人質カノン

  • 文藝春秋 (1996年1月1日発売)
3.17
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Amazon.co.jp ・本 (280ページ) / ISBN・EAN: 9784163160702

みんなの感想まとめ

短編集で構成されるこの作品は、身近な都市ミステリーをテーマにしており、読者を引き込む魅力があります。特に、ふとした瞬間にミステリーに巻き込まれる感覚が印象的で、まるで自分もその世界にいるかのような臨場...

感想・レビュー・書評

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  • 『十年計画』は「人でなし」で読んだ。
    短編でも宮部節は炸裂してる。読んでよかった。

  • 1996年刊行の短編集。初出は1993年から1995年の雑誌掲載。そう昔でもないと思いながら手にしたのに、既に言い回しや小道具に時代の流れを感じることを発見。
    たとえば、網棚の雑誌を拾ったことから始まる物語(「過去のない手帳」)。兄妹の会話で、女子高校生が「アンアン」「ノンノ」を読むと宣言しているあたりや、そもそも若者が拾ってまで雑誌を読むという行為に時代を感じる。また言い回しでも「電話番号をダイアルした(「過ぎたこと」p179)」という表現も今はなかなか見ないもの。
    時間の流れが一番影響している話は、祖父が二・二六事件の決起兵士だったという「八月の雪」。現在ならば祖父は100歳を超えていて、小説中で描かれたような過去との出会い方は難しい。もう一世代昔の出来事になってしまったのだと思い知らされる。
    別にこの時代を記録しようとか思って書かれた訳でもないだろう、普通のエンターテインメント小説が、結果として時代のサンプルになっているのは面白い。

    一方小道具が古くなっても、描かれる人間の心理はリアルでまったく古さを感じない。人質にされた他人同士に芽生える妙な連帯感、裕福そうな他人への嫉妬等、このシチュエーションならこういう気持ちになるだろうなぁ、と思える。小説としての面白さは変わらないところが凄い。

  •  短編集。表題作の人質カノンは、好きになれなかった。殺された青年があまりに哀れで。深夜の学校に潜り込む話は軽快で、結末に希望があっていい。

  • さすが、さすがの宮部だ。ミステリー度は少ないものの、一篇一篇のていねいなつくりは余人の立ち入る隙はない。いじめもの三篇、フラレもの二編となんとなくの一貫がある。表題作が秀逸。コンビニを軸とした人間関係の距離の描き方はこれが永らくスタンダードになるということでいいのでは。

  • 今の日本が抱えている問題を実にたくみに取り込んだ短編集。

  • サクサク読める短編集。が、内容は半月で全て忘れてしまう類いの話ばかり(>_<)。
    生きることに前向きな話ばかり。それはいいんだけど、一つ二つの出来事で人生変わるほど人間て単純じゃないもん(>_<)。
    あんなことで自殺やめるような人は、元から死ぬ気なかったんだろうなと思う。本気でない人の煩悶には共感できない(>_<)。
    生きることの優等生が書いた、先生に褒められそうな小説。
    浅い......

  • 昔読んだ本。内容は忘れてしまった/(-_-)\
    リスト作成のため。

  • 宮部みゆきの作品は比較的どれも好きだけど、今回の作品はどれもあまり好きになれなかった。
    「つまり、何?」という感じの読後感が多かったような気がする。

  • 第4話まで読みましたが、どれもハマらず断念。
    いいことを言っているのですが、なんだか中身がないような…。

    宮部作品はハズレがないとよく言われますが、
    どうも私には当たり外れが多いように感じます。
    文体はとても丁寧で読みやすいです。

  • これもまた何度読み返したかわからないくらい読み返したもの。
    表題作の「人質カノン」は初めて読んだときは「カノン」の意味がわからなかった(今はわかる)。コンビニ強盗事件に巻き込まれた人たちの、つかの間の関係性が面白くて、悲しい。犯人に仕立て上げられた青年の人間像も悲しい。
    一番好きな作品は「八月の雪」。前半の、主人公の怒りがいつも胸に迫る。人生に生きる価値があるのか。ここまで踏みつけにされても、それでも生きる価値があるのかどうか教えてほしい、という思いは他人事には思えないから。
    それが、祖父の古い遺書を見つけたことから、立ち直っていくさまは、何度読んでも胸が熱くなる。結局そういうことなんだよ、と思う。そうやって生きていくことそのものが価値なんだろうと今になるとしみじみと思えてくる。
    他の作品も、人生の一瞬をあざやかに切り取っている。人の心の裏側に潜む、ひやっとした暗いものが、見事に描き出されていると思う。

  • 短編集

  • 1993-1995に渉って書かれた短編集。さすがに時代の違いも感じるし、多少ストレートすぎる物語だと思ったりもしますが、読んでて飽きたりはしません。基本的に性格のよい、嫌な気持ちにはさせられない物語集でした。

  • 2001年12月読了。

  • 日常のさまざま。短編集。

    再読。やっぱ表題作が良い。
    いじめとかいろいろあるんだけど、最終的に前向き。ちょっと救われる。

  • 「動くな」。終電帰りに寄ったコンビニで遭遇したピストル強盗は、尻ポケットから赤ちゃんの玩具、ガラガラを落として去った。事件の背後に都会人の孤独な人間模様を浮かび上がらせた表題作、タクシーの女性ドライバーが遠大な殺人計画を語る「十年計画」など、街の片隅、日常に潜むよりすぐりのミステリー七篇を収録。

  • 7編の短編集。
    色んな視点で見れる1冊。

  • 映画の「ブレイブストーリー」が始まって、図書館の宮部みゆきさんのコーナーから
    まったく本が無くなってしまいました。

    誰も考えることは同じのようで、
    この際、宮部さんの作品を読んでみようという魂胆なのでしょう。

    私も例にもれず、借りてみました。

    まずは短編集。

    読んだ感想は、「巧い!」の一言。

    ちらっと読んだだけで、巧(たくみ)さを垣間見れる切れ味のいい作品ばかり。

    次は評判のいい「火車」を読んでみようと思います。

  • (収録作品)漏れる心/生者の特権/人質カノン/十年計画/過去のない手帳/八月の雪/過ぎたこと

  • 学校の図書室で借りると、カバーがかかってないからあらすじも短編集なのかも分からない…。
    長編かなぁ、と思って借りたら短編でした。

    でも、たまたま手に取った本がまたとても面白いから、宮部みゆきさんの本はどれも当たりだと思ってる。
    ふとした瞬間に、ミステリーに巻き込まれてる、もしかしたら自分も巻き込まれる可能性あるんじゃない?と思わせられるような身近な都市ミステリー。

    「生者の特権」が一番好き。
    死に場所を求めて彷徨う主人公が、いじめられっ子の少年に出会う話。この感じ、凄く好き。
    短編だからあっさり読める、だけどどれも印象に残る素敵な作品です。

  • 宮部さん好きだなぁ〜と思った作品。
    面白かった

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著者プロフィール

宮部 みゆき(みやべ・みゆき):一九六〇年東京都生まれ。八七年「我らが隣人の犯罪」でオール讀物推理小説新人賞を受賞しデビュー。『火車』で山本周五郎賞、『理由』で直木三十五賞、『名もなき毒』で吉川英治文学賞、ほか多数の文学賞を受賞。『霊験お初捕物控』『ぼんくら』『三島屋変調百物語』シリーズ、『きたきた捕物帖』シリーズなど著書多数。


「2025年 『東海道綺譚 時代小説傑作選』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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