サイバー・ショーグン・レボリューション (新☆ハヤカワ・SF・シリーズ)
- 早川書房 (2020年9月17日発売)
- Amazon.co.jp ・本 (400ページ)
- / ISBN・EAN: 9784153350496
作品紹介・あらすじ
巨大ロボット「メカ」が闊歩する日本統治下のアメリカ。メカパイロット守川は正体不明の暗殺者ブラディマリーを追うが……星雲賞を連続受賞した改変歴史三部作、完結! 文庫版と同時発売。SFシリーズ版にはカラー口絵4頁&短篇ほか特別コンテンツを追加!
感想・レビュー・書評
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1巻、2巻を復習しないで読んでしまったので、ちょっと登場人物とか忘れてしまっていました。。
印象としては、特高は1巻ではもっと過激だった気がするので、ビショップみたいな特高がいるんかいと不思議な感じが。
内容は暴力の連鎖や権力の腐敗にからむ謎解きで、わりと現実とリンクしているなと思いました。あと、メカのアクションシーンがちゃんといっぱいあるのに結構読みやすくて楽しかったです。
そしてこれでシリーズ終了だそうです!ちょっと残念。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
第二次世界大戦に負けたアメリカが日本とドイツによる分割支配のもとにある世界のシリーズ3作目。テクノロジーは独自の進化を遂げ、搭乗型ロボット「メカ」が主戦力となっているというところもミソ。
今回の話はまあ、日本領アメリカ、つまり日本合衆国内での権力抗争である。現総督がナチスと内通しているとして、暗殺を謀る「戦争の息子たち」という軍内部の愛国集団、そのやり口を批判して日本合衆国を崩壊させようとするテロリスト、ブラッディ・マリー。
主人公は陸軍のメカ・パイロット守川励子と特高の若名ビショップ。二人はこの権力抗争のなかで誰が正しいか迷い翻弄される。
主人公たちの価値観は大日本帝国の価値観なので、日本人作家(除くウヨ)が書いたらもっと露悪的になりそうなものだが、そこそこの正義感と不正が入り交じっていて、民主主義を謳いつつ非人道的なことをしている今の世の中と大差ない描かれ方である。もっとも一方でどうにもえげつないナチスが傍らに控えているので、大日本帝国の方がましというところもあるのだが。愛国的なアメリカ人作家なら、悪のドイツと日本を倒して、アメリカの民主主義を取り戻すなどというイデオロギーを持ち出してきそうなものだが、それもない。
ロスの美味い伊勢うどん屋だとか、日本びいきの作者の知識は細かいところが行き届いているが、サムライ・ゲイシャのかつてのジャポニズムの進化形のようでいささか居心地が悪くもある。 -
第二次世界大戦以来、アメリカが日独に統治されている世界。
「日本合衆国」のメカパイロット守川励子は、政権打倒をめざす軍人の秘密組織<戦争の息子たちに>参加する。
彼らによる革命は成功し、新政権が樹立するが正体不明の暗殺者「ブラティマリー」のテロ攻撃により<息子たち>の会員が次々と殺されてゆく。
特高の捜査員若名ビショップと共に「ブラティマリー」を追うが・・・。
USJ三部作の完結編。
今回も表紙はカッコイイ「メカ」が描かれています。
でもストーリーは想像したものと違うんだよなぁ~モヤモヤします。 正直これなら巷で流行っている「ラノベ」風の作品の方が良いです。
この感じ、映画『ハンガーゲーム』や『ダイバージェンド』の残念感と同じ(笑)
ま、パートを追うごとにつまらなくなるのは米国作品の性かな?