ソラリス 下 (ハヤコミ(ハヤカワ・コミックス))

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  • 早川書房 (2025年1月22日発売)
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Amazon.co.jp ・マンガ (216ページ) / ISBN・EAN: 9784152104007

感想・レビュー・書評

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  • 原作から主人公の過去の記憶とそれに関する体験にフォーカスしてコミカライズした一冊。SFと文学の持つ人間の主観的体験が溶け合ったエッセンスが体験できた。

  • 共感できない相手とどう関わる? SF小説の金字塔『ソラリス』をマンガ化した理由 森泉岳土さん寄稿:東京新聞デジタル 2025年6月9日 有料会員限定記事
    https://www.tokyo-np.co.jp/article/407524?rct=book

    森泉岳土の描くマンガ版「ソラリス」 | 帰ってきた神保町日記 ~Return to the Kingdom of Books~ 2025年03月05日
    https://ameblo.jp/hirokumax/entry-12888772235.html

    Stanislaw Lem: the official site
    https://lem.pl/

    Andrei Tarkovsky
    https://andrei-tarkovsky.com/

    ソラリス|国書刊行会
    https://www.kokusho.co.jp/np/isbn/9784336045010/

    ソラリス 下: 書籍- 早川書房オフィシャルサイト|ミステリ・SF・海外文学・ノンフィクションの世界へ
    https://www.hayakawa-online.co.jp/shop/g/g0005210400/

  • 下巻では、引き続き酉島伝法タッチのキャラクターが随所に出現する。3人の乗組員はそれぞれ秘密を隠しながら照射実験の打ち合わせを続ける。一方、形成物であるハリーは、人間と紛うことなき心を持つようになり絶望感で液体酸素自殺未遂まで起こすことで自分の正体を知ることになる。そしてスナウトによりハリーは消え去ってしまう。コミックスのラストシーンは少し中途半端。何かのメッセージを以って締め括って欲しかった。原作に忠実という意図は理解できるが、少しぐらい自由度を上げても良いのではなかろうか。p149~p153の空白、要りますか?

    今回あらためて、1961年に書かれた「ソラリスの陽のもとに」、1972年に映画化された「惑星ソラリス」を思い起こし、質の高い作品は今後も読み継がれ語り継がれるものなのだろうと朧気に感じ取っている。今後50年、いや100年200年も生き続けるSF作品となることは疑う余地もない。この様な普遍的な作品を創り出してくれたレムにはいくら感謝しても感謝しきれない。ありがとうございました。

  • 森泉岳土は非現実を絵にするのが上手な人だ。原作を読んだときに脳内で再現しようとして苦労した<海>を眼で見られてありがたい。原作のあのあたりの描写で寝ちゃって先に進まない人は、こちらを先に読むのが良いと思う。

    前半は「こんなに白っぽい絵なのにちゃんと『ソラリス』だなあ」と感心し、後半は原作がうろ覚えになっていたので素直に展開に驚いた。自分の頭の中でハリーはもっと幼い感じかついっそう得体のしれない存在だったので、森泉版は人間らしさがあってよけいに悲痛な印象。こっちのハリーは明確にクリスを愛していた。

    ソラリス学史における重要人物たちの顔つきに絶妙なリアリティがあったのが面白かった。あのおじさんたちの顔はどうやってデザインしたんだろう。

  • 意思を持つような持たないような、生命のような、そうでないような、人間の理解を寄せつけないソラリスの海。さまざまな構造物を生み出す、粘度の高そうなその海が、コミックでは濃密に描かれる。それに対して人間は、淡々とした、あっけないほどの線描。あくまでもソラリスの海が主役だということなのかもしれないなあと感じる。

  • 超古典SFの漫画化に挑戦した作品。作画は面白いけど原作が難解過ぎてストーリが微妙(結構原作に忠実かな)

    ・”ソラリス”とは、Oracle社が提供しているOS(知る人ぞ知るになってますけど)のことではなく、1961年に発表された古典中の古典SF小説のタイトルであり、作中に登場する意思を持った海に表面を覆われている惑星の名前です
    ・身も蓋もない説明をすると、惑星ソラリスの海に対して人間たちがコンタクトしようとして、海が起こしている事象に理解を試みますが、徹頭徹尾理解できない&最後まで独り相撲のまま「それでも希望は残っている」で終るストーリです
    ・地球外生命とのファーストコンタクトのSFの多くは相手と意思疎通できるのに対し、本作は「人間と異なる起源/進化を遂げた相手を理解できる訳ねーだろ」という突っ込みが根底にあり、SFを題材とした哲学だ!と名作扱いされています
    ・鉛筆で書かれたような淡々とした線が主体、かつ、ほとんどがぽつねんとした白黒の輪郭線のみと、書き込みもかなり省略されており、結構珍しい画風と思います。どこかドライ&淡々とした原作の雰囲気には合っているかもしれません

  • スタニスラフ・レムによる傑作SF小説の漫画化。原作の哲学的な問い掛けが、漫画だからこそ可能となる表現で象られる。静かな会話、迫る不穏感。人間が愛の外に投げ出され、しかし愛のようなものが心を抉るように覗き込んでくる。人類を超越する知性とのコンタクトが哀しく胸に迫るのは、愛や孤独や希望が、人間の幻想に過ぎないものだからか。

  • 上巻と合わせて読了。
    もう一度小説を読みたくなりました。
    雰囲気がとにかく良い。

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著者プロフィール

スタニスワフ・レム
1921 年、旧ポーランド領ルヴフ(現在ウクライナ領リヴィウ)に生まれる。クラクフのヤギェロン大学で医学を学び、在学中から雑誌に詩や小説を発表し始める。地球外生命体とのコンタクトを描いた三大長篇『エデン』『ソラリス』『インヴィンシブル』のほか、『金星応答なし』『泰平ヨンの航星日記』『宇宙創世記ロボットの旅』など、多くのSF 作品を発表し、SF 作家として高い評価を得る。同時に、サイバネティックスをテーマとした『対話』や、人類の科学技術の未来を論じた『技術大全』、自然科学の理論を適用した経験論的文学論『偶然の哲学』といった理論的大著を発表し、70 年代以降は『完全な真空』『虚数』『挑発』といったメタフィクショナルな作品や文学評論のほか、『泰平ヨンの未来学会議』『大失敗』などを発表。小説から離れた最晩年も、独自の視点から科学・文明を分析する批評で健筆をふるい、中欧の小都市からめったに外に出ることなく人類と宇宙の未来を考察し続ける「クラクフの賢人」として知られた。2006 年死去。

「2023年 『火星からの来訪者』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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