折りたたみ北京 現代中国SFアンソロジー (新☆ハヤカワ・SF・シリーズ 5036)

著者 :
制作 : ケン リュウ  牧野 千穂  中原 尚哉  大谷 真弓  鳴庭 真人  古沢 嘉通 
  • 早川書房
4.09
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本棚登録 : 374
レビュー : 42
  • Amazon.co.jp ・本 (416ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784153350366

感想・レビュー・書評

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  • 現代中国SFのよりぬきアンソロジー。本全体から受けた印象は、とにかく人が多く、資源の配分が偏っていて、もらえない人が辛く、将来が見えないということ。急速に発展中の国の人たちが書いたのに、重苦しい読み心地の作品が多かったは意外だった。でも、ここで自分の受けた印象を眺めると、現代中国の問題意識が強く反映されているということになるようだ。前書きで編者が「中国特有のテーマの作品群と思ってほしくない」というようなことを書いていたと思うが、やはり、国の個性は出ているのではないかな。

    ということでSFに浮遊感と驚きを求めたい者としては「ぜんぶおもしろかった!」とは言い難いが、テクノロジーが難題を解決するさまが爽快な夏笳の「童童の夏」と、中国の物量作戦ここに極まれりという感のある劉慈欣の「円」がよかった。「円」は『三体』の一章を抜き出して改変したものだそうなので、『三体』もぜひ読んでみたい。

  • 《神様の介護係》が面白い、どこか《三体》に通ずるところもあった。

  • PL 2019.9.10-2019.9.14

  • 陳楸帆「鼠年」★★★
    陳楸帆「麗江の魚」★★★
    陳楸帆「沙嘴の花」★★★
    夏笳「百鬼夜行街」★★
    夏笳「童童の夏」★★★★
    夏笳「龍馬夜行」★★★
    馬伯庸「沈黙都市」★★★
    郝景芳「見えない惑星」★★★
    郝景芳「折りたたみ北京」★★★
    糖匪「コールガール」★★
    程婧波「蛍火の墓」★
    劉慈欣「円」★★★★★
    劉慈欣「神様の介護係」★★★

  • いま中国SFが熱い!っていうアンソロジーです。
    短編それぞれに力と熱と円熟を感じて、好き。
    どれもよかったけど、表題作の暗い感じというかノスタルジーというか雰囲気が良い。

    体制批判的な文面を感じ取ってしまいがちだけど切り離して読むべき、とのこと。

    英語訳からの邦訳です。
    今まではそもそも英語訳されなかったので知られざる世界だった中国SFを、紹介してくれるケン・リュウに感謝。

    あれ、日本SFの英訳状況ってどんななのかな?

著者プロフィール

1984年、中国・天津生まれ。2006年に清華大学物理学科を卒業後、同大天体物理センターを経て同大経営学部で経済学の博士号を取得。高校在学中の2002年に30歳以下を対象とした「新概念作文大賽」で一等賞を受賞し頭角を現す。2006年からSF作品の執筆を始める。2007年、「祖母家的夏天(おばあちゃんの家の夏)」が銀河賞の読者ノミネート賞を受賞。社会科学に関心を抱きはじめ、博士課程は清華大学経済管理学院に学び、2013年に国際貿易研究で博士号を取得した。長篇小説『流浪蒼穹(蒼穹の流浪)』(2016年)、短篇集『去遠方(遠くへ行くんだ)』、本書『孤獨深處(孤独の底で)』(2016年)のほか、紀行エッセイ『時光裡的欧洲(時間の中のヨーロッパ)』(2012年)が単行本として刊行されている。
2014年に発表した本書収録作「北京 折りたたみの都市」は中国系アメリカ人作家のケン・リュウによって2015年に英訳され、2016年、ヒューゴー賞(中篇小説部門)を受賞した。

「2019年 『郝景芳短篇集』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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