すべての原付の光

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  • 早川書房 (2025年4月23日発売)
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Amazon.co.jp ・本 (264ページ) / ISBN・EAN: 9784152104199

作品紹介・あらすじ

治安最悪の不良SFにして滋賀ワイドスクリーン・バロックの表題作、『新しい世界を生きるための14のSF』にも選ばれたサイバーパンクの快作「ショッピング・エクスプロージョン」、第2回ゲンロンSF新人賞受賞作「ラゴス生体都市」など、超刺激的な全5篇!

みんなの感想まとめ

多様なテーマと独特な設定が織りなす、刺激的なサイバーパンクの短編集です。前半はぶっとびのアイデアと巧妙な言葉遊びが楽しめ、後半はよりハードな世界観が展開されます。特に「ショッピング・エクスプロージョン...

感想・レビュー・書評

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  • ヤンキー、ドンキ、任侠、地元、アフリカと、なんともバラエティに富んだSF5編だった。SFっちゃSFなんだけど、ぶっとび設定に言葉遊びが楽しい前半3編と、ちょいとハードモードの後半2編のバランスも良い感じ。

  • 面白かったです!!
    前半
    ・『すべての原付の光』(原付で路を攻めてた中坊を転移させて神殺しをやる)
    ・『ショッピング・エクスプロージョン』(自己増殖する大型ディスカウントショップによる買物災禍、商業的終末…サンサンサン〜サンチョ〜サンチョ・パンサ〜)は既読でしたが、何度読んでも新鮮にサイケデリックな衝撃を受けます。ルビが…!
    後半の未読の作品群も、
    ・濡れタオルでしばき合う闇の大会を、こっそり流れついたヤクザたちが開催しているコロニーに「カタギ警察」のスパイ(どう考えても林家P夫妻)が入り込み、この闇競技が明るみに出てしまう。「カタギ警察」の狂気と横暴にふるえる『ドストピア』
    ・毎晩夢の世界で、街に溜り豚の姿をした怪物となった悪意を排除していく。幼馴染と一緒に。『竜頭』
    ・一切の性愛が法律で禁止されている《ラゴス生体都市》。しかし起きようとしているのは、〈映画監督〉によるポルノ・テロ!手を繋ぐだけでも「なんて破廉恥な!」となるので…まぁたいへん。生殖せずに人口増やせるのかというと……天使禁猟区を思い出してしまった。


    どのお話でもハチャメチャでスピードのある、でもどこかノスタルジックな作品世界に飲み込まれて楽しく過ごしましたが、
    わたしも田舎育ちなので、『竜頭』の生息感と切実さが真に迫ってきました。
    つらい…よくがんばったね………
    ヤンキー文化への反発と苦味と、閉塞感と郷愁を感じてしまう故郷。心はままなりません。

    これからも追いたい作家さんが増えました。
    出てくるワードチョイス、元ネタが…と思ったら同じ80年代生まれの作家さんだった。通りで。

  • 日本生まれの最新型サイバーパンク。言語による衝撃と快感を視覚的に伝えるため行単位でアイデアをつめ込んでおり情報量が多い。多いけれどそれが読みにくさや分かりにくさにはなってはおらず、硬質かつスタイリッシュかつふざけた世界観がインストールされていき愉しかった。中でも表題作「すべての原付の光」と「ラゴス生体都市」はバカSFとして完成度が高い。

  • 図書館の新刊案内で目について借りてみたものの、選択ミスだった。ストーリーにも、展開にも、書き振りにも、まるでついて行けなかった。悲しい

    年代とか、文化とか、タイプとか、いろいろ違いはありましょうが、せっかく読もうと思ったのにリタイアしなくちゃならないなんて

    5話の短編のうち、ひとつでも読み切ろうと意地になっていたら、4話目制覇。
    「竜頭」という物語。不思議設定ではあるけれど、私にも読めた。嬉しい

    狭い世界のなかにいると、それが全てのように思えてしまう。田舎を出たくて仕方なかった、遠い昔の自分の気持ちを思い出した。
    重たい鎖に繋がれたような感覚のことだろうか、〈町の引力〉という言葉が印象的。
    深いところを書いてる気がした。

  •  一人の不良が発明した機械が思わぬ結末を迎える『すべての原付の光』、無限増殖を繰り返す大型ディスカウントストアを巡るサイバーパンク『ショッピング・エクスプロージョン』など五つのSF短編が収録されていて、どれも突拍子もない設定や世界観から始まりどんどん面白さが加速していくものばかりで作品が醸し出すエネルギーが凄かった。

  • SF短編集。自分SFは得意な分野ではないけれど楽しめた。それぞれ独特の世界観、入り込むのに少し時間がかかるが、結末がどこへ落ち着くのか分からないので、あれよあれよという間に連れて行かれる。特に冒頭二篇のサイバーパンク(ってやつ?)が秀逸、みずみずしい文体、しゃれた会話、SF的ガジェットや用語につけたルビが面白い。たとえばヤンキーが中学生から巻き上げた原付を語る部分。「すべてイキリ中学生から強奪(ジャイアン)したものだという。」こんなんオモロ過ぎる、翻訳不可能やろw 素晴らしい!

