散歩哲学 よく歩き、よく考える (ハヤカワ新書)

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  • 早川書房 (2024年2月21日発売)
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Amazon.co.jp ・本 (224ページ) / ISBN・EAN: 9784153400214

作品紹介・あらすじ

人類史は歩行の歴史であり、カントや荷風ら古今東西の思想家・文学者も散歩を愛した。毎日が退屈なら、自由を謳歌したいなら、インスピレーションを得たいなら、ほっつき歩こう。新橋の角打ちから屋久島の超自然、ヴェネチアの魚市場まで歩き綴る徘徊エッセイ

感想・レビュー・書評

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  • 【3/15(金)】島田雅彦×栗原康「万国の散歩者よ、団結せよ!」『散歩哲学』刊行記念トークイベント開催!|Hayakawa Books & Magazines(β)
    https://www.hayakawabooks.com/n/n13b85945ecd6?rt=email&sub_rt=daily_report_followee_notes

    なぜ、毎日の散歩が創造性を高める? 作家・島田雅彦による画期的エッセイ刊行|Real Sound|リアルサウンド ブック
    https://realsound.jp/book/2024/02/post-1576751.html

    散歩哲学──よく歩き、よく考える | 種類,単行本 | ハヤカワ・オンライン
    https://www.hayakawa-online.co.jp/shopdetail/000000015729/
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    (yamanedoさん)本の やまね洞から

  • 歩行能力の獲得によって、好奇心が一層刺激され、満たされる。移動の自由によって、さまざまな他者との出会い、外界とのコミュニケーションの機会がもたらされ、言語の習得が促進され、知性の拡張が爆発的に起きる。歩くのを止めた瞬間から退化が始まってしまう。初めて訪れる街や見知らぬ他人からインスピレーションをもらうために徘徊に出かける。この本を読んで、旅と散歩の効用はイコールなんだと思った。受動的な歩行をしてしまうと何も生み出さない。移動していく空間を五感で楽しもう。

  • 著者が散歩するイメージがなかったので、結構ハードに歩き回っているとは意外でもあり、新たな魅力を感じました。

    前半はなるほど哲学なのか、いささか小難し感じでしたが、後半は素直に楽しめました。

    7章の角打ち、8章田舎を歩く
    昭和漂い、ノスタルジーを感じ・・・
    散歩哲学、自分でも見つけてみようかな。

  • 私にはちょいと難し過ぎました、、、
    もっと哲学せねば。

  • 都市、郊外、田舎と散歩する著者
    飲み歩き、人との出会い。散歩を哲学する。
    移動の自由は多くの人間に認められた権利とのこと
    東京は海外の街と比べて常に変わる街らしくいつの時代を通じて、東京タワーなどシンボル的な存在は変わっていく。
    哲学とか難しく考えなくても、歩くことは気分転換にもなるし、健康のためにも良いと思えば自然と外へ足が向く気がします。これから暑くなるので、高い所を目指すことになるかもしれませんが。

  • 『散歩哲学』というワードにひかれるがままにジャケ買いならぬタイトル買いも...読み出したらコレジャナイ感が。。題名からは余暇や時間と身体性を結びつけるような思索、思考が展開されるのかと思いきや著者たるおじさんのトリビアや思索といってもせいぜい思いつきや感想程度が散逸するばかりでこれで「散歩哲学」などと題するのはいささか欺瞞では。。世の中のビジネス書界隈ではこういうレベルの哲学であふれているけれど、新進気鋭の新書レーベル早川文庫に少々期待して損したという感じ。

  • 散歩が好きで旨いものが好きで酒が好きなら楽しめる本

  • 文字通り 散歩哲学でありながら、ぶらり居酒屋巡りのような風合いもちらつかせ、最後に締める。
    角打ちいいけど、膝、腰ダメ出しなぁ。
    昭和天皇が皇居のゴルフ場を武蔵野にしたお話し、深い、感じ入った。そして、歩くにまつわる言葉についても日頃の事考えてなるほと。圧巻はニッチについて適応した特有の生息環境の事だと、この歳になり初めて知る。その種の存続に適した場所だけではなく、時間、食性もニッチの要件だと、皆微妙に棲み分けているんだ。そういう視点を持ち歩く、散歩は観察者の思考も含めた旅なのだと思った。アースダイバーって言葉も初見、思わずまた本を購入。エピローグで、散歩を移動の自由という権利の行使だと幅が広げられ衝撃をうけ、八百万の営みとの対話がお散歩と、ありがとうございました。堪能しました。
    歩く事、権利をこうしして、日々新たに まいります。

