世界SF作家会議

  • 早川書房
3.30
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本棚登録 : 248
感想 : 25
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  • Amazon.co.jp ・本 (256ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784152100184

作品紹介・あらすじ

新井素子、冲方丁、小川哲、高山羽根子、樋口恭介、藤井太洋という現代日本を代表するSF作家が集結。緊急会議を行い、全人類に突きつけられた課題を徹底討論する。劉慈欣、ケン・リュウほか海外SF作家が緊急参加、提言を行う。司会:いとうせいこう、大森望

感想・レビュー・書評

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  • これは面白かった。

    『世界SF作家会議』は2020年から現在までに3回、フジテレビ系列関東ローカルの深夜番組として公開され、放送終了後すぐYouTubeにディレクターズカット的な長いものが配信されている。
    なので、この本を読んでからYouTubeも観てみたのだけれど、作家さんたちのキャラが言動に表れていてかなり楽しむことができた。

    そんななかで中国SF作家『荒潮』の陳 楸帆さんが同時通訳で上海から第3回の会議に参加されたのだけど、この方がなんと、かなりのイケメンで!
    いやぁ、たまげた、たまげた。
    こんなイケメン作家さんみたことないし。
    いちばんYouTube観てよかったと思ったところかも 笑
    陳さんは、Googleや百度でも勤務しておられたからIT関係にも強くて英語も堪能。
    トークも理路整然としていてわかりやすかったし、他の作家さんの話に何度も大きく頷きながらニコニコされていて、好感度〈特大〉だわ。

    さて会議のテーマと出演作家さんを簡単に紹介。
    第1回
    「アフターコロナの●●」
    出演:新井素子、冲方 丁、小川 哲、藤井太洋
    ビデオ出演:劉 慈欣

    第2回
    「人類は●●で滅亡する」
    「地球滅亡の日にたべるなら、ご飯か麺か」
    出演:新井素子、小川哲、高山羽根子、藤井太洋
    ビデオ出演:劉 慈欣、ケン・リュウ、キム・チョヨプ

    第3回
    「100年後の世界中は●●」
    「地球脱出時に連れていくなら犬か猫か」
    出演:新井素子、冲方 丁、陳 楸帆、樋口恭介
    ビデオ出演:劉 慈欣、ケン・リュウ、キム・チョヨプ

    司会:いとうせいこう/顧問:大森 望

    ビデオ出演作家さん、なんかすごくない!?
    中国SF界から『三体』の劉 慈欣さんに、『紙の動物公園』のケン・リュウさん。韓国からは今注目の『わたしたちが光の速さで進めないなら』のキム・チョヨプさんだよ。

    各回それぞれ、作家さんたちのカラーが出てて面白かった。
    新井素子さんは全会議に出演されていて、コバルト文庫で新井さんの作品に夢中だった時代もあったから親しみがわくし、新井さんの感覚がいちばんわたしには身近なものだったかも。
    それだけでなく、思わず飛び出る一言が笑ってしまって、本当は〈素子名言〉として紹介したいくらいなんだけど、そこからネタバレになりそうなのでガマンガマン。

    それにしても、第1回の劉 慈欣さんのある発言には度肝を抜かれた。でもそれが『三体』を作った人なんだと思うと妙に納得。
    そしてそれが劉さんなんだと藤井さんはじめ、他の作家さんたちが理解されておられるなかでの新井さんのツッコミ。それがまた面白くて、わたしのなかの素子名言第2位。

    第2回もSF作家の面倒くさい部分が見えて面白かった。
    それでもやっぱりディスカッションが白熱して楽しかったのは第3回だったかな。陳 楸帆さんも参加されてたし 笑
    陳さんから伊藤計劃『ハーモニー』が大好きという発言があって、そこから繋がって最終的に冲方さんの語られた「ハーモニー」。それがすごく響いたし、とても興味深かった。
    樋口さんの一見突き放した感に見えそうなところも、実はとても楽しんではるよなぁとニヤニヤ。
    キム・チョヨプさんの言葉は、人の感覚とか感情とかの部分に目を向けさせてくれるような、彼女の作品に通じるものがあったように思う。
    その合間に素子名言第1位も挟まれて……笑
    「猫か犬か」の質問には、思わぬ答えが劉&リュウ組から返されたりして。こういう「……はい?」と思わず聞き返してしまいたくなるような考え方が躊躇なく当たり前に出てくるところが、中国のSFが今ガンガンきてることにも繋がってるのかもしれないなぁ。

    個性豊かな“SF作家の頭の中”が見られたことによって、久々に50年後100年後の世界のことを想像する楽しい時間だった。

    • 5552さん
      地球っこさん、こんばんはー

      世界SF作家会議のYouTubeの動画、視聴しました!
      むっちゃ楽しかったです。
      皆さんほんと個性的で...
      地球っこさん、こんばんはー

