スポーツは人生に必要ですか (ハヤカワ新書)

  • 早川書房 (2024年12月18日発売)
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本 ・本 (168ページ) / ISBN・EAN: 9784153400368

作品紹介・あらすじ

「勝敗は一瞬のことですが、我々は一生のことを見据えていかねばなりません」(森林)。「何を正しいとするかを自分で決めるということ。そこまでスポーツ教育で培うことができれば、本当に大きな価値があると思います」(為末)。深い思考がほとばしる名対談

感想・レビュー・書評

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  • スポーツは人生に必要か。

    スポーツを通して学べることは、人生において非常に大切なことがたくさんあることがわかる。
    それはスポーツを真剣に取り組むことによって、身体だけでなく、勝ち負けや失敗など、人生のリアリティを心から経験できることだ。
    もちろん心を育てるのに有効なのはスポーツだけだいうわけではないが、自分に向き合って取り組んだスポーツからは多くのものを得られるだろう。

    また、教育的な視点からも指導者がそれぞれの選手に与える影響がその選手たちの今後の人生を左右すると思う。

  • 背ラベル:780.4-モ

  • スポーツは人生に必要ですか。森林 貴彦先生と為末 大先生の著書。スポーツをしなくてもスポーツを見なくても生けていける。だけれどスポーツは人生を豊かにする。慶應高校野球部監督の森林貴彦先生と、元陸上競技選手の為末大先生のお話だから説得力があります。平和で豊かな社会がないとスポーツなんて楽しめない。スポーツを楽しめる地球環境をこれからも残すことは現代人の責任。

  • タイトルにひかれて。対話形式で読みやすかった。
    自身がずっとプレーヤーだったけどこんな色々考えてなかったしどちらかというと思考停止で嫌々プレーしてたことのほうが多かったなあと色々思い出した。

    ありきたりな感想っぽいけど幼い頃から客観視、俯瞰できるスポーツ選手が活躍できるし伸びるんだな
    高校生という大人と子どもの狭間の監督をする大変さもよくわかった。
    どんなスポーツでも、軍隊のように統一されてるチームが勝てるかというと必ずしもそうでもないし、その枠から放り出された元隊員は生きづらさを感じるんだろうなあとよく思うことがあったけど、この本にはよくそういうことが書かれてた。主体性や考える力とことばにすれば簡単だけど、そういう力は時代が変わっても生き残れる力だと思った。

  • 概要
    本書は、2023年の夏に慶應高校が甲子園で優勝したことをきっかけに、スポーツや野球における選手たちの心構えやチームのあり方について深く掘り下げています。特に、個々の選手が成長する過程や監督の役割、コミュニケーションの重要性、そしてスポーツの教育的価値について強調されています。

    主なテーマ

    1. スポーツの意義
    - スポーツは人生において必須ではないが、自己成長や仲間との絆を深めるために重要である。
    - スポーツを通じて、選手たちは自己を見つめ直し、チャレンジ精神を養うことができる。

    2. 勝負への姿勢
    - 勝ち上がりシステムの中で、選手たちは一回勝負のプレッシャーを感じつつ、楽しむことが重要である。
    - 選手たちは緊張感を持ちながらも、仲間とのコミュニケーションを通じてリラックスし、最高のパフォーマンスを発揮することが求められる。

    3. 選手の成長過程
    - 自分で課題を設定し、仮説を立てて練習に臨む選手は、楽しさを感じやすく、成長も促進される。
    - スランプに陥った際の対処法として、基本に立ち返ることや、周囲からのフィードバックが重要である。

    4. 指導者の役割
    - 指導者は選手と感覚を共有し、選手が自分で考える力を養う手助けをするべきである。
    - 選手一人ひとりの特性に応じたアプローチを行うことで、選手のモチベーションを高め、成長を促す。

    5. チームのコミュニケーション
    - 密なコミュニケーションがチームの結束を強め、成果を上げるために不可欠である。
    - 選手たちが自由に意見を表現できる環境を整えることが、チーム全体の成長に繋がる。

    6. プレッシャーとメンタリティ
    - 大会や試合におけるプレッシャーは避けられないが、事前の準備が選手たちのメンタルを安定させる。
    - 勝負強い選手は、緊張感を持ちながらも楽しむ姿勢を維持できることが特徴である。

    7. スポーツの教育的価値
    - スポーツは自己をさらけ出し、他者との関わりを深める場であり、個人の成長を促す。
    - 競技を通じて、失敗を恐れず挑戦する姿勢や、自己を変える柔軟性を学ぶことができる。

    結論
    本書は、スポーツが持つ多面的な価値や、選手・監督・チームの関係性について深く考察しています。特に、選手が自らの成長を実感し、楽しむことができるような環境を整えることが、成功に繋がると強調されています。スポーツを通じて得られる経験は、人生においても重要な教訓となるでしょう。

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著者プロフィール

慶應義塾高校野球部監督。慶應義塾幼稚舎教諭。
1973年生まれ。慶應義塾大学卒。大学では慶應義塾高校の大学生コーチを務める。卒業後、NTT勤務を経て、指導者を志し筑波大学大学院にてコーチングを学ぶ。慶應義塾幼稚舎教員をしながら、慶應義塾高校コーチ、助監督を経て、2015年8月から同校監督に就任。2018年春、9年ぶりにセンバツ出場、同年夏10年ぶりに甲子園(夏)出場を果たす。

「2020年 『Thinking Baseball ――慶應義塾高校が目指す”野球を通じて引き出す価値”』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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