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本 ・本 / ISBN・EAN: 9784160086913
感想・レビュー・書評
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雑誌を隅から隅まで読みました。好きこそなれ、ですねぇ。
みうらじゅんさんが中心になって、大沢在昌、京極夏彦、宮部みゆき、北村薫、有栖川有栖、岩井志麻子、岩下志麻(映画)、船越英一郎(サスペンスドラマ)、佐藤愛子、さんらが語るわ、語るわ。
宮部みゆきさんが清張さんを尊敬してお好きなのは何かでよみましたけども、このように清張さんを語って飽きない方々が大勢いらっしゃるなんて、、、。
印象に残った記事は「あのころの松本清張」という岡本健資さんの手記。
昭和25年頃、清張さんはまだ作家でいらっしゃらなく、朝日新聞社の校正部所の職場で一緒に働いていらした方の手記。清張さんは仕事仲間を励ましながらご自分が小説を応募したり、勉強したりその精力的で磊落なお姿が浮かんでくるのがおもしろい。あのように陰々とした執念を燃やしている文章のようではなく、根暗な性格ではなかったのだ。
また、奥様の話からわかるが、当時(戦中)北九州でしっかりした勤め口であろう朝日新聞社の支社に入るため、直接支社長に手紙を書くなどの惜しみない努力というか抜け目なさ。人生食べていくために頭を使うのだ。そうでなくっちゃ。
流行作家になっても、作品を映画やドラマにすることに積極的でいらしたこと。小説がベストセラーになったとしても限りがあり、映像にすればなお知られるだはないか。その数、TVドラマ315作品、劇場映画35本。しかも映画もドラマもストーリーが並外れていいのだから。わたしも日頃何気なく再放送ドラマを見ていて「あら、しっかりした内容だ、おもしろい!」と思うと、清張さん原作とエンディングで分かり納得したことが度々。
もちろん小説家としての才能がすごかったのだけども、それを生かすも殺すも知恵と努力を使わなければ成功しない。こういうビジネスモデルは二番煎じの成功しないことあたりまえ。
それにドラマや映画にヒチコックばりにちょい役で出てみたり、それも何十回と。これも知らなかった。(その時の姿の数々をみうらじゅんさんがイラストにされている)
という、あれもこれも面白かった雑誌でした。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
みうらじゅんFesでの執着ともいうべき松本清張への愛に衝撃を受けて。
それを期待していたというのもあってみうらじゅん単独の文章がやっぱり1番面白いかな。後半はほとんど読み飛ばしてしまった。
清張作品の問題点を生き生きと挙げていく北村薫と有栖川有栖は微笑ましくて良い。
あと清張夫人の品がありながら親しみやすい優しい文章も良い。あんなドロドロ小説家の夫人がこんな人なのは意外な様な絵になる様な。
自身も妻以外の女に手を出して子供を産ませたみうらじゅん。そこを伏せて清張の不倫論を語るのはずるいような -
みうらじゅんも幅広し。
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おじさんの不倫ものにうっかり当たらないよう、作品をざざっと把握しておこうと思って借りた。
…にしてもすごいエネルギー量だなあ、松本清張さんもみうらじゅんさんも。
断崖絶壁での告白、家政婦は見た、樹海での自殺などなど、いかに清張さんが時代に影響を与えてきたかということがよくわかった。
タイトルの付け方がうまいというのはみんな感じていたのだな。そして口びるの存在感も(^^)
文藝春秋の作品