      世界SF作家会議のYouTubeの動画、視聴しました!
      むっちゃ楽しかったです。
      皆さんほんと個性的で素敵。
      そして陳さん、イケメン❤
      特に右斜め顔のショットがお美しい❤❤
      これは著作も読んで見なければ!
      新井さんはもうエッセイなどのイメージそのまんまでした。
      私にとって新井さんは思春期の時代の✨神✨のような人なので動く姿を拝見できただけで感激です。

      レビューありがとうございました☆
      2021/05/09
    • 地球っこさん
      5552さん、こんばんはー♪

      YouTube、楽しかったですよね!
      そうそう、5552さんも思われました?
      陳さんの右斜め顔のショ...
      5552さん、こんばんはー♪

      YouTube、楽しかったですよね!
      そうそう、5552さんも思われました?
      陳さんの右斜め顔のショット、めちゃくちゃかっこよかったですよね♡
      もうズキュンと胸を打たれ、倒れてしまいました。「はぅっ♡」
      あのショットはヤバいです(*>∀<*)

      新井素子さん、わたしもはじめて動くお姿を拝見したのに、なんだかずっと知り合いみたいな、そんな身近な感じがしました。
      やっぱり5552さんと同じで、思春期の頃にいろんな影響を与えてくれた作家さんだからでしょうね。
      ふふふ、「新井素子は新井素子でしたね」と大森望さんだったかな、言っておられて、ほんと、なるほどねと思いました 笑
      2021/05/09
  • 【第1回世界SF作家会議】#1オープニング~作家がとらえたコロナ~パンデミックと小説 - YouTube
    https://www.youtube.com/watch?v=mVVzL9iTpJQ

    世界SF作家会議 | 種類,単行本 | ハヤカワ・オンライン
    https://www.hayakawa-online.co.jp/shopdetail/000000014815/

  • 2021年4月早川書房刊。第1回2020年6月6日収録、第2,3回2020年12月13日の地上波放送版、YouTube版に対しての書籍版を2021年4月早川書房から刊行。COVID‑19パンデミックをやや長く経験しているだけあって、参加者の世界観、問題提起は的を射ていて、面白く興味深い。コミック3編が収録されているのが楽しくて良い。出演:新井素子、冲方丁、小川哲、藤井太洋、劉慈欣、いとうせいこう、大森望、高山羽根子、ケン・リュウ、キム・チョヨプ、陳楸帆、樋口恭介。コミック:森泉岳土、宮崎夏次系、大橋裕之

  • フジテレビで深夜放送された世界SF会議3回分の書籍化版。たまたま見つけて読んでみたら、そいいえば1回目の放送途中まで観たなと思い出した。未来を一番考えているのはSF作家だということで(まさにそう思うが)、様々なお題に国内、韓国、中国などのトップSF作家が答えていく。ハードなテーマもあるが、真面目なだけじゃないので、未来に対する未来のプロ=SF作家の皆さんの様々な「視点」を一日でさくっと読めてしまうお得な内容となっている。

  • SF作家さんはみんな変わっているね……。キム・チョヨプさんの言葉が面白かった。「目に見えないものは私たちを油断させる」

  • おもしろい!
    特に三体の劉さん、ケン・リュウさんなどアジアのSF作家の話しがすごいおもしろいー。
    あとは、新井素子先生がすてき。

  • SF作家っておもろいなぁって微笑ましくなります。

  • 3回目あったのかー、見逃した!SFをそんなに読むわけじゃないけど、コロナをSF作家が語るってぴったりだなと番組を見て思って、SFへの興味が増した。3回目の新井さん失踪の件が面白かった。また見たいなー。

  • 100年後世界はどうなっておりますかね
    僕は火星でサイボーグになってるかなぁ

  • フジテレビの番組の書籍化。参加者が豪華。特に劉慈欣、ケン・リュウ、陳楸帆、キム・チョヨプの海外SF作家勢がまさに今を代表する人達だ。第2回の盛り上がり方がハジケ気味で、お題に素直に答えないところが面白すぎた。書籍だと書き下ろしコミックも読めるので、お得感がある。

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著者プロフィール

1977年「わたしの中の・・・・・・」が奇想天外新人賞佳作に入賞し、デビュー。以後『いつか猫になる日まで』『結婚物語』『ひとめあなたに・・・』『おしまいの日』などを発表。1999年に発表した『チグリスとユーフラテス』が第20回日本SF大賞を受賞。

「2022年 『絶対猫から動かない 下』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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