- 本 ・本 (448ページ)
- / ISBN・EAN: 9784152102294
作品紹介・あらすじ
1926年。36歳の新進作家アガサは、愛人ナンと再婚するという夫アーチーと大喧嘩の果てに失踪する。警察の捜索隊が組織されるが一向に行方は知れない。一方、アガサから夫を略奪したナンにはある秘密があった。11日間の失踪中、アガサとナンに何が起こったのか?
感想・レビュー・書評
-
思いもかけない偶然を体験したとき神様の存在を信じたくなりますよね
なんと本作の主人公ナンが作中で『グレート・ギャッツビー』読んでるんですよw
わし読んだばっかりなんですけど
読書の神様はイタズラ好きやね
もちろん『グレート・ギャッツビー』は適当に選ばれたわけではなく、この物語を象徴している作品でもあるわけです
「愛」というかたちのないものや、「結婚」という誓い、縛りというあらゆる見方ができ最高であり最悪であるもの
そしてそれらに振り回される愚かな男と女
って『グレート・ギャッツビー』のレビューになっとるやないか!
しかも、わりかし分かってるやないか!
はい『アガサ・クリスティー失踪事件』です
うーん、読まなければ良かったなー
クリスティー大佐の浮気相手の名前を実際とは違う名前にしたり、創作した登場人物をたくさん出してフィクション色を強めようと頑張ってるんだけど、そこまでしてクリスティーの失踪事件を題材に選んだ意味がよくわからない
サスペンスとしてはよく出来てるとは思うんだけど…
ずっーーーーと拭えない「神」への冒涜感
なんでこれ手に取っちゃったんだろ?
アガサ・クリスティーを神のごとく崇めてる層にはお勧めできません
なんでこれ読んだかなー(知るか!) -
-
『アガサ・クリスティー失踪事件』訳者あとがき公開!|Hayakawa Books & Magazines(β)
https://www.ha...『アガサ・クリスティー失踪事件』訳者あとがき公開!|Hayakawa Books & Magazines(β)
https://www.hayakawabooks.com/n/nde78f456ccfd2023/05/18
-
-
わーーー良かった!!
未だに謎に包まれたアガサ・クリスティーの失踪事件を下敷きにしたフィクション。
もっとワイドショー的なものを考えていたのだけど、一人称がアガサが失踪するきっかけになる夫の愛人、というところでまず、おっ、となり、その視点が早々に一人称ではあり得なくなっていくところでまた、おっ、となる。
次第にわたしたち、の話になっていき、最高潮に達する4人のひとときがたまらなく切ない。
前半は少しまどろっこしくも感じたが、次第に目が離せなくなった。
ラストもこう来たか、と。
フィクションであることを最大限に活かした作品だった。
訳者解説で作者が一番好きなクリスティー作品を読んで、「はいはいはいはい!」と大はしゃぎで納得。
ですよね!!!!!
私が個人的にとても好きなタイプのミステリーだった。
好き!! -
有名なアガサ・クリスティ失踪事件を題材にしたミステリー。語り手となっているのは、アガサの夫の不倫相手のナン。ナンの辛い過去と行方不明のアガサを探す今とが交互に描かれていく。
失踪事件をモデルにしているけれど、フィクション。興味深い設定になっていて面白かったけれど、そんな…という気持ちも無くはない。ネタバレにならないように書くことは難しい。 -
実際の事件は謎に包まれている。その謎に虚構を織りこみ、虚構のなかにさらに虚構が入りこんで、できあがった物語はやがて〈真実〉となる。ポスト・トゥルース蔓延る現代に、小説の技巧はますます存在感を増すばかりだが(さいきんこの手の小説、多くない?)、虚構と真実の境界をもっとも巧みに行き来した人物こそ、のちのベストセラー作家アガサ・クリスティーなんである。
井上荒野『あちらにいる鬼』、ギリアン・フリン『ゴーン・ガール』やマーガレット・アトウッド『誓願』、さらには村上春樹『1Q84』的取り替え子まで、さまざまな小説が思い出される。
ただ、すべての要素がカチッとハマって、見事回収されてしまうあたりは、巧くできすぎているようにもおもえ、全体として、ややとっ散らかった印象になってしまったのが惜しい。
謎は謎のまま、そっとしておいたほうがいいのかもしれない。 -
面白かったです!!事実とリンクして著者の想像力がいっぱいに表現されているという感じです。
-
図書館本。登場人物・エピソードが多すぎ。
内容? 覚えてる訳がない。
だからすぐに忘れますよ^^
内容? 覚えてる訳がない。
だからすぐに忘れますよ^^