海辺の生活

  • 文藝春秋 (1991年3月30日発売)
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本 ・本 / ISBN・EAN: 9784163124100

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  • 「苺」「ヴェクサシオン」の"雨宮三郎"が少し違った世界線を背負って「海辺の生活」の"桜木三郎"になった感。生い立ちやエピソード、考え方、職業などは重なり合わせつつ。三郎が妻と二人の子供と家庭をきずいた世界線。それにしても、実際の出来事の折り込み具合は私小説、同じことば、同じ考えは手を変え品を変えこの作品にも見られ、そして引用のパッチワーク。個人的には好きです。◆ルナアルの言葉によれば、幸福とは幸福を捜すことであるという。p.108◆「神は直線を描かない」p.111◆「すべてのことがらは疑わしいのであるから、一切の判断を中止すべきなのである。エポケー」p.147◆人間とは、わざわざ死ぬためにこの世に生まれてきた存在である……。p.261

  • ごく平凡な日常の生活がユーモアたっぷりに描かれ、思わず微笑ましくなる。二俣川や海の見える三浦半島の公園墓地など、身近な場所が出て来て、身近な出来事に心の襞がゆらゆら、暖かい気持ちで、すらすらと読んでしまう。

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著者プロフィール

1946年、新潟県生まれ。上智大学法学部卒業。電通入社後、音楽・映像プロデューサーとして活躍。1987年『ヴェクサシオン』で第9回野間文芸新人賞、1988年「尋ね人の時間」で第99回芥川賞受賞。作家活動以外に、作詞・作曲家、写真家、環境ビデオのプロデューサーとしても活躍中。

「2015年 『生きている。ただそれだけで、ありがたい。』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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