メキシカン・ゴシック

  • 早川書房 (2022年4月1日発売)
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本 ・本 (416ページ) / ISBN・EAN: 9784152100924

作品紹介・あらすじ

一九五〇年メキシコ。若き女性ノエミは、郊外の屋敷に嫁いだいとこのカタリーナから手紙を受け取る。それには亡霊に苛まれ、助けを求める異様な内容が書かれており……。英国幻想文学大賞をはじめホラー文学賞三冠を達成した、新世代のゴシック・ホラー小説。

感想・レビュー・書評

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  • 先日読んだ『ニードレス通り
    果ての家』が面白かったので、その巻末の広告に載ってた本作も手に取ってみました

    ってまたホラーやないかいっ!

    ってホラー作品の巻末広告なんだからホラーに決まってるやろバカタレ!

    ホラー苦手なんだけどなぁと思いつつも、いやいやこれこそあれですよ
    浄土瓶宗に伝わる荒行のひとつ「新境地のためあえて外しに行ってるとも思えるほどの苦手分野を読み進めてあーやっぱり苦手だったわーという悟りを開く行」ですよ

    結果はというとあーやっぱり苦手だったわーという

    でもあんまり恐い!って感じもしなかったかな
    静かな狂気と言いましょうか、人の持つ浅ましさをギュッと濃縮したようなお話しでした

    王道の展開は嫌いじゃないんですが、あまりにおどろおどろしい感じを出そうとし過ぎてか、情景描写が多すぎてちょっと疲れちゃいました

    悪くなかったんだけど、時間もかかってしまいました
    読むのに時間かかってる時って脳が喜んでないときなんだよね

    でもホラーはまたごんごん読んで行こうとも思いました
    そろそろ行ってみる?スティーブンとか

    • ひまわりめろんさん
      ライオンです
      ライオンです
      2023/03/21
    • ひまわりめろんさん
      そんなことよりWBCでしょうが!
      そんなことよりWBCでしょうが!
      2023/03/21
    • 1Q84O1さん
      先発は大西ライオン?

      日本が勝つから「心配ないさー!」
      先発は大西ライオン?

      日本が勝つから「心配ないさー!」
      2023/03/21
  • ラヴクラフト好きにはたまらない!
    カビだらけの洋館、墓所、幻覚見せるきのこの山…(-_-;)
    ゴシック・ホラーの世界観を楽しめる作品でした(〃´-`〃)



    何やら沢山の賞を取っているこの作品。
    ずっと気になっていて、読みたいリストの先頭に載せてました♡(*´˘`*)



    時代は1950年。


    主人公のノエミは超金持ちの遊びまくってる大学生のお嬢様。


    仲の良かった従姉妹のカタリーナから支離滅裂な手紙が届き、父からカタリーナの様子を見てくるよう命令される。


    カタリーナの嫁いだ先『ハイ・プレイス』は霧がかった墓地のそばにある、ヴィクトリア朝期の建築様式にこだわった屋敷。


    その屋敷に住む人々は皆どこか様子がおかしい……


    ラヴクラフトを連想させる世界観。

    代々続く家系。寝たきりの主人。

    悪臭と甘すぎるワイン。

    霧がかかり不思議な声が聞こえる墓所。

    カタリーナの奇怪な言動と、館で起こる数々の現象。幻覚や違和感。


    カタリーナの夫、ヴァージルは不思議な力でノエミにせまる。


    エログロまではいかないにしても、想像次第では結構グロデスクです。


    私の頭の中では肉感と弾力がリアルで湿気とカビと湿った空気、あらゆるぬるぬるしている何かと悪臭で…とグロ妄想が炸裂してました(-∀-`; )


    最近読んだ『血の配達屋さん』のような雰囲気に近いかも。


    いや、あそこまでグロではないですが、クトゥルフ神話っぽさが近い。


    美しいドレスを着た美女2人が何やら奇妙でグロテスクな何かに囚われ、精神を蝕まれ…


    逃げ出したくても逃げられない。
    血族の呪いがどうしてもハイ・プレイスへ惹き寄せる…。


    ゴシック・ホラーの世界へ浸りたい方におすすめします(*˘ー˘*).。.:*♡

  •  まず一言、面白かった!