  • タイトルから手に取ったが、白井聡とのyoutubeの共演者という印象くらいしかなかった。
    前半部はそれらしき思索と、エッセイ的な語り。後半部はグルメ探訪に過ぎないがファンには嬉しい身の上話か。

  •  夕暮れの路地を歩く。この著作を読んだせいか足取りに思索が混じる。歩くことは考えること。見知らぬ街角に差しかかるたび脳裏にも未知の問いが浮かぶ。
     ふと赤提灯の灯りが目に入る。引き寄せられるように近づけば、「一杯どう?」と誘うような空気。散歩とは目的を忘れさせる旅でもあるらしい。
     気がつけば哲学者気取りで暖簾をくぐっていた。酒は問いを和らげ他人の話が思索に火をつける。
     「歩いて考える」と「飲んで語る」は案外同じ道をたどるのかもしれない。

  • 前半も良かったし、後半の飲み歩きエッセイ、紀行文みたいなのも良かった。
    自分も同行してるかと感じられるような文章で楽しめた。
    ソファにゴロゴロ寝転んで、歩いた気になってないで、立ち上がって歩き始めよう。

  • 散歩という歩く営みそれ自体にフォーカスした本を読みたかった自分としては少し違ったものの、第一章から第三章はすごい興味深く読め、散歩という退屈を楽しむ営みの重要性を伝えている。第三章は特に散歩中に見たものからアレコレ考えている思考様式がそのまま文章になったようで良い。途中からの居酒屋編は、私は飲まないので興味がなかった。

  • 半分ほど113ページまで読んだ。散歩にまつわる雑感を書いたエッセイ。知性・教養が溢れる、正統派の文章。久しぶりに王道エッセイを読んだ気がする。ベネチアに行きたい。

  • 散歩の人類史と、精神的作用と、酒場放浪記と、、、

    「歩く」をテーマの軸足にして、もう一方の足で人類史、文学などを跨いでいく前半がとても興味をそそられました。論理立てつつ堅苦しくない、楽しむのに丁度いい塩梅で読めます。後半は著者が実際に歩いたさまざまな場所の放浪記になっています。特に場末の酒場などがある下町の描写に力が注がれている印象でしたが、わたしが下戸なので、そういう場所の魅力はなんとなく分かっても特に憧れがないので、流し読みになってしまいました。

    パンチラインが太字になっているのはありがたいんですが、個人的にはパンチラインを自分で発見するのも読書のたのしみの一つかなと思います。

    「自然とふれあい歩くことでいつでも宗教的な時間を持つことができ、特定の宗教に帰依しなくても自分専用の神を持つことができる」「刺激をうけてイメージを受け取るという点では、読書も散歩もおなじ」「散歩は"無意識"にアクセスする運動である」など、共感できたり心に響くようなメッセージも多く見つけられましたが、読む前に期待したほどの、散歩や歩くことへの新しい価値観の提示やアップデートはありませんでした。

    タイトルが「散歩哲学」で合ってるかどうかは個人的に疑問ですが、「歩くこと」で読み解く人類史も、飲み歩き放浪記やエッセイも、どちらも手軽に楽しみたい人にはおすすめです。

  • 本屋で見かけ、そのタイトルに惹かれて手に取った。前半部分はタイトルを表象するような哲学的な内容であるのに対し、後半はその実演編(?)としての位置付けなのか、著者自身が飲み歩く描写が多く、個人的には前半の方が馴染んだ(後半に出てくる店も是非行ってみたいとは思うが)
    本書を通じて自身の中で顧みたことは、「自分はどれだけ自らの思考に自覚的であるか」ということ。以下にも引用した通り、何か特定のテーマについて思考を巡らせていることを人は「思考している(A)」と捉える傾向にある。思考が何らかの論理的帰結を導き出すための手段なのだとすると、所謂「思考している(A)」状態は、比較的長く細い論理を紡ぎ出しているイメージ。一方、散歩をしながら散漫に思いを巡らせている状態も「思考している(B)」のだとすると、こちらは比較的短い論理の束を蓄積しているイメージ(例:なぜ無人の古着屋が複数店舗あるのか)かなと。これらは互いに排他的ではなく、他者との対話などの刺激を契機に、Bが並び替えられたり接合点を見つけられたりして、面白いAの論理ができあがるのかなと考えて見たりした。仮に上記の考え方に一定の合理性があるのだとすると、物事を考える仕事をしている身として、Aを紡ぐためにBを日常的に行い、短い論理の束を蓄積することが肝要なのだと、一つ自身が散歩を行う合理的な?理由を導出できた。

