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本 ・本 (392ページ) / ISBN・EAN: 9784152100863
作品紹介・あらすじ
"ザ・コーポレーション"。冷戦下の米東海岸で、その名は恐怖の象徴だった。「ゴッドファーザー」を彷彿させるボス一族に集まる金、裏切り者への容赦ない血の報復、カストロ暗殺作戦への関与......。綿密な取材に基づく、巨大犯罪組織の栄枯盛衰の全史。
感想・レビュー・書評
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私が一生に読んだ本の中で最も血生臭い作品かもしれない。なにせ、表紙を開いて10ページほど続く巻頭カラーの写真ページに映るのは、眉間を銃で撃ち抜かれて血塗れになった死体なのだから。
本作はホセ・ドン・ミゲルというキューバ人マフィアの暴力に塗れた生涯を描く傑作ノンフィクションである。タイトルの”コーポレーション”とは、彼がアメリカにおいて賭博事業を中心とする裏ビジネスを営んだ企業体を指す。一見、合法的に見える企業体を作り上げ完璧にクレンジングされた金の流れを作りつつ、商売敵や裏切り者に対する容赦ない暴力、そして警察機関への賄賂によって何度逮捕されても保釈を勝ち取り、”コーポレーション”をますます巨大化させることに成功していく。
本作では、そんな”コーポレーション”の暗躍と、賄賂を得た上層部などの妨害に合いながらも必死にその暗躍を止めようとする現場の警察官たちという2つの流れが螺旋状に入り混じりながら描かれる。出てくるエピソードの全てが小説以上に面白い。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
ノンフィクションらしいテンポのいいスリリングな展開。写真もあり、事実は真実よりも怖いことを知った。
著者プロフィール
峯村利哉の作品





