妊娠カレンダー

  • 文藝春秋 (1991年1月1日発売)
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本 ・本 (192ページ) / ISBN・EAN: 9784163124209

感想・レビュー・書評

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  • #読了 #妊娠カレンダー #小川洋子
    姉にアメリカ産発がん性防カビ剤付きグレープフルーツジャムを作って食べさせる妹。
    『妊娠カレンダー』他、三話からなる短編集。
    王様のブランチで紹介されていたので読んでみました。
    芸術品のように繊細で滑らかな文章は、読みやすいのに読むほどに不安になる。

  • ドミトリイ、色んな要素が色んな形で少しずつ薄く重なり合っていくことで、正体不明の感覚を静かに明確なものにしていて不気味だった、その不気味さのなかにある登場人物の何気ない日常や人情の温かさもかえって不自然に見えてくるのがまさにその不気味さに繋がっているのだと思う

  • 『妊娠カレンダー』
    著: 小川洋子
    満足度:★★★☆☆
    ページ数:189p
    電子書籍:有
    ……………………………………………………………

    ◎【あらすじ】
    出産を間近に控えた姉に、毒に染まっているだろうグレープフルーツのジャムを食べさせる妹……

    妊娠をきっかけとした心理と生理の繊細、微妙なゆらぎをみごとに描く、第104回芥川賞を受賞した「妊娠カレンダー」

    ✎✐✎✐✎✐✎✐✎✐✎✐✎✐✎✐✎✐✎✐✎✐✎✐✎

    □【感想】
    表題作はラスト1行がとてもゾッとしました。
    確信的な恐怖というよりは人が少しは抱えてる闇の部分が垣間見れた気がしました。

    短いので読みやすいです。
    ……………………………………………………………







    #小川洋子
    #bookstagramfrance
    #読書好き #読書メモ
    #読了#読書記録 #読書
    #読書垢 #小説好き#本好き
    #本好きの人と繋がりたい
    #読書好きの人と繋がりたい

  • 3つの短編集❗️

  • やっぱり落ち着く。温かくて冷たい。
    頭の中でイメージが膨らんで、匂いも嗅げる。
    それぞれ印象深いところがあって...
    「妊娠カレンダー」ではグレープフルーツのジャムを出来立てで貪る妊婦。
    「ドミトリィ」では先生が綺麗に注ぐ場面と滴る何か。
    「夕暮れの給食室と雨のプール」では犬を撫でる子供と、プールで泳げず給食が食べられない大人。
     特に好きなのはドミトリィのあの緊迫感。何か不可解な事柄を結びつけて不安になる主人公は、あの下宿から出て行った人たちと同じなのかもと思い立ったり。

  • そっか、小川洋子って芥川賞作家だったか…と、今更ながら納得。
    そりゃそうだ、こっち路線の人だったわ。

  • 何か小説が読みたくなって図書館を散歩していた時にタイトルに惹かれて借りてみました。最初は母が赤ちゃんを産む前に、我が子を思った温かいお話かと思いきや、妊婦さんの妹を軸として話が展開していきます。またこの本は「ドミトリイ」「夕暮れの給食室と雨のプール」のお話も読むことができます。3つの物語全て、予想とは違う展開に戸惑い、読み終わった後も夢の中にいるような、しばらく不思議な気持ちになります。ぜひ一度読んでみてください。
    (社会・人間科学コース D3)

  • 2014.5.10 読了

    この作家さん。。。
    日常の 細かいとこの描写で
    淡々と 日常を描く感じなのかな?
    これで 2作目なんですが。

    ちょっと 私には この作風
    しんどいかな?

    3編からなる 短編集で、
    1作目と2作目は 若干 怖かった。。。

    この世界観は、独特だなぁ。

  • 再読。大学生の時以来。
    大学の時は、あまりピンとこなかったが、読み返すことによって、いろいろ考え込んだ。そういう類の小説でもないが。

    小川洋子さん独特の「ぬめっとした」、「ひやっとした」感覚が味わえる。
    内田百閒に通じるものがあるような。

    「妊娠カレンダー」もよいが、「ドミトリイ」、「夕暮れ〜」も良い。

  • 3つの短編集。

    【妊娠カレンダー】
    妊婦になった姉の様子を妹視点から書かれている。

    つわりは始まりも終わりも突然に。
    手当たり次第むさぼる破壊的食欲。
    腹の中にいるもう一つの圧倒的な生命力。

    【夕暮れの給食室と雨のプール】
    頭を抱えてしまうほど、苦手で辛い出来事すら
    いつかなんてことのないことに変わるあっけなさ。

    やはり芥川賞を取るなあ、と納得作品。
    夕暮れの給食室と雨のプールが一番印象的かな)^o^(

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著者プロフィール

1962年、岡山市生まれ。88年、「揚羽蝶が壊れる時」により海燕新人文学賞、91年、「妊娠カレンダー」により芥川賞を受賞。『博士の愛した数式』で読売文学賞及び本屋大賞、『ブラフマンの埋葬』で泉鏡花文学賞、『ミーナの行進』で谷崎潤一郎賞、『ことり』で芸術選奨文部科学大臣賞受賞。その他の小説作品に『猫を抱いて象と泳ぐ』『琥珀のまたたき』『約束された移動』などがある。

「2023年 『川端康成の話をしようじゃないか』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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