  • 図書館にて借りる、第791弾。
    (京都市図書館にて借りる、第255弾。)

    何の前知識もなく手に取る。
    雑誌ダ・ヴィンチで紹介されており気になったのだ。

    SF短編集。
    サイバーパンクな作品達。
    私には合わなかった。

    好きな人には刺さるのかも知れないが、そもそもSF小説がそんなに得意じゃないのだ。その上、作風も私の好みではない。

    ただ、初めましての作家の本を読むこと自体は楽しい。

    星は2つ。3つはないかな。2.7とか。

  • サイバーパンクの皮を被ったハチャメチャごった煮エンタメ短編集。
    ディストピアな雰囲気の作品が多いけれどそれより意味不明な設定、意味ありげな造語、どこかで聞いたことのあるフレーズをないませにして物凄い勢いで突っ走るので悲壮感はほとんどなくサクサク読める。
    荒唐無稽なのにどの作品も情景が浮かんでくるのが印象的だった。
    どれも映像化向きだと思うし実写よりアニメの方がこの荒唐無稽さには向いてると思う。


  • 表題作をネットでうっかり読んだ。最高。映画化すべき。
    滋賀ローマ帝国の崩壊を横目に千年の栄華を極めたビザンチン茨城帝国における神殺しを描く流刑地激闘編も読みたい。
    そして本で買って読んだ。最高。万人が読むべき。
    書店で見かければ棚から抜き出して面出しで置き直すくらいのことはやらせてもらってる。勝手営業行為。それにしても、ブクログの投稿にルビがつけられないことを、今日ほど嘆いた日はなかった。

  •  5編収録の短編集。表題作『すべての原付の光』はWebで全文公開されているが、そっちには手をつけずにいた。予約していたAmazonからの到着を待って、縦書きの物理書籍で読んだ。ルビが素晴らしいので、縦書きで読むことをまずはお薦めしたい。
     “滋賀ワイドスクリーン・バロック”と銘打たれた表題作にのたうち回った後は、“快作”と評される『ショッピング・エクスプロージョン』にアツくなり、『ドストピア』にツッコミを入れまくり(これは気分的には表題作と似ている)、『竜頭』の世界観に揺さぶられ、『ラゴス生体都市』に圧倒されて、幕が降りる。
     SFには明るくないのでその点ではあまり書けないのだが、確かにまったくSFである。ただ、科学的にどうなのかというとそのへんは押し流されてしまう。「そういう世界なんだよ、いいからついて来い」と言われている感覚。「なんでそうなるの?」はまったく役に立たない。ある意味、俺のようにSFに明るくない読者の方が楽しめるのかも知れない。文章はめちゃくちゃにカッコ良く、ハードなのは設定とルビである。特に表題作のルビはハード。腹に来る。できれば、表題作『すべての原付の光』と『ショッピング・エクスプロージョン』については、外出先などではなく自宅で読んだ方が良い。読めばわかる。
     ネタバレになるのでどれとは言わないが、バディものが好きな人にはたまらない作品が1作、いや2作ある。俺はたまらんかった。
     実は、装丁を「チャック・パラニューク作品でお馴染み」というコードデザインスタジオが手掛けていることも購入の決め手のひとつだった。『インヴェンション・オブ・サウンド』で唸らされたその手腕が、ここでも見事に爆発していて、Amazonの梱包を開けた瞬間目が喜んだ。
     小説好きならとにかく読め、と薦めたい。すげえもん読んだ。

  • ジャンルはサイバーパンクSF短編集……なのかな?
    全五作とも無茶苦茶で過激で尖ってるんだけど、叙情的なところも感じられるし、読後がどれも爽やかで心地よかった。
    お気に入りは「ショッピング・エクスプロージョン」かなあ。
    バディものがだいすきなのでね……
    それにしても天沢時生さんの文章はかっこいい。ルビが特に癖になる。

  • 勢いがすごくて所々声を出して笑いそうになった。

  • 『ショッピング・エクスプロージョン』『ラゴス生体都市』が面白い。

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