人之彼岸 (新☆ハヤカワ・SF・シリーズ 5051)

  • 早川書房
3.89
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本棚登録 : 137
感想 : 10
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  • Amazon.co.jp ・本 (384ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784153350519

作品紹介・あらすじ

破壊された村にやってきた主人公とその管理下のロボット「雪怪」が小型機械車と出会った顛末を描く「戦車の中」ほか、AIをめぐる物語6篇と2篇のエッセイを収録。劉慈欣『三体』に続き、中国にヒューゴー賞をもたらした「折りたたみ北京」著者による短篇集

感想・レビュー・書評

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  • ◆AI社会の人間描く[評]仲俣暁生(文芸評論家)
    人之彼岸(ひとのひがん) ハオ景芳(ジンファン)著:東京新聞 TOKYO Web
    https://www.tokyo-np.co.jp/article/91316?rct=shohyo

    郝景芳『人之彼岸』 - 庭に木を植えてはいけない
    https://aoik.hateblo.jp/entry/2019/03/01/092101

    人之彼岸【ひとのひがん】 | 種類,単行本 | ハヤカワ・オンライン
    https://www.hayakawa-online.co.jp/shopdetail/000000014728/

    神々は繋がれてはいない | 刊行年月,2021年 | ハヤカワ・オンライン
    https://www.hayakawa-online.co.jp/shopdetail/000000014760/date_2021/page1/order/
    ケン・リュウ

  • 全知全能に近づいたAIは、それを生み出した人と連なるものなのか、人とは分かたれてしまった存在なのか。

    人である自分としては、連なるものであってしてほしいと考えるものの、存在したリアルな人間の情報でつくられた存在ならば果たしてどう考えればよいのか…、と悩まされたのが「不死病院」でした。そのAI/生身の人間の境目の付けかたへの逡巡の描かれ方とともに、物語としての展開を一番楽しめたのがこの作品でした。

    ほかでは、ショートショートに近い作品ながら、初々しいピュアな子どもと全知に近いAIのやりとりがほほえましい「乾坤と亜力」が好きです。

    人が生み出しながらも「個人」では到達できない彼岸へと到達したAIは、至らない人という種族の個を、取るに足らないと取るか、理解したいと接するか、ただ何も思考しないのか。その個体差はきっと千差万別で、根源たるヒトとそんなに変わらない愚かしさすら備えた個性を持つものもいるのかもしれないな、と思ったりしました。一周回って、隣り合う存在になってくれているのかも、と。

  • 人工知能が生活の様々なところで、見受けられるようになりつつある今、まさに今読んでおくのが良い作品。『スーパー人工知能まであとどのくらい』『人工知能の時代にいかに学ぶか』は、本書を見る上でも、別の創作物を読む上でも、役に立つ。

    短編もそれぞれ面白かった。
    『あなたはどこに』の、AIだけじゃ足りない感じが本書の指向性をよく示せている。
    『不死医院』は、世にも奇妙な物語にありそうで、オチもそんな感じ。
    『チェンクンとヤーリー』も短いながら良。

  • 前半に、著者の人工知能に関するエッセイX2、そのあとでSF短編が続くという珍しい構成になっているのだが、これが正解。こういう見識がある人が書くと、こういう物語ができるのだなぁとより深く味わえた。

  • 「できますよ、できますとも」

    現代のアシモフ。正直、これほどのハイレベルな知見をこの値段で読んでしまっていいのかとすら思う。

  • 人は何処まで変わればその人ではなくなるのか、機械は人を理解できるのか、機械は人の代わりになれるのか。
     この短編集の小説の多くは「感情」が1つのキーワードになっているように思う。
     キリンの首が長くなったように、コアラがユーカリを食べる事を選択したように、感情こそが人が変化の過程で得た大事な武器の1つで、感情による不合理で非効率な行動や思考こそが人が人たらしめるものだと思うから。


  • 2021-04-30
    折りたたみ北京にあった奇想さはあまりなくて残念。エッセイを読むと、むしろこちらが本質なのかもと感じる。
    あと、完全に印象だけなのだけど、楳図かずお作品に通ずる所が感じられた。ROJINとかわたしは真悟とか。

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著者プロフィール

1984年、中国・天津生まれ。2006年に清華大学物理学科を卒業後、同大天体物理センターを経て同大経営学部で経済学の博士号を取得。高校在学中の2002年に30歳以下を対象とした「新概念作文大賽」で一等賞を受賞し頭角を現す。2006年からSF作品の執筆を始める。2007年、「祖母家的夏天(おばあちゃんの家の夏)」が銀河賞の読者ノミネート賞を受賞。社会科学に関心を抱きはじめ、博士課程は清華大学経済管理学院に学び、2013年に国際貿易研究で博士号を取得した。長篇小説『流浪蒼穹(蒼穹の流浪)』(2016年)、短篇集『去遠方(遠くへ行くんだ)』、本書『孤獨深處(孤独の底で)』(2016年)のほか、紀行エッセイ『時光裡的欧洲(時間の中のヨーロッパ)』(2012年)が単行本として刊行されている。
2014年に発表した本書収録作「北京 折りたたみの都市」は中国系アメリカ人作家のケン・リュウによって2015年に英訳され、2016年、ヒューゴー賞(中篇小説部門)を受賞した。

「2019年 『郝景芳短篇集』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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