夢幻紳士 夢幻童話篇

  • 早川書房 (2022年5月24日発売)
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本 ・マンガ (208ページ) / ISBN・EAN: 9784152101396

作品紹介・あらすじ

燐寸(マッチ)を買ってくれませんか。あれは"自分の娘では?"と訝しんだ男は、探偵・夢幻魔実也に依頼をするが……燐寸売りの少女、赤頭巾、人魚姫、シンデレラ――童話見立ての事件を魔実也が解き明かす……9年ぶりとなる〈夢幻紳士〉シリーズオリジナル最新作!

感想・レビュー・書評

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  • 9年振りの夢幻紳士 新作単行本。

    第1話「燐寸売りの少女」
    第2話「人魚姫」
    第3話「青髭」
    第4話「シンデレラ」
    第5話「白雪姫」
    第6話「ピノキオ「人形地獄」より」
    第7話「赤頭巾」
    第8話「美女と野獣」
    第9話「ねむり姫」
    第10話「ハメルンの笛吹き」
    を収録。

    童話をモチーフにした「怪奇篇」という雰囲気。
    今回も青年魔実也が主役ではあるがクールで妖美な雰囲気はいつもより控え目で、どちらかというと「夢幻外伝篇」の魔実也に近い(?)。

    第1話
    友人の依頼を受け、例によってその友人がろくでもない奴だったというお馴染みのパターン。
    友人の末路は自業自得であるがラストがどこか「怪奇篇」の「沼」を彷彿させる。

    第2話
    今回の助手(?)千華坊登場。魔実也の台詞「僕の純潔は保たれたままだ」に女性ファンは騒然となったのでは?

    第3話
    ラストに女青髭と言うべき あの!猫夫人がカメオ出演!!
    こういうのを見せられると、いずれ少年魔実也との共演もあるのでは?と思わずにはいられない。

    第4話
    悲恋物であるが男の片思いというのが今までに無いパターン。
    事件に乗じて『輿の玉』(玉の輿)に乗ろうとする千華坊。ちゃっかりしているというかなんというか。

    第5話
    「怪奇篇」「蜘蛛」のさやか父娘がゲスト出演。
    これも「蜘蛛」のアレンジとも取れる。

    第6話
    映画「夢幻紳士 人形地獄」の公開に合わせて描かれたと思われる。
    なのでタイトルこそ「ピノキオ」だが内容は「人形地獄」のリメイクといったところ。
    ゲストヒロインは勿論、那由子!!
    今回も酷い目に遭う那由子(泣)
    いつか幸あらん事を願わずにはいられない。(まあ、無理だろうけど)

    第7話
    これも「怪奇篇」の「夢魔」を彷彿とさせる内容。
    但し、「夢魔」の方は少女だがこちらは老婆。

    第8話
    これは「迷宮篇」を彷彿させる。
    野獣というのは実は........ってオチがお見事。

    第9話
    相変わらず、悪人に対して容赦ない魔実也。
    まあ、それでこそ魔実也なんだけど。

    第10話
    子供達を妖し(あやかし)、笛吹きを魔実也に見立てた最終回。
    ラストの笑顔はこれまでにない爽やかなもので魔実也らしくないと言えばそれまでだが、たまにはこういうのもいいかな。

    全体的に過去の作品を使ったアレンジが目立つ今回のシリーズは賛否両論、好き嫌いが分かれると思うが個人的には これはこれでアリ。

    次はいつ会えるのか?
    青年魔実也が主人公でもいいがミステリマガジン7月号の描き下ろしのように少年魔実也が主人公の新たなシリーズも読んでみたい。
    もし、青年魔実也が主人公ならば 毎回 那由子が酷い目に会いそれを魔実也が救う「夢幻紳士 那由子夢幻地獄[篇]」なんてのを見たいなあ(笑)。

  • 素敵なお兄様は好きですか? 高橋葉介先生『夢幻紳士シリーズ』おすすめランキング - メガネの備忘録
    https://todoroki-megane.hatenablog.com/entry/mugen2007/

    高橋葉介ウヱブサイト
    http://blog.livedoor.jp/planet_of_blackness/

    夢幻紳士 夢幻童話篇 | 種類,単行本 | ハヤカワ・オンライン
    https://www.hayakawa-online.co.jp/shopdetail/000000015134/

  • 久しぶりの夢幻紳士。今回は西洋の童話をモチーフにしたシリーズ。
    基本的に高橋葉介は絵柄の変遷やコメディ要素の濃淡はありつつも、原則何を描いても大体同じ感じなので、何冊か読んだ後はもう好きか嫌いかだけになってくる漫画家だと思う。自分は好きだから新刊が出るたび買って読むけど。

  • 夢幻紳士の新刊をリアルタイムで購入できる幸せ。
    今作の彼はたくさん依頼を引き受けていて偉い。
    だけどしっかり女難(難は女の方)もあって良い。
    彼がひとところに留まらずふらふらしているのはそういう理由だったのね、と腹落ちもした。
    素敵なお兄様、時々でいいので是非また姿を見せて欲しい。

  • 初版 帯

  • 初めて会ったときからずっと、素敵なお兄さまでいてくれるのはすごい。新しいけどいつも通りとは、実にファン冥利に尽きる。アッコちゃん的なキャラとして千華坊がでてきたけれど、こういう子がいた方が話はわかりやすくなる。那由子は相変わらず不憫。猫夫人らしきマダムも登場。

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著者プロフィール

1956年、長野県生まれ。77年「江帆波博士の診療室」でデビュー。『夢幻紳士』『学校怪談』、『もののけ草紙』などのシリーズで人気に。独自の「怪奇幻想マンガ」を描き続ける。

「2023年 『魔実子さんが許さない』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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