     大学へ進みたいと願うノエミの元へ、寂びれた屋敷に住むイギリス人と結婚した従姉のカテリーナから『夫に毒を盛られている。そして住んでいる屋敷の亡霊に苛まれている』という手紙が届く。父にカテリーナを連れて帰ったら、大学の進学を認めてもいいと言われたノエミはカテリーナの元へ。

     そこはかつて銀鉱があり、財もあった家柄のなのだが、今ではもうその面影はなく、屋敷はボロボロ、湿気とカビの巣窟だった。

     早速、カテリーナを連れて帰ろうとするノエミだったが、彼女と会うことはできず、彼女の結婚した相手も父親も使用人も陰鬱な人物ばかり。

     そして、初めてその屋敷に泊まった晩にノミエは金色に輝く不思議な女性を目にするのだった。

     『レベッカ』をイメージしていたのですが、全く違った物語で、特に主人公のノミエが魅力的です。

     謎を解き明かそうとする勇敢な心や挫けないところは好きですね。

     謎についてはネタバレいくないということで読んでいただきたいですが、そこへたどり着くまでの彼女の奮闘を楽しんでいただきたいと思います。

     久しぶりだわ、この暑さの本を一気読みとは、本当に面白かった(*^^*)

  • メキシコを舞台にした、パラノーマルなゴシックロマン小説 Mexican Gothic – 洋書ファンクラブ
    https://youshofanclub.com/2020/07/27/mexican-gothic/

    Home | Silvia Moreno-Garcia
    https://silviamoreno-garcia.com/

    メキシカン・ゴシック | 種類,単行本 | ハヤカワ・オンライン
    https://www.hayakawa-online.co.jp/shopdetail/000000015077/

    • 猫丸(nyancomaru)さん
      「メキシカン・ゴシック」シルヴィア・モレノ=ガルシア著 青木純子訳|日刊ゲンダイDIGITAL
      https://www.nikkan-gen...
      「メキシカン・ゴシック」シルヴィア・モレノ=ガルシア著 青木純子訳|日刊ゲンダイDIGITAL
      https://www.nikkan-gendai.com/articles/view/book/305991
      2022/06/01
    • 猫丸(nyancomaru)さん
      <トヨザキが読む!豊﨑由美>シルヴィア・モレノ=ガルシア『メキシカン・ゴシック』 邪悪な一家のおぞましい秘密:東京新聞 TOKYO Web
      ...
      <トヨザキが読む!豊﨑由美>シルヴィア・モレノ=ガルシア『メキシカン・ゴシック』 邪悪な一家のおぞましい秘密:東京新聞 TOKYO Web
      https://www.tokyo-np.co.jp/article/185908?rct=book
      2022/06/28
  • 1950年のメキシコを舞台にしたゴシック・ホラー。
    かつて銀鉱山で栄えたものの、今は廃れてしまった町の大きな屋敷に嫁いだいとこから、正気を疑うような手紙が送られてくる。様子を見に行ったノエミだが、その屋敷は陰鬱な雰囲気で、住人は歓迎する様子もなく、さらには怪現象まで。
    一体何が起きているのか、ノエミは正気を保っていられるのか。

    その屋敷の一族には忌まわしい過去の噂もあって、なんとも怪しい。
    手入れの行き届かない、カビが蔓延していて具合が悪くなりそうな屋敷だし、精神的に参ってもおかしくないなと思ったので、原因はそんなところかと考えていた。
    だけど怪現象の正体は、私の想像を超えていた。いや、そんなのありなの?
    ちょっと俄には受け入れられない。
    そう思いながらも、さあここからどうするノエミ!と引き込まれてしまう。

