、では江戸時代の鎖国は?或いは現代に残る未開の世界、熱帯雨林で「100年の孤独」を過ごす部族は?接近を頑なに拒むインド洋の孤島の民族はどうか。

    この猜疑連鎖は結局ゲーム理論、ナッシュ均衡、冷戦の核抑止理論の次元なのではないか。

    第二に技術爆発とその影響も、結局は原始における文字と筆記、古代における鞍とあぶみや六分儀、中世の活版印刷、治金、マスケット、近代における蒸気機関、鉄道、内燃機関、自動車、航空機、電子工学云々と結局地球人類史の次元でしかなく、これらの発明が起こった場所、文明の変遷といった次元を類推するにとどまるのではないか。

    即ちこれら公理とは仮定に過ぎない。

    それがこの物語の装置となっている気がする。

    それはいいとして、この物語のラストには息を飲む。

    続編『死神永生』は2021年春頃・・待ち遠しい・・

  • 楽しかったーーー
    (興奮冷めやらないため、思い切りネタバレですのでスクロールご注意下さい)

    Ⅰよりもつっかえずに一気に読めました。(Ⅰは難しかった、、)
    宇宙軍のミリタリーな部分は私にはとっつきにくいところもありましたが、、

    2世紀後の人類がお気楽すぎたギャップで、
    7隻の艦隊で猜疑連鎖の起こった描写が辛かった、、

    生き残った艦隊の彼らは続編に出てくるの?
    東方達のコミュニケーションは新たな人類の得た能力?
    ETOほんとに滅んだ?とか、
    精神印章はもう出てこないのかな、、とか

    伏線なのかそうじゃないのかわからないけど続きが楽しみです。

    羅輯と章北海、二人の主人公が最後まで周りを欺ききった(良い意味で)のが素晴らしかった。

    他の三人の面壁者の計画も無駄ではなかったところも良い。スーパーヒーローという個人は存在しないことを裏づけているように思えました。

    大史結婚相談所、、というくだらなすぎる感想(冗談)は浮かんだけど、愛に目覚める為には必要だったんですよね、、とか、
    思い返すと細かなところでもうこの描写終わりで進んじゃうの?と思うところは結構あるのだけど、それらを一つ一つ丁寧に書いてたら量が3倍くらいになりそうなので、このくらいのスピード感がほど良いのかもしれません。

    密度が高くて世界観が凝縮されたⅠと、
    ジェットコースターのように勢いがあって、如何にもSFな宇宙や人工冬眠、戦争戦略などてんこ盛りなのがⅡ、
    だと思うので、
    とにかくⅢが楽しみです。
     

  • 難しかったが、楽しかったと言う矛盾してるような感想。
    あまり普段SFを読まないので、SFのお決まりや、物理理工、宇宙の定義基本みたいのがあまり分かっておらず、おまにけに超文系種族だから読んでいて『ひぃ〜!!どゆこと??』となる事が多かった。
    1巻でもそうだったけど設定が凄く細かく書き込まれてるだけあってその説明描写が長い長い…
    正直登場人物なんて誰でも何でも良くて、結果的に黒暗森林の意味とどうしてこの宇宙には地球外生命体がいないのか、またなぜ地球人はその事に気づかないのかと言う研究結果を小説と言う形で読むと言う感じ。
    でもなぜ地球外生命体がいないのかと言う結論を読んだ時にはうわっ!!となる面白さと怖さがあった。
    佳境になるまでが大変だけど、最後の怒涛の伏線回収までくれば一気に進むはず。

全50件中 1 - 10件を表示

著者プロフィール

劉慈欣(発音:リウ ツーシン りゅう じきん)
1968年生まれの中国作家。発電所で働くかたわら、趣味でSF短篇を書き始め、1999年、中国のSF雑誌『科幻世界』でデビュー。銀河賞を連続して受賞し、『三体』が2008年に単行本として刊行後に大ブレイク。またたくまに現代中国を代表する作家のひとりとなる。2015年、ケン・リュウ訳『三体』(第一部)によって、翻訳書として初のヒューゴー賞を受賞。『三体』は中国で社会現象となった。2019年7月4日、『三体』邦訳が刊行され大きな話題となり、幾度もの重版を決めている。

劉慈欣の作品

この本を読んでいる人は、こんな本も本棚に登録しています。

有効な左矢印 無効な左矢印
今村 昌弘
テッド・チャン
劉 慈欣
森見登美彦
ディーリア・オー...
伊坂 幸太郎
ピエール ルメー...
リンダ グラット...
米澤 穂信
有効な右矢印 無効な右矢印

三体II 黒暗森林 下を本棚に登録しているひと

ツイートする
×