静寂の荒野

  • 早川書房 (2022年9月2日発売)
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Amazon.co.jp ・本 / ISBN・EAN: 9784152101624

作品紹介・あらすじ

自然が失われた近未来。アグネスは5歳の娘を都市の環境汚染から守るため、最後の原生地"ウィルダネス"で行われる実験に志願する。それは自然と人間の共存を図るための実験であったが、都市にはない新たな危険も孕んでいた──現代社会に警鐘を鳴らす環境小説

感想・レビュー・書評

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  • 都市の環境破壊が進んだため義父、母娘で山での実験生活みたいのに参加する(数年単位)。家というプライバシー空間のない状態での集団生活。よっぽど「自然大好き」「訳あり」でない限り、精神肉体共に荒んでゆく。やっぱり余裕ないと、きれいごとさえ言えない。結構この作品は多角的で色んな角度から読める作品で、人それぞれひっかかる部分が違うと思う。自分的には、人の死を商売にしている葬儀屋という組織にこの本を読ませたい。人間だって動物のように死にたい人もいると思う

  • 描写の大部分を占める〈ウィルダネス〉は、コーマック・マッカーシー『ザ・ロード』とか国境3部作とか、あの辺の雰囲気。あとアレだ、オースター『最後の物たちの国で』。ポストアポカリプスって言うんだっけ、このジャンル。

    ただこの物語のミソは枠構造っていうか、「ウィルダネス」の外の都市世界があることで、カフカの『城』みたいに、いきなり脈略なく外部から妨害やら強制やら制限やらが降ってくる。
    地球が汚染されている設定上、どう転んでもハッピーエンドにはならず。メリバも無理無理…。

    「これ面白いよ」と人様に勧められる類いの本ではないけど、身体から中身が出て、別の世界で別の人生を体験してきた…みたいな、不思議な読後感。
    …あれ?それって良質な物語、ってことよね。

  • テーマは素晴らしいと感じたので読んだ。
    テーマや世界の設定の割には、どうしてこうなったかを、もっと科学的根拠を基にしながら、言及されていれば、もっと凄みが増しただろうに、と思う。
    しかし、作者が描こうとしたテーマは、そこには無いみたいだ。
    紹介文が言っているテーマは、作者のテーマと違うのではないようだ。結局、紹介文はプロモーションのひとつだったのだ。たぶん。
    私は、それに釣られたのだ。作品の中の登場人物たちのように。

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著者プロフィール

作家。本書『人類対自然』はデビュー短篇集で、ガーディアン・ファーストブック賞、ビリーバー賞、PEN/ヘミングウェイ賞、ロサンゼルスタイムズ・ファーストブック賞の最終候補になるなど、高く評価された。長篇The New Wildernessは2020年のブッカー賞候補作。《ハーパース》《ティン・ハウス》《グランタ》などに短篇を発表しており、『ベスト・アメリカン・ショート・ストーリーズ』『O・ヘンリー賞受賞作』などのアンソロジーにも収録されている。ラジオ番組This American Lifeの元プロデューサー。ニューヨーク在住。

「2022年 『人類対自然』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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