老いぼれを燃やせ

  • 早川書房 (2024年9月19日発売)
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  • 本 ・本 (384ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784152103611

作品紹介・あらすじ

高齢者を口減らしすべく介護施設をつぎつぎ襲撃する若者と、待ち受ける老婦人を描く表題作。4人の夫を看取ってきた女性と、"運命の相手"との再会を描く「岩のマットレス」。復讐譚、ゴシックホラー、社会批評など、バラエティに富んだ9篇を収めた傑作短篇集

感想・レビュー・書評

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  • 鴻巣友季子が語る、マーガレット・アトウッド作品の魅力 「『侍女の物語』は警告の書だったのに対し、『誓願』は現実を映す鏡」|Real Sound|リアルサウンド ブック(2020.11.09)
    https://realsound.jp/book/2020/11/post-650531.html

    『覚醒するシスターフッド』河出書房新社|みも(2021年11月25日)
    https://note.com/mimotakishi2021/n/n4fadf28d8732

    読書感想文『覚醒するシスターフッド』|ごまばなな(2023年4月16日)
    https://note.com/gomabananachan/n/n9c37787f1e0c

    老いぼれを燃やせ マーガレット・アトウッド(著/文) - 早川書房 | 版元ドットコム
    https://www.hanmoto.com/bd/isbn/9784152103611

  • どの話も出だしはちょっとわかりにくいかもと思いつつ読み進めていくうちに、あれ?面白いぞとなる。文字通りNine Wicked Tales でした。

    描写もゴスで、さがなしで、アティテュードはパンクでよかったな。オススメです。

  • 面白かった。アトウッドの意地悪炸裂で頼もしい。愉快。

  • 老いをテーマにした短編が9話入っている。女性視点で書かれている作品が多く、シニカルで棘のある笑いを含む。なんだかよくわからない話もあった。

    年齢をとると心穏やかに静かに暮らせるというのは幻想で、私は一生私のままなんだと思った。

  • アトウッドは鴻巣さんで間違いないが、クレア・キーガンも。鴻巣さんの翻訳が続いているがハズレなし。
    老いをテーマにした短編集。ティーンエイジャーが読んでどう思うかはわからないが、一般に、年寄りを主人公にしたフィクションは足りないしアトウッドが書いてくれて嬉しい。コミカルで、風刺とひねりが効いている。自分が中年になるリアルに感じられていっそう面白い。「アルフィンランド」「蘇りし者」「ダークレディ」は、昔の恋愛や関係のもつれをユニークで様々な視点で立体的に描いてみせ、アトウッドの三部作にもハズレなしだと思った。

  • おっさんおばさんはみんな読むと良いと思う。単なる懐古趣味や昔は良かったではなく、痛快で小気味良いのにしみじみと時の流れの恐ろしさを感じてしまう不思議な読後感を味わえる。
    かなり好き嫌いが出る作品がほとんどだと思うが、おっさんである私は十分楽しめた。

  • 個人的にはディストピアものアトウッドの方が好み。
    当作品、9編中短編が入っており、2012年執筆。20年前というと、流石の欧米社会でもこういった表現思考スタイルの斬新さは光っていたと思えるけど。

    自分が燃やされちまう身になっているとはいえ、若くても面白いとは思えなかったし、理解を超えるところが多くて、中盤から、かなり遅読に。

    マーガレットの筆の走り、痕跡まで感じさせられる力は堪能できたし、今後も女性としてトップの実力の持ち主だ❣という認識は変わらない。

    でもなぁ【人にどう思われるか、気に】し過ぎ、なりまくりの日本に生まれ育って、死んでいく身としては人に進める気にならないし、まして男性にはアトウッドの皮肉風刺、をしっかり理解促せるとも思えなかった。

    つるっとした、分かったような感想はいくらでも書けるだろうけど

  • ユーモア混じりで風刺が効いてて好き。

  • 表題の『老いぼれを燃やせ』がなんというか非常にタイムリーで、鴻巣さんがよく言っている「予言する作家」としてのアトウッドの凄さがよくわかる。
    他の短編はまあまあ、突き抜けておもしろい作品があるわけでもなかった。

    一箇所気になったのが、カベルネソーヴィニヨンの白が出てくるところがあって、そんなのあるの?と思った。調べたら一応あるらしいけど、そんな珍しいワインを登場させる意味があったんだろうか。

  •  面白いけど、自分の知識や経験が足りず、良さを全て読み取る事ができていない気がする、、

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著者プロフィール

マーガレット・アトウッド(Margaret Atwood):1939年カナダ生まれ、トロント大学卒業。66年にデビュー作『サークル・ゲーム』(詩集)でカナダ総督文学賞受賞ののち、69年に『食べられる女』(小説)を発表。87年に『侍女の物語』でアーサー・C・クラーク賞及び再度カナダ総督文学賞、96年に『またの名をグレイス』でギラー賞、2000年に『昏き目の暗殺者』でブッカー賞及びハメット賞、19年に『誓願』で再度ブッカー賞を受賞。ほか著作・受賞歴多数。

「2022年 『青ひげの卵』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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