    特に印象に残った箇所は以下
    「心にゆとりがないと、ヒトは気宇壮大なことは考えられないし、未来を設計したりもできない。一個の脳で考えられることには限界があり、他人の脳味噌を借りる必要がある。本日も初めて訪れる街や見知らぬ他人からインスピレーションをもらうために徘徊に出かける」(p.6)
    「思索家は好んで、自らを異郷に置いてみたがるし、さまざまな他者と対話を試みるし、奇妙なもの、わけのわからないものを目の前にして驚きたがる(中略)学者もアーティストも自分のフットワークを鍛え、その落ち着きのなさ、挙動不審ぶりを誇るべきだろう」(p.8)
    「読書も、テキストの森に踏み込み、コトバと出会い、刺激を受けるという意味では、散歩なのである。そして、散歩は街や山谷に埋め込まれた意味やイメージを発掘するという意味では、読書なのである」(p.9)
    「人は何か特定のテーマについて考えている時に限って、自分は思考をしているという自覚をもつかもしれない。しかしその実はもっと不埒で、同時に並列的にいろんなことを考えている。とりわけ放心状態でボーッとしている時というのは、自分では何も考えていないと思っているかもしれないが、単に特定テーマで考えていないだけであって、同時にさまざまな想念が浮かんでいる状態にある。散歩をして適度にリラックスしている状況で、自分の五感に入ってくる外部的な刺激には逐一反応をしているのだ」(p.62)
    「「初めに孤独ありき」だからこそ、新たな仲間との出会いが発生する」(p.72)
    「歩くとは、誰かの後追いをするということである。道があるのは、誰かがかつてそこを歩き、踏み跡をつけてくれたお陰なのだ」(p.130)

  • 歩くことが好きです。
    少々の距離なら乗り物を利用せず、歩くことを選びます。
    毎日歩いていますが、
    でもそれは散歩ではありません。
    目的があって歩いているからです。
    辞書を引くと散歩とは
    「気晴らしや健康などのために、ぶらぶら歩くこと。散策」
    と書いてあります。
    散策とは
    「これといった目的もなく、ぶらぶら歩くことです」から、
    目的があって歩くのは、
    やはり散歩ではありませんね。
    それでも愛犬がいたころは、
    一緒によく散歩をしました。
    雨の日も、寒風吹きすさぶ日も、台風の日だって、
    毎日一緒に歩いていました。
    もともと冬の寒さは苦手でしたが、
    愛犬と散歩するようになって、
    冬の良さにも気づかされました。
    近所を歩くだけで、
    日々新しい発見がありました。
    しかし、愛犬を亡くしてからは、
    散歩する機会もめっきり少なくなりました。
    いまも毎日歩いていますが、
    前述のようにそれは散歩ではありません。
    そこで散歩の機会を増やすために本書を読んでみましたが、
    自分は酒が飲めませんし、
    食べることに興味もないので、
    人生かなり損しているなぁと、
    つくづく思い知らされました。
    と同時に、犬と暮らすことの豊かさを
    あらためて思い出すことができました。




    べそかきアルルカンの詩的日常
    http://blog.goo.ne.jp/b-arlequin/
    べそかきアルルカンの“スケッチブックを小脇に抱え”
    http://blog.goo.ne.jp/besokaki-a
    べそかきアルルカンの“銀幕の向こうがわ”
    http://booklog.jp/users/besokaki-arlequin2

  • 散歩という行動について、その歩行の歴史から多くの文学者たちの散歩による影響、そして自ら散歩と称した街歩き、食べ歩きの記録を網羅。歩くという行為から広がる日々の楽しみ方指南という内容。ややテーマが散らばった印象。前半は歩くことの考察と後半は散歩エッセイ。

  • 独特な構成の本。
    前半・後半でかなりトーンが異なる。前半は人類にとっていかに散歩することが重要かが、様々な角度から語られる。随所に過去の名著が引用されていたりと硬めの内容。後半は打って変わって著者自身の放浪記で、軽いエッセイ的なもの。他の本でもよく出てくる地形散歩の名著らしい「アースダイバー」はやはり読まなければ!
    前半で特に感じたが、一つ一つの話は面白いのだが、全体的にやや散漫というか、結論一直線というよりも、話があっちにいったりこっちにいったり。だが、それこそがまさに筆者のいう、目的もあちこちの路地を散策しながらとめどない思索に耽る「散歩哲学」なのかもしれない。

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著者プロフィール

作家

「2018年 『現代作家アーカイヴ3』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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