    描写はそれほどでもないけれど、想像するとグロテスクで恐ろしい。
    もし私が実際に経験したら、トラウマになること間違いないな。

  • メキシカン・ゴシック?!
    メキシコ×ゴシックホラー…めちゃめちゃ面白そうじゃないですか!と雰囲気あふれる装丁の本書を手に取りわくわくしながら読んだら、やっぱり面白かった!!一気読み。

    舞台は1950年のメキシコ…年代設定もよき…
    良家の子女、ノエミ・タボアダのもとに、イギリス人の男と結婚し、さびれた町のさらに山奥にある古めかしい屋敷に嫁いだ従姉妹のカタリーナから手紙が届く。
    そこには「夫に毒を盛られ、亡霊に苛まれている」と助けを求める異様な内容が描かれていた…(一部本書あらすじを引用させていただきました)。

    カタリーナの様子を確認するためノエミの訪れた屋敷の描写は、メキシコにあってメキシコの雰囲気は全くなく、イギリスを切り離してそのまま持ってきたかのよう。
    そして屋敷では、大きな音を立ててはいけない、タバコを吸ってはいけない、勝手に外に出てはいけない、食事中喋ってはならない…三人いる使用人たちもまるで自我がないように不気味な様子でノエミと会話をしようとしない。
    屋敷の住人たち・ドイル一家も奇妙で怪しげだ。
    カタリーナの様子を見たうえで、彼女をサナトリウムに移した方がいいのでは…と考えながらも、ノエミはこの奇妙な屋敷で様々な怪奇現象に遭遇する。
    動く壁のシミ、悪夢、金色の女性のような影、「目を開けて」という声…
    屋敷の麓のさびれた町で、ノエミが得た情報は………

    目まぐるしく反転する夢なのか現実なのかわからない描写、一体誰の何の発言や行動を信用すればいいのか?
    ノエミとともに読んでいるこちらも翻弄されながら、物語はどんどん核心へと進んでいく。
    ラスト100ページはほんともう面白すぎて一気に読んでしまった。
    単身屋敷に乗り込み、歓迎されていない空気や奇妙な現象に翻弄されながらもノエミは強く、踏みとどまる。
    気丈なノエミの立ち振る舞いや明るさ、芯の強さに、読んでいくうちにどんどん彼女のことが好きになっていった。

    訳者あとがきによると(こちらも本書の解説をとてもわかりやすくしてくれていて読み応え抜群。読了後ぜひ読んでほしい。作品舞台当時の社会情勢や思想なども解説してくれているので。)どうやら本書は作者にとって六作目の長編小説らしい。短編を含めると現在入手可能なものだけでも9作ほど出版されているらしいが、現在邦訳されているのはこの一冊だけ。
    ええっ、ぜひ他の作品も翻訳して出版してくださいませ…!頼むっ……
    しかも本作はHuluでテレビドラマになる予定とのこと。それも気になる。

  • 男性優位社会に反発を覚えながらも、若さと美貌を使いこなし男性を手玉に取ろうとするノエミの主人公像があまり好きになれないな、と思いながら読んでいたのだけど、途中から彼女が、自身を男性優位社会という枠にはめ込んで行動していたことを自覚するあたりで、読み方を改めた。
    ゴシックホラーの舞台装置を使いながら、その実、マイノリティや女性の社会進出、そして反植民地について扱っている小説だった。
    ホラーの文脈は、さびれた町のお屋敷に嫁いだ従姉を苦難から救出すべく足を運んだら怪異に遭遇するという、いわゆる王道の「館もの」。屋敷に住まう人々の奇妙さや、手助けをしてくれる存在、徐々に明かされていく秘密の数々と、ほとんど様式美を感じるような出来となっている。その点で新しさはあまり感じなかったけれど、キャラクター性の強い登場人物たちが織り成すミステリアスな物語が楽しいので後半になるにつれエンジンがかかり一気に読んでしまった。明るいゴシックホラーってめずらしくて良いね。
    それと、ホラーとキノコの相性の良さを再確認。古くは『夜の声』までさかのぼれるだろうし、最近でも『ラストオブアス』で菌類を脅威の対象としていたしで、キノコにのせいで頭がおかしくなる人たちの話って独特の面白さがあって好きだなあと感じた。



