三人の女たちの抗えない欲望

  • 早川書房 (2021年3月17日発売)
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感想 : 2
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  • 本 ・本
  • / ISBN・EAN: 9784152100085

作品紹介・あらすじ

高校時代に恋愛関係だった教師に裏切られたマギー、夫の望み通りに、夫婦以外を交えた性生活を送っていたスローン、夫との別居を決意したところで高校時代の恋人に再会したリナ。3人の女性たちの欲望と、抑圧からくる苦悩を丹念に取材したノンフィクション。

感想・レビュー・書評

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  • ノンフィクションだと知っていながらもどこか胸のすくような展開を期待しながら読んでしまっていて、どこまでもリアルな欲望と渇望感には気分が重くなったし、本としては終わったけれどもそれぞれのリアルな人生は否応なしに過去を踏まえながらこれからも続いていくと考えると…

    世間一般で言う幸せな環境にいても何か満たされないと感じている人は多いだろうし、逆もまた然り


    女性は性欲がない。みたいな男性が都合良く流布してきた風潮はもうなくなるべきだろう
    そこをベースとして、さらにその次を考える時期にきている

  • 3人の女性の話が時系列に沿ってAさん→Bさん→Cさん→Aさん→…といった感じに何章か分かれて紹介されていく、というよりは完全に小説物語として話が進んでいく。
    重い…けど、人間のリアル。登場人物誰ひとり、誰のことも責めない。自分が自分の人生を生きて、選んでると思っている。でも裏にあるのは根強い男尊女卑思考やロマンチックラブイデオロギー。古い慣習の下で育ったり、虐げられた数々の記憶に縛られ、がんじがらめにされている女性たち。それらが欲望となって現れている。かなりリアル。自分の中にも、あるな。この感覚。と、知らずに引き込まれて行く。性描写は多いのだけれど、官能小説としては読めない。ノンフィクションの、あなたの中にもきっとある欲望の話です。

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