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本 ・本 (208ページ) / ISBN・EAN: 9784163138404
感想・レビュー・書評
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アイオワ州マディソン郡の片田舎で過ごして平凡な主婦だった彼女が、夫や子どもたちの留守中に、地元の珍しい橋を撮影しようと訪れた写真家の男性と出会ってからの、たった4日間の秘密の愛の物語です。一生に一度の大人の深い愛の物語です。
この物語のポイントは関係を続けるか別れるかの選択だったと思います。
4日間を一緒に過ごしたあとの大人の選択。悩んだ上で辛くても正しい選択をしたからこそ、4日間の恋愛が2人にとっての生涯の宝物となり、お互いを想う一途な気持ちは、その後の人生にも心の幸福感をもたらし、愛が死を超えても続くことを最後まで示してくれました。
大人になって家庭を持った今だからこそ分かる、大人の恋愛小説だと思います。
だからこの物語に「不倫」という表現は似つかわしくなく、そんな言葉はこの小説を語る上で使いたくありません。
心に残った文章があります。
後に男性から女性へ残した手紙の中で、男性はこう書いています。
「私は死んでしまった心を抱えて生きています。〈中略〉 いつだったか、カナダガン(雁)のつがいの片割れがハンターに撃たれたのを見たことがあります。カナダガンは一生つがいで暮らすのですが、残された雄は来る日も来る日も池を探し回っていました。何日かあとに、私が最後に見かけたとき、そのガンはひとりで野生の稲のあいだを泳いでいました。まだ連れ合いを探していたのです。」
この部分を読んだとき、小説にすっかり浸っていた私の心は潰れそうでした。男性は雄のガンに自分を見ていたのだと思うと、胸がいっぱいになりました。
この小説に関しては、現在、文庫本では入手しやすいのですが、こだわりで何としても新品の単行本が欲しくて、単価1,400円(税込)のところ、2倍以上の金額で手に入れました。この本の当時の帯には、
「アメリカでは400万部を超えました。日本でも100万人が読んで泣いています。」
とありました。
大人の皆さんにぜひ読んで感動していただきたい1冊です詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
※友人からプレゼント
2007.10.7売却済み -
「世間」と「運命」との激しい軋みあいが、米国中西部の自然にたゆとう男女の恋愛として描かれている。
「君へと堕ちていく」ということばの重みは、一度でも世間に挑む恋愛を経験したものでないと掴みえないだろう。その意味では、どんな哀しみも無駄ではないのだ。
ユークリッドの平行線を引き合いに出した終末部では、出逢うはずのなかった(禁断の)恋の可能性を詠いあげている。詩的で、強く、猛々しい。それでいて淋しい。そんな男の横顔を、覗いてみてはいかがだろうか、 -
[展示]平成のベストセラー本特集:マディソン郡の橋 / ロバート・ジェームズ・ウォラー著 ; 村松潔訳
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不思議な物語だった。内容的には情熱的な恋愛もの。でも、そのことを子どもに告白したフランチェスカもかっこいいと思ったし、フランチェスカを想うロバート・キンケイドもかっこよかった。
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'94当時の読書メモより。
ロバート・キンケイド。彼が撮った写真が見たい。 -
全く内容を知らずに読み始めました。
ひとりの男性と女性との恋愛模様。
恋愛系の話は普段読みませんが、実話をもとにしており
大いに感動しました。
お互い好意をもっていたとしても、結ばれない恋。
とても切ないです。。。
ロバート・ジェームズ・ウォラーの作品





