デザイン思考が世界を変える: イノベーションを導く新しい考え方 (ハヤカワ新書juice 12)
- 早川書房 (2010年4月1日発売)
- Amazon.co.jp ・本 (315ページ)
- / ISBN・EAN: 9784153200128
感想・レビュー・書評
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図書館にて借りた本。
例が大変多く列挙されており、話が飛躍し、理解するのに苦しんだ。
ただトヨタの生産4原則はデザイン思考の根幹である。
「じかに観察するにしかず」
「提案する変更は必ず実験する」
「従業員もマネージャーも積極的に実験する」
「マネージャーはコーチであり自ら問題解決してはならない」
またデザイン思考はビジネスだけでなく、公共の福祉においても必要。
ビルゲイツ財団がアフリカに下水施設を作った際、
「コストカット、持続可能、環境に良い」の3つを重要視した。その際においても、デザイン思考は効果的であった。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
話が構造化されてないので理解は難しい
事例が多いのはよかった -
少なくとも今はそこまではまらず、途中で興味を失ってしまった…
だが、前半を読む限りでは、全体的に例が多く書かれているので、わかりやすいが、断片的なので、それが本当に効果的なのか、なんともわからん…
前もって許可をもらうのではなく、後から許可を求める方がいい、という文化、とはなかなか。確かにその方がいろんなアイデアは出そうだが、大企業でそれをやるのは、かなり厳しいよね…
まぁ失敗を許す文化、は比較的ある気はするけど、とはいえ、失敗の規模や種類?によるよね。
ブートキャンプの考え方は弊社にもある気はするけど、業務外の活動だからな… 業務内で12週間、完全にブートキャンプだけやれるっていうのは厳しいよね。
人間は不便な状況に適応するのに長けている、というのが問題っていうのがすごい。要はそこに問題や不便があっても、なんとかしてしまうから、ニーズとして現れてこないんだろうなぁ。
なので、なかなかエンドユーザーにヒアリングをしても真のニーズは出てこない。周りから普段を観察すれば、エンドユーザーが満たされていないニーズがでてくるのかも。やっぱり観察って大事なんだろうけど、観察からインスピレーションを得るのはセンスがいるような…
SIerは特にエンドユーザーが見えないことが多いけど、こういう視点は大事にしないとな、と。
共感、エンパシー、ってやつはなかなか難しいかもなぁ。簡単にいえば他人になりきる、他人の立場で物を見て考えるってことだろうけど、極端な話、男性に女性の考え方は想像しづらいだろうなぁ。とはいえ、病院の仕組みを変えるために仮病を使って入院や治療のプロセスを体験するっていうのは、すごいな。そこまでやらないと本当のユーザーの視点は手に入らないのだろう。
ブレストのルールとして、他者のアイデアをもとにする、っていうのはいいな。他人の意見を否定しないっていうのはあるけど、それをさらに発展させてる感じがする。
楽観主義が必要っていうのも、確かに。かつ、失敗を無駄と考える場所だと、新しいことはやりづらいよね、やっぱり。なにせ失敗は評価ダウンなわけだから。
とっととプロトタイプを作るべし、はとても同意。でも、プロトタイプの目的は実用的な模型を作ることではなく、強み弱みを把握しやすくし、次のプロトタイプに活かすためっていうのは、新しい。また、プロトタイプに時間と金をかけすぎず、次に行くための費用だけにすべき、ていうのも、確かに、と思う。 -
いい本だと思う。現代人必読だろう。
新たな時代を感じる。というよりも、「実際の世の中ってこういうもんじゃないの?」というのを改めてきちんと説明されたように思う。だから、偉大な補助線だ。
しかし、多少は批判的な視点も。
「名詞をデザインするのではなく動詞をデザインする」というのは非常に分かりやすい。示唆に富む言葉の多いこの本の中でも、一番しっくりときた。
だけど、動詞ってデザインできるのか? それは予定調和論になったり、通俗的だったり過度な一般化だったり、過度なモデル化だったり、そういうのをどうやって排除するんだ?
やたらにプレーヤに「人類学者」が出てきたけど、人類学者は「社会デザイン」なんて、集中砲火を浴びせそうだ。
19世紀のデザイン思考家が「悠久の大地に生きる神秘の民の、野蛮な、それゆえに純朴な価値観を保つ社会を、文明の進歩と人間普遍の価値のもとに、デザインするのだ」とか言い出したらどうするんだろう。もっとも19世紀ではデザインではなくて統治って言うだろうけど。
それと、この著者は誠実な人であることは間違いないと思うが、自己の経験と信念を述べるときは実に率直で、実に力強いが、他社の実績や評価を語るときは、やけに語り口が嘘くさい。クライアントやパートナーに言及するときは誰だってそうなるが・・・・
こういうときにも全く口調の変わらない人というのは、これはこれで立派だが、現実にはものすごく傲慢でいやな奴だろうな。
だから、著者は、友人としてはいい人なんだろう。
だけど著者としては、「なんだかなぁ~」という気持ちにはなるな。 -
なんか本人が関わった事例紹介ばかりで、応用できそうにない。
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言ってることは魅力的なんだけど、いかんせん、具体例がわかりにくい。抽象的とゆうか、精神的というか、二年後くらいに再読しよう。
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デザインは、物そのもののデザインではなく、その物を取り巻くすべてからデザインし直す。
「自転車」
自転車のデザインももちろん重要。簡単に乗れること、メンテナンスも簡単なこと。スペシャルなギアつきではなく、気軽に、子供時代にかえったように鼻歌まじりで乗れるような自転車。ゆったりと乗るという提案のための、店のデザイン。そして、その自転車に乗れるための場処の情報の提供。
デザイナーの仕事ではなく、企画者の、全面的な取り組みが必要。
これを、自転車だけではなく、世の中全体に広めたとき(たとえば電車や手術を待つ患者の不安や苛立ちを減らす)もっと、世の中は快適になるのではないだろうか?
という提案と実例。
実例が少ないわけじゃあないんだが、実例というよりも社名などをあげているだけで取り組みの中身がわかりづらい。