    以下、本書の感想とは別軸の話。

    というわけで、今年8月くらいから始めたホラー小説祭りはこれにていったん終わり!もともとは、『このホラーがすごい!』で紹介されていた「必読ホラー20選」の国内編と海外編を全部読もうと思い、始めたことだったのだけど、この度リストを(途中で増えたものの含めて)すべて読み終わったので。我ながらよく読んだもんだぜ。
    ホラー小説はこれまで好きな作家の作品か、超メジャーな作品しか読んでおらず、そもそも怖いのは苦手だったので好き好んで読もうとはしてこなかったジャンルでした。でもこの夏にかけて、何故か異様にハマってしまい、それこそ何かに憑りつかれたように読みまくっていたわけで、その甲斐あって人生で最も多くホラーを摂取した期間となりました。
    うん、ホラーって楽しいね。SFともミステリーとも違う、このジャンルでしか味わえない栄養・興奮・切なさ・笑い・奇妙さ・凄み・文学性・エンタメ性・静けさ・昏さ・愛・強烈さ・光・闇・願いがあると感じます。その中心にあるのは「恐怖」という人間の根源的な情動であり、読むことで普段は見ていなかった部分にまで何かを見出してしまうような、そんな視界が開いていく興奮がありました。
    正直言うと、10冊くらい読んだあたりから、よっぽど強烈な作品でない限り、ほとんど「怖い」とは感じなくなってきていて、ああ、恐怖って案外簡単に慣れるんだなあとか思ってました。ホラーは短期間で摂取しすぎると食傷気味になります。なんでもそういうもんですが。
    でも楽しかったなあ。文句を付けつつもめちゃくちゃ興奮しながら読んでたし、素敵な期間だった。
    というわけで、ホラーをインストールしました。インストールしたと言っていいでしょう。少なくとも基礎的な部分は。
    たぶん今後もこんなふうに苦手なものや避けてたものが経験や年齢によって急に美味しく感じることはあるだろうから、そういうタイミングを逃さないようにしたいな。

    • たけうちさん
      傘籤さん、おはようございます
      国内&海外ホラー小説傑作選のインストール、お疲れ様でした! 映画の方でも取り憑かれたかのように摂取されててハラ...
      傘籤さん、おはようございます
      国内&海外ホラー小説傑作選のインストール、お疲れ様でした! 映画の方でも取り憑かれたかのように摂取されててハラハラしたり、世にはこんな作品が…!! と戦慄したりと、感想を楽しく拝見していました
      元々ホラー小説はあまりやられてなかったし、怖いのは苦手(!?)だったとの文言に驚きを隠せません『SILENT HILL』や『SILEN』がお好きなのに!(ゲームは能動的に恐怖や怪異に立ち向かえるメディアだから、別ベクトルなんでしょうか)
      どの感想も興味深く拝見しましたが、特に好きなのは『ミッドナイト・ミートトレイン』での感動の文章でした 激アツでした!
      あと『忌録』も好きです 自分も読んで、読んで良かったのか悪かったのかよく分からんくなったので、結果良かったのかも知れません
      たくさんのご紹介、ありがとうございました!
      2024/10/07
    • 傘籤さん
      たけうちさん、こんにちは。
      ありがとうございます!たくさん読んでその都度感想を書くのは楽しかったです。私が書いた感想を読んだ方がその本に興味...
      たけうちさん、こんにちは。
      ありがとうございます!たくさん読んでその都度感想を書くのは楽しかったです。私が書いた感想を読んだ方がその本に興味を持ち、ホラー小説を読み始めたら、それは拡散型のホラーのようでもあり、なんだか素敵なイメージが浮かんできます。
      怖いのは苦手ですねー。でも確かにゲームは割と果敢にやって楽しんでましたし、メディアの違いで感じ方も変わるってことですかね。能動的に動けるかどうかの違い?
      『ミッドナイト・ミートトレイン』は最高でした!ホラーの限界を文章で突破していくような凄まじさがあってめちゃくちゃ興奮しました。読めて良かった~。
      あはは、もしかしたら「良かったのか悪かったのかよく分からん」ってくらいがちょうど良いのかもしれないですね。それって一番刺激をもらってる状態な気がしますし。
      こちらこそ毎度のことながら読んでくださってありがとうございました。
      なお、ホラー映画の旅はまだしばらく続きます。
      2024/10/07
  • まずはヒロインが手練手管で人をコントロールして切り抜けようとするところが、んー、若いのに責任感があってたいへん偉いとは思ったのだけど、苦手... そしてわたしがホラーの読み方をわかっていないのだろうけれども、各人がとっさに取る行動がそれまでの彼/彼女らと違うわりにはその経緯をわたしが読み取れないのかそういう経緯は気にしないでいいのか、ええ何でそんな...と思っているうちに話が終わった。

