【熊谷突撃商店】ねじめ正一さん
松田優作さんの義理母をモデルにした肝っ玉母さんの物語
運良く開戦前に満州から引き上げてきた時は2歳だった。
父親の顔は覚えていないが、美しい母がキヨ子には自慢だった。
父親は戦後満州で行方不明になり、母親の女手一つで育てられた
キヨ子は天性の明るさで戦後のモノの無い時代を生き抜いていく。
負けん気の強い少女時代。中学を卒業し紡績会社を就職先に
選んだのは、その会社が一番東京に近かったからだ。
キヨ子は東京に憧れた。
友だちがナイショでキヨ子の名前で文通欄に応募したコトが
きっかけで熊谷俊男と知り合い、初の東京旅行で熊谷と会う。
世間知らずのキヨ子は熊谷の事務所で一泊することになり、
不本意ながら初体験をしたキヨ子は熊谷と結婚する意志を
かため、両親の猛反対を押し切って熊谷と結婚する。
結婚後、熊谷は既に二度の結婚暦があり、親戚に預けいる
実子までいるコトが判明するが、キヨ子はその子どもを引き取って
育てる決意をする。
熊谷は山っ気のあるヤクザな男で浮気性でもあった。
不動産会社を辞めた熊谷は、これからは商売の時代だと考え
何でも安く売る店を始め、コレが当たった。
仕入れは熊谷が担当し、販売はキヨ子が行った。
多少の波風はあったものの、商売は順調に進み、その中で
キヨ子は二子をもうけ子育てと商売に負われた毎日を過ごす。
☆
苦難からも決して逃げない強い母親。
天性のプラス思考。。
逃げているばかりでは物事解決しない。
そういう元気をもらえるような一冊でした。(^^)/