聖徳太子 日と影の王子 (下)

  • 文藝春秋 (1987年1月1日発売)
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本 ・本 (640ページ) / ISBN・EAN: 9784163096803

感想・レビュー・書評

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  • 作り話とはいえ、この時代の人物や歴史の背景を知ることができ、なかなかためになった。

  • 上巻に、引き続き面白いですね。

    オススメですよ。


    話は変わりますが、私達は、聖徳太子の政治には、憲法17条の制定、というものがあると習いました。

    でも、現在の学説では、あれは偽作で、実際に作られたのは、聖徳太子より後世であろう、といわれているそうです。

    時がたつにつれ、色々なことが解明され、自分達の知らないうちに歴史が、変わっていくということもあるんですね。




    話を戻しますが、この話は厩戸皇太子が、ある程度政策を実現したところで、終わっています。

    その後、聖徳太子は天皇位には、つくことはありませんでした。

    晩年は、政治の中枢からも外れていた(外されていた?)ようです。


    聖徳太子には、子供がいたのですが、聖徳太子の死後、蘇我馬子の跡を継いだ子供の蝦夷(エミシ)と天皇位の相続で対立し、聖徳太子の一族は全滅させられました。

    そして、その蘇我氏も、後に中大兄皇子や藤原鎌足により、誅殺される運命でした。


    まさに、奢れる者、久しからずですね。

  • 黒岩版聖徳太子は一般に知られている超人的な人物ではなく、
    聡明で人を惹き付けるだけの魅力と器を持ち、繊細で多感な青年として描かれている。
    師である高句麗僧慧慈(えじ)との交流、妻や子達、
    舎人や厩戸に心酔する氏族との関係などの人間模様は黒岩節炸裂で読み応えがある。

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著者プロフィール

1924-2003年。大阪市生まれ。同志社大学法学部卒。在学中に学徒動員で満洲に出征、ソ満国境で敗戦を迎える。日本へ帰国後、様々な職業を転々としたあと、59年に「近代説話」の同人となる。60年に『背徳のメス』で直木賞を受賞、金や権力に捉われた人間を描く社会派作家として活躍する。また古代史への関心も深く、80年には歴史小説の『天の川の太陽』で吉川英治文学賞を受賞する。84年からは直木賞の選考委員も務めた。91年紫綬褒章受章、92年菊池寛賞受賞。他の著書に『飛田ホテル』(ちくま文庫)。

「2018年 『西成山王ホテル』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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