教育虐待 子供を壊す「教育熱心」な親たち (ハヤカワ新書 005)

  • 早川書房 (2023年6月20日発売)
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  • 本 ・本 (232ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784153450059

作品紹介・あらすじ

教育虐待とは、教育の名のもとに行われる違法な虐待行為だ。それは子どもの脳と心をいかに傷つけるのか。受験競争の本格化から大学全入時代の今に至るまでゆがんだ教育熱はどのように生じ、医学部9浪母親殺人事件などの悲劇を生んだのか。親子のあり方を問う。アプリ上で読むことができ、譲渡・売買可能なNFT電子書籍付。NFT電子書籍には、特典として著者・石井光太と担当編集者(教育学を学んだ元東大生)の対談「子供の成長に必要なもの」を収録。【取得期限:2025/6/18 23:59】

感想・レビュー・書評

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  •  医学部9浪母親殺害事件があり『母という呪縛 娘という牢獄』が売れ、教育虐待が周知されてきている昨今。まずはこの言葉の、現象の、認知を高めることで被虐待児を炙りだしたいという石井光太さんの使命感がありがたいなと思いました。私たち、知らないものは見つけられない。
     怖いと思ったのは「日本の法制度は健全な家庭が前提で、子供は親の協力なしには生きられない」「虐待から逃げるためには法の外(犯罪)でサバイバルを強いられる」ということ。あと虐待の連鎖は当然あると知ってたけど、親が教育虐待の末に《成功》した場合に虐待行為が強化されてしまうのというのは盲点だった。厳しくされたお陰でいまのわたしがある、は勉学でもスポーツでもよく聞くフレーズ。でもそうやって虐待を感謝できるほど上りつめるのはひと握りだし、そう、そこで行われているスパルタみたいな愛の鞭みたいなやつは《虐待》なんだという認識を、私たちは改めて捉え直したほうがいいんだと思う。頭でわかってることだけど何度でも声高に言ってもらいたいことが、たくさん書かれていました。

  • 自分の場合、祖母が毒親だったからこの本に書いてある内容が自分にも当てはまり時々胸が苦しくなったり怒りが込み上げてきたりした。
    毒親に共通するのは精神的未熟さに起因する偏った考え方だと思う。
    人と会ったりたくさん本を読んだり、心の教育が大切かと。

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著者プロフィール

1977(昭和52)年、東京生れ。国内外の文化、歴史、医療などをテーマに取材、執筆活動を行っている。ノンフィクション作品に『物乞う仏陀』『神の棄てた裸体』『絶対貧困』『遺体』『浮浪児1945-』『「鬼畜」の家』『43回の殺意』『本当の貧困の話をしよう』『こどもホスピスの奇跡』など多数。また、小説や児童書も手掛けている。

「2022年 『ルポ 自助2020-』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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