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本 ・本 (208ページ) / ISBN・EAN: 9784152100962
作品紹介・あらすじ
「鈴波アミ」というVtuberがデビュー1周年を迎えた夜。しかし、待望の配信は始まらなかった。鈴波アミは突如失踪してしまったのだ。視聴者たちは彼女の復帰を信じ、1年間の配信アーカイブを同時視聴して待ち続けるが……ネット文化が生んだ感動のストーリー
感想・レビュー・書評
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Vtuber、あるいはメタバースをテーマにした小説。
ヒロインは個人勢であるが、だからこその問題点なども描かれている。
そしてそれが、本作の基軸にもなっている。
描かれるあれこれは、良い面も悪い面も、界隈を如実に再現しており、リアリティが感じられた。
特に、視聴者コメントの再現度はとても高く、親近感を抱いた。
一方、そうしたリアリティさ以外の部分は、想像の範囲内に収まるものが多い。
よって意外性には乏しく、少々物足りなさを感じた。
ラストシーンも早々に、セリフまで含めて、容易に想像が付いてしまった。
しかし本書内で語られた、いつかVtuberやそれに準じたアバター的な存在は当たり前の世の中になるというビジョンには、共感と期待を抱けた。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
失踪したVtuberをめぐるバーチャルの熱狂が色濃く描かれておりました。
とにかくタイトルの使い方に脱帽です。
配信、イベントを通して、Vtuberの再生が描かれていく作品。
ある種タブーなガジェットに触れつつも、名前や距離の描き方に好感を持ちました。丁寧にVtuberへのリスペクトを持ちながら扱っている印象です。
Vtuberという存在の双方向性が単なる2つの関係ではなく、Vtuberを通してさらに広がっていくような展開はしっかりSF的な飛躍も感じて満足しました。素敵小説。
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