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Amazon.co.jp ・本 (176ページ) / ISBN・EAN: 9784152103949
作品紹介・あらすじ
男性が死の間際に「御羊」に変身する一族に仕える「わたくし」はその肉を捌き血族に食べさせることを生業とするアンドロイド。ついに大旦那が御羊になったある日、「わたくし」は儀式の準備を進めるが、一族の者たちは「御羊」に対して複雑な思いを抱いていた
感想・レビュー・書評
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お馴染みの図書ルームの新刊コーナーにあったので借りてきました。このコーナーは、絵本主体なので、小説はたまにしかなく、その割に打率がいいので最近は信頼感があがってきてます。本作はハヤカワのSFコンテストの大賞とのこと。SF独特の世界のルール的なものを感じさせるものの、語り手を非生命に限定することで、すべてを説明しない。しかしその姿勢が、たいへん好ましく、面白く読めました。刺さるヒトには刺さるでしょう。自分みたいに、ね。
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久々の表紙買いです。いわゆるジャケ買い。
タイトルはどこがで聞いたことがあって、羊とアンドロイド、なぜかよく聞く組み合わせ。どちらも私にとっては非日常。
SFだからしかたないけど難解な設定で、文体も極めて読みにくいじゃん!主人公のアンドロイド視点で可愛らしい女の子口調かと思いきや、情景がイメージしにくい、そして一族が出るわ出るわ!冒頭から迷子です。
あー、150ページしかないから、すぐ読めるって
思った私が愚かでした。25ページ読むのに1時間。疲れてしまった。
ブクログの感想へ逃げ込んだら、意外と最後まで読むと良かったよ!的な感想がチラホラ。
続けて読むか読むまいか。
これこそ『飾りたくなる本3選!』
な気がしてきました。
あっ、かわいい巻き髪のスタバのお姉さんと目があって・・・。
そろそろおいとましないとですかね。
またいつかご縁がありましたら再読、いや読み直したいと思います。 -
一穂ミチさんが帯文で絶賛しており、手に取りました。
この一族の男性は死ぬ間際に『御羊』に変身し、その肉を血族者が食べるというお話しですが、なぜ食べるのか?血族を深めるためなのか?に関しては内容が薄めに感じました。
この一族に仕えているアンドロイド視点で描かれているため、文体が独特でやや読みにくさを感じることも。
ですが、ラストのアンドロイドの『式』にはまらず、人の感情が溢れた瞬間は感動的でした。 -
表紙がかわいい。文章は難解。
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表紙に惹かれて、以前から気になっていた本でした。
この物語は、ある一族に仕えるアンドロイドの視点で語られていきます。直系の男性は死ぬと御羊になる一族。そして、その肉を食べるそう。更に、登場する一族は皆、かなり特徴的。謎な部分が多々あるものの、それらの謎はほとんど置いてけぼりです。でも、アンドロイド視点だし仕方ないかな、と思えました。
かなり不思議な作品です。もう少し、この一族の謎について教えてもらえたらな、と思わなくもないですが、終始徹底した曖昧な世界観に好感を持ちました。好みは分かれそうです。 -
なんとも読みにくい。同じハヤカワSFコンテストの前回受賞作である『ここはすべての夜明け前』のような独自の世界観に引き込ませるような作品かと思い期待をもって手に取っただけに落胆が大きい。この読みにくさは『皆勤の徒』で酉島伝法と出会って以来の衝撃。皆勤の徒は独自の用語がその読みにくさを形成していたけれど、本作に至っては読めるけど読めないというか頭に入ってこない。わすが150ページを読み下すのにとてつもないフラストレーションを味わうことになるとは。私にはあわなかっただけなのか、受容する度量が足りなかったのか。いつか本作を存分に堪能できる日が来るだろうか
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男性が死ぬと“御羊”となり一族の男性に食べられる幻想SF小説。独特の文体に目が滑る滑る(汗)
色々な現象に対する説明は無く淡々と話は進む。
これは合う人合わない人がいるだろうなあ、私は合わなかった。
まあ何かしらの隠喩があるんだろけど…うーん理解できません。
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まさに文体を楽しむ小説、とても面白かった。
SF×純文学という感じで新鮮、両者のいいところをうまく合わせた感じ。物語の設定が明示的に説明されるわけでなく、文章で世界観を構築しているのが凄い。
文章を読んでるだけで面白い稀有な一冊
内容とは関係ないが、コンテストの講評が巻末に載ってるが、鶴の一声で大賞が決まったような雰囲気を感じてウームという気持ち。 -
ジャケ買い。
ジャケットとタイトルの時点でわけわかんなそうだなと予感。
で、最初の数頁で「あ、読むの大変なやつだ」と確信。
けど、とっつきづらいのは間違いなかったが、意外と最後まで引っかかることなく読み切れたことに驚いた。
何よりこのような独特な世界観で文学的表現が散りばめられた中で、ラストは「ああ!」と感嘆と感動があるほどだった。
次作者買いをするかはわからないけど、こういう出会いがあるから本屋は面白い。 -
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序盤少し読んで、独特の文体に「読みづらい…!?」と少し身構えたけど、言葉遣いのテンポ感がよく、不思議と読み進められる文章でした。特に擬音語、擬態語が独特で、匂いや空気を感じられるような表現が心地良い。
「人間模擬機」の視点で一族の人たちの様子が次々に描かれていくが、性別のあり方や考え方がそれぞれ異なっており、多様な人々を細やかな視点から描いている点が良い。ゆう、ユー、Uなど、呼ばれ方も様々で、人々が多様なら「わたくし」との関係性も多様であることを実感できるようで、その点も良かった。日向様と真昼様のエピソードが良いなぁと思った。冬弥様のキャラクターも美しい。
一人称視点なので「わたくし」に関する客観的な描写はないが、文章から何が起きているのかを何となく察せられるところが面白い。特に二章冒頭でオッと思った違和感があり、「わたくし」自身の構造的な種明かし、そして一族の人々に対する愛がラストで語られ、美しい終わり方だと感じた。 -
んー、文体はおもしろかった。言い回しは好みがわかれるが、自分は好きなタイプでした。
が、物語はまったくわからなかった。
帯には生きる力をもらった・・・と書いてありましたが
??自分には理解不能だった。
ただ、物語に入り込んでいるときに不思議と不快感がなく、意味は分からないけど心地いいという変な読み応えでした。☆は二つで低いですが、何か一生忘れられなくなりそうな小説でした。 -
近未来なのかは分からないけれど、SF枠を更に作りたくなくて、の分類。
命が命を繋いでいく物語。
そして命ではないものが繋いで生き続ける物語。
うつくしいことばはうつろいゆくようで、
すこしまろく、まどろっこしく、幼いような真摯さで、
結晶のようにくるくると愛を躍らせていた『私』の言葉たち。
夜を跨いでそれでも積もっていく愛情の蜜が、
いつかあなたを壊してしまいますように。
愛するひとたちと果てをみますように。
とても好きな本になりました。
ありがとう。 -
「何故そうなのか」についてはわからないのに「そうである」ということが静謐かつときにユーモアを感じさせる不思議な文体で綴られている。終わる命と終わらない命の対比、一族を縛る呪いと長い時の流れの中での連なりが繊細なレース編みのよう描かれた美しい物語。
犬怪寅日子の作品
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