日本庭園をめぐる デジタル・アーカイヴの可能性 (ハヤカワ新書 008)

  • 早川書房 (2023年7月19日発売)
3.00
  • (0)
  • (1)
  • (3)
  • (1)
  • (0)
本棚登録 : 74
感想 : 4
本ページはアフィリエイトプログラムによる収益を得ています
  • 本 ・本 (240ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784153400085

作品紹介・あらすじ

光と影がうつろい、鳥がささやく。刻一刻と変化する日本庭園をアーカイヴすることは可能か――日本庭園を総合的に知覚するために。日本文化研究の新鋭が、現代のテクノロジーを駆使して日本庭園の知られざる側面を明らかにするとともに、その新たな姿を描く。

感想・レビュー・書評

並び替え
表示形式
表示件数
絞り込み
  • 静岡大学 地域創造学環 原 瑠璃彦
    https://www.srd.shizuoka.ac.jp/stf_regsym/hara/

    Rurihiko Hara
    http://www.rurihikohara.com/

    日本庭園をめぐる──デジタル・アーカイヴの可能性 | 種類,単行本 | ハヤカワ・オンライン
    https://www.hayakawa-online.co.jp/shopdetail/000000015511/

  • 現実世界のもの、とりわけ刻々と変化する庭園をそっくりそのままアーカイブ化するという不可能に近いことに挑戦することで、庭園らしさとは何か、庭園とはなんであるかという本質が見えてくるという発想が面白かった。
    実際にプロジェクトによって作成されたWebサイトを見てみたが、ただの情報まとめサイトではなく、「庭園」を体感できるような工夫が凝らされていて、テクノロジーに携わる仕事をしている者として刺激を受けた。

    また著者が、庭園の完全な代替物をつくり、もはや実物の庭園を訪れなくても良いというような未来を目指している訳ではなく、アーカイブ化することを通して庭についてよく知り、より良い体験ができることを目標としているという姿勢もエンジニアとして見習いたいと思う。
    テクノロジーによって世界はどんどん便利になるが、アナログの自分の体を通した実体験は何物にも代替できないということは忘れずにいたい。

  • 常に変化する日本庭園をデジタルアーカイヴとして残そうという試みを紹介している。内容的に新書だけでは物足りないのでネットの情報に興味を広げていきたくなる。

全4件中 1 - 4件を表示

著者プロフィール

(はら・るりひこ)1988年生。静岡大学人文社会科学部・地域創造学環専任講師。一般社団法人 hO 理事。東京大学大学院総合文化研究科博士課程修了。博士(学術)。専門は日本の庭園、能・狂言。主な業績に、共著『中世に架ける橋』(森話社、2020)、共著『翁の本』シリーズ(凸版印刷株式会社、2020-22)等。日本庭園の新しいアーカイヴを開発する庭園アーカイヴ・プロジェクトの代表をつとめ、ウェブサイト「Incomplete Niwa Archives 終らない庭のアーカイヴ」(2021)を公開。また、坂本龍一+野村萬斎+高谷史郎による能楽コラボレーション「LIFE-WELL」(2013)、演能企画「翁プロジェクト」(2020-)等でドラマトゥルクを担当。

「2023年 『洲浜論』 で使われていた紹介文から引用しています。」

原瑠璃彦の作品

  • 話題の本に出会えて、蔵書管理を手軽にできる!ブクログのアプリ AppStoreからダウンロード GooglePlayで手に入れよう
ツイートする
×