階段のある空

  • 文藝春秋 (1987年8月20日発売)
4.20
  • (3)
  • (0)
  • (2)
  • (0)
  • (0)
本棚登録 : 14
感想 : 2
サイトに貼り付ける

本ページはアフィリエイトプログラムによる収益を得ています

Amazon.co.jp ・本 / ISBN・EAN: 9784163098906

みんなの感想まとめ

多層的な視点から描かれる幻想的な世界が、読者の心を深く揺さぶります。花の香りや湖の冷たさ、風の唸りといった自然の要素が、主人公たちの感覚を通じて生き生きと表現され、まるで彼らと一体になったかのような体...

感想・レビュー・書評

並び替え
表示形式
表示件数
絞り込み
  • 震えた。濃密な透明さに心臓を拉致された。
    花の香りに、湖の冷たさに、風の唸りに彼らは目で触れている。時を逆送しながら昆虫の眼や魚の眼、または望遠鏡のレンズ、それとも夢の目で世界を多層的多面的に捉えているといったらいいのか。
    意識が溶解し、身体が拡散する瞬間に顕現する黙の景があった。堅固な孤独が石英の粒子のように舞い上がり、あたり一面に反射し合い光る。その一つ一つが彼らの目となって、光をあらゆる方向に弾く。届く距離は短いけれど、弾かれた光はどこへでも行くので在るものを全て見る。見えないからこそ見えるものを視る。

  • 近代日本の幻想世界。この本でイーノを聴くようになりました。閉じ込められていく。

全2件中 1 - 2件を表示

この本が好きな人におすすめの本

著者プロフィール

1929年東京生まれ。幼少期を朝鮮で過ごす。新聞記者ののち作家活動に入る。主な著書に、『抱擁』『夢を走る』『夢の島』『砂丘が動くように』『Living Zero』『台風の眼』など。2002年逝去。

「2015年 『日野啓三/開高健』 で使われていた紹介文から引用しています。」

日野啓三の作品

  • 話題の本に出会えて、蔵書管理を手軽にできる!ブクログのアプリ AppStoreからダウンロード GooglePlayで手に入れよう
ツイートする
×