カブール、最悪の13日間

  • 早川書房 (2024年4月23日発売)
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本 ・本 (256ページ) / ISBN・EAN: 9784152103260

作品紹介・あらすじ

アフガン戦争後の2021年5月、米軍撤退により、タリバンがアフガニスタン広域を制圧。8月にはついにタリバンは首都カブールに入り、フランス大使館を包囲した。ビダ少佐は大使館に残された人々を救出すべく現地に向かうも、そこは混乱と絶望が渦巻いていた――

感想・レビュー・書評

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  • タリバーンから現地人を避難させる。フランスから派遣された著者が記した13日間の記録だが、翻訳というより原文の文章だろうか。それが上手とは言えず、何が起きているのか把握しにくい。危機→緩和→危機→緩和の繰り返しで、自身の過去の栄光にばかり触れている点も鼻につく。アフガニスタンの民衆の声が読めたのは貴重ではあるが、特筆すべき一冊ではなかった。

  • 日本の撤退オペレーションが色々と非難を浴びた、アフガニスタン。
    米軍の撤退決定による混乱の中、フランスの国際警察に属する著者が、直接体験した最悪の13日間。

    生の記録だ。

    沢山の人達をいかに出国させるか、それこそ命を賭けて、体を張って奔走する。
    その、トラブルというか、計画通りにいかないことがえげつない。一歩間違えれば、自分も含めて全員が死ぬかもしれない状況の中で、諦めずに、最善の一手を模索していく姿に汗を握る。

    タリバーンといっても、一枚岩ではないし、「ただの」テロリスト集団でない一面が意外だった。現地の人も、タリバーンの方がマシだと言ってる人もいるんだ。
    そりゃそうか。
    その一方で、自分たちだけは、自分だけは、と極限状態でなりふり構わぬ人の姿。

    文章は、下手。原文がそうなのだろうが、全部現在形で描かれてるのがなんとも読みづらい。特段起伏もなく、淡々と事実だけが書かれている。
    それが一方で、肉薄する緊張感を生んでいるのも事実か。
    こういうのって、上手いルポライターが取材して書いてくれればまた違うのにと思うこともあるけどな。

    人道的なフランスと、単に指令を全うしようとするアメリカイギリスの対比がところどころにあるが、まあそこはフランス人の視点だからと思っていいのかな。

    しかし一番感じたのは。

    なんで人が自分が生き残るためでもなく、簡単に人を殺すんだ。

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