ダーク・ハーフ

  • 文藝春秋
3.23
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本棚登録 : 102
感想 : 9
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  • Amazon.co.jp ・本 (433ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784163134307

作品紹介・あらすじ

ジョージ・スタークなる別名で暴力小説を書いていた純文学作家サド・ボーモントは、そろそろ本来の自分にもどりたくなった。そしてペンネームを葬ることにし、墓碑銘にこう書いた。ジョージ・スターク1975〜1988年あまりいいやつではなかった。これがすべての始まりだった。

感想・レビュー・書評

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  • 長かった…。
    面白いからどんどん読み進められるんだけど、どうしようもなく長い。
    まだこのくらいしか読めてないのか、と途中でうんざりしたこともしばしば。

    スティーブンキングらしい持って回った言い回し、くどいアメリカンジョーク、英語特有の言葉遊びの数々のせいでただでさえ重厚なストーリーが冗長化されている。

    少年の時の脳外科手術で双子の片割れを失ったサド。30年近く経って再び現れる双子の片割れ。片割れは「あまりいいやつではなかった」。
    俺があいつであいつが俺で。

    途中から村上春樹の小説のようなファンタジー世界。村上春樹の小説だと羊やカササギなんかが「向こう側」との扉を開く象徴だけど、この作品ではそれは雀。
    クライマックス、描かれる描写はまるでヒッチコックの「鳥」。

    面白かった。久々にタフな読書したなぁ。
    昔ジョージ・ロメロにより作られた映画はあまり評判良くないらしいけどどうなのだろう。見てみたい。欲を言えば今の映像技術を用いてリメイクしてほしい。

  • 正直破綻もあるし、納得のいかない部分もある。それでもやはり、マシンガンのように繰り出される言葉が喚起するイマジネーションの波に身をゆだねれば、あっという間にラストまでたどり着いている。心地よし。
    そう素直に感じられたキングの全盛期のパワーが残る一冊。映画もよかった。
    ただ、これ以降のキング作品は…

  • 主人公、サド・ボーモントは子どもの頃、脳から人間の器官が腫瘍として摘出された。彼は大人になり、教師と売れない兼業純文学作家になっていた。しかし、彼には裏の顔がある。「ジョージ・スターク」、暴力とホラーを愛するベストセラー作家だ。
    ある日、サドは裏の顔について公表し、「ジョージ・スターク」というペンネームを埋葬することにした。その時から、サドの邪悪な半身(ダーク・ハーフ)は牙をむき始めた。

    自分の半身が敵対するというのは、防ぎにくいという意味でも、自分が生みの親だという意味でも怖い。名前を与えることの意味は重い。
    高校時代からの数年間、キングに傾倒していた。翻訳も合わせてキングの文の色にどっぷりはまった。細かすぎる、くどすぎる描写が気持ちよい。絶望的な場面が多くてドキドキする。

  • 20年前はキング小説は次々読んだけど、今や疲れる小説でしかない。映像も浮かんでこないくらいの安っちい描写が辛い。

  • すずめ、恐い(笑)。

  • テーマは面白い。スプラッタ・ホラーにせずに、通常小説かSF仕立てで書いた方が効果的だったかも。ジキルとハイドほどのインパクトは無い。

  • よく意外って言われるけどスティーブン・キングなにげ好きです。この本は初めて買ったキングのハードカバー。それくらいおもしろかった。

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著者プロフィール

1947年メイン州生まれ。高校教師、ボイラーマンといった仕事のかたわら、執筆を続ける。74年に「キャリー」でデビューし、好評を博した。その後、『呪われた町』『デッド・ゾーン』など、次々とベストセラーを叩き出し、「モダン・ホラーの帝王」と呼ばれる。代表作に『シャイニング』『IT』『グリーン・マイル』など。「ダーク・タワー」シリーズは、これまでのキング作品の登場人物が縦断して出てきたりと、著者の集大成といえる大作である。全米図書賞特別功労賞、O・ヘンリ賞、世界幻想文学大賞、ブラム・ストーカー賞など受賞多数。

「2017年 『ダークタワー VII 暗黒の塔 下 』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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