    1950年代が舞台な割にヒロインがはねっかえりなのがポイントなのだろうけれども、現代性を感じさせるところが逆にゴシックなストーリーに没入する妨げになったかもなあとも思ったことでした。こういう小説を読みなれている方は、違う評価をするのかも。

  • ホラー。
    メキシコが舞台の館ものホラー作品。
    カナダのSF賞も受賞している作品とのことで、若干のSF要素もあり。
    怖さよりも不気味さ、気持ち悪さが強め。
    意外と読みやすいのは良い。

  • 1950年メキシコ。裕福な家に生まれ育った22歳の大学生ノエミは、仲良しだった従姉のカタリーナが嫁ぎ先で病んでいるとの知らせをうけ、彼女に会いに赴く。カタリーナが嫁いだのはかつて銀山で成功したイギリス人のドイル家。今は銀山も閉鎖されて没落しており、陰気な屋敷ハイ・プレイスで一族が閉鎖的な英国風生活を営んでいた。

    屋敷の当主はハワード・ドイルという怪物めいた老人。カタリーナが結婚したその息子ヴァージルは超絶イケメンだが性格はミステリアス、屋敷を取り仕切っているのはハワードの姪にあたるフローレンスという厳格な女性、そしてこのフローレンスの息子でノエミとは年齢も近く比較的親切な若者フランシスが一緒に暮らしている。

    あきらかに様子のおかしいカタリーナと、何か隠している風の親族たち、出だしはカタリーナが愛読しているという嵐が丘やジェイン・エアのようなゴシックロマンス風。しかし次第にノエミもカタリーナと同じように悪夢に脅かされ夢遊病再発、屋敷に幽霊がいるような幻覚に怯えることに。ノエミは懸命にカタリーナを助け出そうと策を練り、この屋敷でかつて起こった陰惨な殺人事件について知るが、ノエミ自身も屋敷にはびこる正体不明の何者かに絡めとられていき…。

    後半はどんどんSFというかホラーというか、思ってたよりグロテスクな展開になり驚いた。自分の期待していたゴシックとはちょっと違ったので、SFとして読んだほうが面白かったのかもしれない。一気読みさせる勢いはある。

    いまいち入り込めなかったのは、ヒロインにあまり共感できなかったのと、全体的にキャラクターにいまいち魅力がないせいか。登場人物で唯一良い子だなと思ったのはフランシスくらい。ノエミは勝気で利口だけれど好奇心が強く自分に自信があるためどんどん危険に首を突っ込んで抜けられなくなるという、ホラーのヒロインとしてはある意味ステレオタイプ。個人的には彼女の高慢さがちょっと鼻について心底応援できなかった。

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