伊集院静の流儀

  • 文藝春秋 (2011年7月13日発売)
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本 ・雑誌 (232ページ) / ISBN・EAN: 9784160086074

感想・レビュー・書評

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  • 巻頭は、仙台の自宅で震災に被災した際の書き下ろし。寒さと不安に震えた夜のこと、そしてこの国難に向き合う若い世代に託す想いがつづられている。
     若い世代といえば、毎年成人の日にサントリーが出す新聞広告がある。あの印象深い名文も実は氏の手によるものだった。知らなかったのだが、本書にはあの広告7年分も掲載されていてうれしい。
     辛口でぶっきらぼうな語り口の印象のある伊集院氏だが、そのように、若いひとたちへのメッセージのさりげない暖かさが、随所に感じられる。
     「家族の流儀」の章は家族への思いを綴ったエッセイをまとめてある。亡き父や、幼くして逝った弟への想い、そして母との想い出がやさしく静かにつづられていて、心に沁みる。
     文芸誌、男性誌等掲載のエッセイ、対談等を集成した本である。

  • 初めて伊集院さんを知ったのは、西原理恵子さんの本でギャンブル仲間として登場した、壊れちゃった人でした。
    その後、伊集院さんの本を読んで、度量の深い、色気がある大人のオトコであることを知りました。心の中に大きな悲しみを抱えているからこそ、深みのある魅力に凄みすら感じます。伊集院さんの本を読むたびにますますファンになりました。
    実は小説は読んだことがなかったのですが、短編の「笛の音」はすごい好きです。今度は小説も読んでみたい。

  • 昔からこの人の書くもの、特に家族に関するエッセイが好き。クローズアップされがちなのは前妻の夏目雅子さんだけど、父への畏怖、母への思慕、若くして亡くなった弟への思いなど、どの媒体に書かれたものにも愛情を感じる。今回このムックを読んで著者の気骨と繊細さに改めて触れた気がする。とはいえ、悩み相談コーナーのシビアな突き放し方も良かった(笑)

  • 先入観念があったのか。
    こんなに明るい人とは思わなかった。

  • この本に逢えて良かった。。伊集院静、男の中の男を感じる気鋭です。

  • あまりのつまらなさ加減に読了できず。素晴らしい考えだし同感できるが素人のブログみたいだ。

  • 最近では風当たりの強い昭和の男がここにいる。
    在日二世のこの男は、日本人より日本人らしさに溢れている。
    こんな男が俺は好きだ。

  • 伊集院静氏の視点で「日本人」「家族」「悩み」「人生」「恋愛」「作家」「青年」の流儀を指摘。短篇小説も2つあり、こちらも味わい深い内容です。

  • 年を重ねるにつれて、生き方や考え方をお説教してもらう機会は減っている気がします。
    この本を読み終わった後、年配の方から良いお話を聞かせてもらった気分になりました。
    “大人の生き方”が書いてありました。

  • 子供が二十歳になったら贈ろうと思わせる一冊でした。素晴らしい。

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著者プロフィール

1950年山口県生まれ。’81年短編小説「皐月」でデビュー。’91年『乳房』で吉川英治文学新人賞、’92年『受け月』で直木賞、’94年『機関車先生』で柴田錬三郎賞、2002年『ごろごろ』で吉川英治文学賞、’14年『ノボさん 小説 正岡子規と夏目漱石』で司馬遼太郎賞をそれぞれ受賞する。’16年紫綬褒章を受章。著書に『三年坂』『白秋』『海峡』『春雷』『岬へ』『駅までの道をおしえて』『ぼくのボールが君に届けば』『いねむり先生』、『琥珀の夢 小説 鳥井信治郎』『いとまの雪 新説忠臣蔵・ひとりの家老の生涯』、エッセイ集『大人のカタチを語ろう』「大人の流儀」シリーズなどがある。

「2023年 『ミチクサ先生(下)』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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