夢幻諸島から (新☆ハヤカワ・SF・シリーズ)

制作 : 古沢嘉通 
  • 早川書房
3.51
  • (12)
  • (27)
  • (28)
  • (8)
  • (2)
本棚登録 : 304
レビュー : 41
  • Amazon.co.jp ・本 (448ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784153350113

感想・レビュー・書評

並び替え
表示形式
表示件数
  • 時間勾配によって生じる歪みが原因で精密地図の作成が不可能な世界に点在する〈夢幻諸島〉のガイドブック。

    難解。
    ってか、よく咀嚼しないといけないのに掻き込んでしまった…。
    作者の意図通り幻惑された。
    それだけは間違ない。
    もうすこし事象を整理しながら再読する予定。
    しかし、ガイドブックならもっとそれらしくてもよかったんじゃね?と思わなくもない。

  • 最初はちょっと取っつきにくい。
    でも多分、噛めば噛むほど味が出る、スルメのような小説。
    もう一回読むか。

  • 南北の大陸に挟まれたアーキペラゴ地帯。磁気による歪みのために正確な地図はつくれず、いったいいくつの島があるかも不明だ。島々は平和不可侵条約を締結しているものの、北の大陸で戦争をくりひろげる南大陸国家の戦略的利害のために、多くの島々には軍事基地がおかれ、脱走兵がやってきては連れ戻され、条約は有名無実化している。
    まずはこの世界像にぞくぞくとする。こんな島嶼国がどこかに実在しているのをたしかに知っているという気がする。
    このアーキペラゴには幾人かの伝説的な人物たちがいる。無類の美男で女好きの画家バーサースト、社会改革の提唱者カウラー、トンネル堀りアーティストのジョーデン・ヨー、自ら伝説化した故郷の島から一生出なかった作家チェスター・カムストン、謎の死を遂げたパフォーマンスアーティストのコミス。
    島々のトラベルガイドという体裁をとった物語を通して、これらの人物たちの姿は意外な線でつながり、より明確な像を結ぼうとするが、まるで正確な地図作成を困難にする磁気の歪みのように、さまざまな人々が語る彼らの像はところどころに矛盾や歪みをはらんでいる。
    ひとつひとつはささやかな<短編未満>のような作品集だが、心の中に鮮やかなイメージが残るような印象的シーンがある。たとえば、目の前に見えているのに存在しない島に近づこうとする「ミークァ/トレム」の主人公が見つめる、永遠に囚われて飛び続ける無人機。不気味な塔の放つ恐怖におびえながら塔に自ら囚われる「シーヴル」の青年。「リーヴァー」で観測されるという、頭上に停止したまま横滑りしていく飛行機の姿。
    「幻想小説」にしてはなんだかリアルな、奇妙に歪んだ魅力のある短篇集だ。

  • 異世界の島々〈夢幻諸島〉のガイドブックという形をとった物語。
    最初は異世界の描写が少々退屈で延々と各島の説明をしていくだけかと思ったが、読み進んでいくと何人かの芸術家や文化人が繰り返し登場し、同じ人物やエピソードが異なる角度から語られていたりして面白い。幻想的な世界に思いを馳せながらゆったりと一、二編ずつ読んだ方がよかったかも。

夢幻諸島から (新☆ハヤカワ・SF・シリーズ)のその他の作品

夢幻諸島から Kindle版 夢幻諸島から クリストファー・プリースト

クリストファー・プリーストの作品

ツイートする